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株式週間展望=「官製相場」継続へ―新型肺炎重荷も下値固い、企業業績は暗雲増す

2月15日(土)8時33分配信 モーニングスター

 世界レベルの「官製相場」に乗る日本株に、感染症の脅威がのし掛かる。しかし、潤沢なマネーが株式市場に流れ込む構図は頑強だ。来週(17-21日)は日本での新型コロナウイルスの趨勢(すうせい)次第で日経平均株価が調整する可能性もあるが、やはり下値は固いとみる。一方、実体経済への影響はことのほか大きくなる可能性があり、企業業績の悪化が中期的な売り圧力として意識される。

 今週(10-14日)の日経平均は2万3687円(前週比140円安)と、辛うじて25日移動平均線を上回った状態で取引を終えた。この週は、新型コロナウイルスによる肺炎の感染者数が中国の集計方法の変更もあり急増。日本国内でも初めての死亡例が報告され、感染経路不明の患者の存在が複数明らかになるなどマーケット心理を冷やすニュースが相次いだ。

 企業業績にも不安要素が多い。訪日中国人の減少やイベントの中止・順延といった直接的なインパクトに加え、中国の経済活動の停滞が逆風だ。状況が極端に悪い湖北省以外では10日から工場が再開し始めている地域もあるが、地方政府による操業許可証の発行が間に合わずに稼働の先送りを余儀なくされるケースも少なくないという。

 もっとも、NYダウが最高値水準で推移する米国株が崩れない限り、日本株も堅調さを維持できるという見方は市場で根強い。その米国では11月に大統領選があり、再選を果たしたいトランプ大統領はあらゆる手を尽くして株高を演出する公算。また、過去の金融緩和で市中に大量供給された資金の持ち手がもくろみに同調することで、強力な相場の支援機能が働いている。

 では、こうした状況はいつまで持続するのか。もちろん大統領選が1つの目安だが、現時点ではなんとも言えない。また、日本株に関しては、市場の高い評価に見合うだけの企業業績の回復を望めるかが極めて不透明だ。自動車産業を中心に設備投資の意欲は乏しく、日本工作機械工業会が直近発表した1月の工作機械受注(速報値)は内需が80カ月ぶりの低水準に沈んだ。強気の投資判断の再考を迫られてもおかしくない状況だ。

 だが、グローバル投資家がポートフォリオのウエートをキープする上で、日本株は少なからず米国株の上昇に連動する。このため、目先はまだ弱気になる必要はない。新型肺炎が蔓延(まんえん)する中国では大規模な景気刺激策も想定され、米国市場には利下げ期待が一部で浮上している。来週の日経平均の予想レンジは2万3300-2万4100円とする。

 国内では17日に10-12月期GDP(国内総生産)、19日に1月貿易統計と12月機械受注、1月訪日外客数、20日に1月工作機械受注の確報値、21日に1月消費者物価が出る。海外は18日にドイツ2月ZEW景況感指数、米2月NY連銀製造業景況指数、19日に米1月住宅着工件数、20日に米1月CB景気先行総合指数、21日に米1月中古住宅販売件数がそれぞれ発表される。

 このほか、19日に公表される1月28、29日開催のFOMC(米連邦公開市場委員会)議事録や、22日土曜日から始まるG20(主要20カ国・地域)財務相・中央銀行総裁会議、さらにはネバダ州での米民主党の予備選も注目される。(市場動向取材班)

提供:モーニングスター社

最終更新:2月15日(土)8時33分

モーニングスター

 

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