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今年もマクロ経済スライド発動決定 年金支給額0.2%増と説明も事実上の減額

2月1日(土)11時52分配信 THE PAGE

 昨年に引き続いて今年度も、実質的な年金の減額であるマクロ経済スライドが実施されることになりました。これから年金が減らされることは多くの人にとって常識となっていますが、すでに足元では事実上の削減が始まっています。現実の年金削減は分かりにくい形で実施されますから、気が付かないうちに金額が減っていたということになる可能性が高いので注意が必要です。
写真:アフロ
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写真:アフロ
 厚生労働省は1月24日、2020年度の公的年金の支給額を発表しました。国民年金は19年度との比較で133円金額が増え、月額6万5141円の給付となります。厚生年金はモデル世帯(現役時代の平均年収が530万円の会社員と専業主婦の世帯)で458円増えて月額22万724円となります。

 年金額は本来、物価上昇に合わせて増加する仕組みとなっており(物価スライド)、2020年度については本来ならば、国民年金の場合には約195円、厚生年金の場合には、660円ほど増額されるはずでした。しかし事実上の年金減額制度であるマクロ経済スライドが発動されたことで、上昇幅が抑制される結果となっています。政府は2020年度の年金は0.2%のプラス支給と説明していますが、本来、もらえるはずの金額がもらえていないという点では、これは事実上の減額措置といってよいでしょう。実は年金減額は昨年度も実施されており、本来0.6%増えるはずの年金は減額措置によって0.1%しか増えていませんでした。
 昨年は、年金2000万円問題が取り沙汰されたことから、将来、年金が減らされるという認識はかなり広がってきましたが、実は年金減額はすでに始まっているのが実状です。マクロ経済スライドは、物価スライドと言葉が似ているため誤解されやすいことに加え、物価上昇で増えるはずの金額が抑制されるという形で発動されますから、実際に年金をもらう人は直接的に減額されたとは認識しづらい状況となっています。

 日本の年金財政は人口減少などから悪化しており、財政状況を正常化するためには、こうした減額措置を将来にわたって30回近く発動する必要があると試算されています。この措置では、いくら減額されたのか、はっきり分かりませんから、物価上昇などを考慮して、自分自身で考えていかないと老後の生活設計はできません。何も調べずにいると、気付かないうちに年金が減っているということにもなりかねませんから注意が必要です。


(The Capital Tribune Japan)

最終更新:2月1日(土)11時52分

THE PAGE

 

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