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46歳一人暮らし。「ねんきん定期便」の年金額を見て不安になりました

1月27日(月)22時20分配信 あるじゃん(All About マネー)

◆資金的にこのまま一人で生きていくことは可能でしょうか?

皆さんから寄せられた家計の悩みにお答えする「マネープランクリニック」。今回の相談者は、老後資金が不安という46歳の会社員女性。加えて、毎日片道2時間の通勤で、定年まで働く自信もないとのこと。ファイナンシャル・プランナーの深野康彦さんがアドバイスします。
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皆さんから寄せられた家計の悩みにお答えする「マネープランクリニック」。今回の相談者は、老後資金が不安という46歳の会社員女性。加えて、毎日片道2時間の通勤で、定年まで働く自信もないとのこと。ファイナンシャル・プランナーの深野康彦さんがアドバイスします。
皆さんから寄せられた家計の悩みにお答えする、その名も「マネープランクリニック」。

今回の相談者は、老後資金が不安という46歳の会社員女性。加えて、毎日片道2時間の通勤で、定年まで働く自信もないとのこと。ファイナンシャル・プランナーの深野康彦さんがアドバイスします。

▼相談者

おばちゃんさん(仮名)
女性/会社員/46歳
関西/借家

▼家族構成

一人暮らし

▼相談内容

10代からずっと最低賃金の非正規雇用だったため、40歳までは貯金が全くありませんでした。ブラック企業で日雇い扱いで何年も働いていて、社会保険や厚生年金、雇用保険は未加入、30歳のときにようやく加入させてもらうことができましたが、最低賃金のままでした。

ようやく重い腰を上げて資格を取得し、40歳のときに正社員での転職をすることができたため、少しずつ貯金を始めましたが、先日ふと電子版の「ねんきん定期便」を見てみたら、現時点で年額72万円程となっており、老後がとても不安になってきました。

貯金はスタートが遅かったので、NISAや個人型確定拠出年金、持株会などの投資系がほとんどです。ここ最近の不安定な世界情勢もあり、ほとんどのものに含み損が出ているものの、積立型のものは今後も継続予定です。

ただし、55歳以降の貯蓄は、状況を見ながら現金比率が高くなる方向へシフトしていく予定です。

現金の積み立ては10年に1度のクルマの買い替え費用としており、車検やメンテナンス費用はボーナスから支出しています。クルマ通勤のため、現役の間は手放す予定はありません。

ローンはなく、1回払いのカードの支払い(家賃以外のほとんど)のみが借り入れです。今の職場はここ2年で残業が異様に多くなり、通勤にも片道2時間かかるため、体力的に定年まで勤められるかどうかもわかりません。

今は残業と休日出勤でほとんど自宅にいる時間がなく、食費は毎日職場近くのコンビニで真空パックのお惣菜を買っているため高くなっていますが、仕事が落ち着けば自炊率を増やして食費は減らせる見込みです。

歳をとってからの中途入社のため、退職金もほとんどあてにはできません。65歳以降は車を手放し、安い数百万の中古マンションを現金で購入しようと考えています。

家族からは10代で絶縁されており、生涯孤独を覚悟しています。このままの生活を続けていて老後は大丈夫でしょうか。よろしくお願いします。

▼家計収支データ

相談者「おばちゃん」さんの家計収支データ
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相談者「おばちゃん」さんの家計収支データ


▼家計収支データ補足

(1)勤め先について
​定年60歳、再雇用65歳の制度があります。本人も65歳すぎても働く意思あり。退職金については、ハローワークの求人票に5年以上勤務で支給対象と記載されていただけなので、あてにせず、ないものと考えている。

(2)住宅について
職場の近くで​ずっと探しているが今より安い物件はなく、最低でも2万円以上は家賃が高くなってしまうことと、引っ越し費用がかかることや保証人探しが困難なことから、今は考えていない。

(3)加入保険について
​・養老保険(53歳払い込み終了、58歳で満期120万円)=毎月の保険料1万円
・終身保険(55歳払い込み終了、死亡保障380万円)=毎月の保険料1万円 ※解約予定、61歳時点で解約返戻金約250万円(120%)
・個人年金保険(10年確定、65歳から年額40万円)=毎月の保険料1万円
・医療保険(終身、60歳払い込み終了)=毎月の保険料1万5000円
・医療保険(入院日額5000円)=毎月の保険料1200円 ※いずれ解約予定

(4)車の維持費以外のボーナスの主な使いみち
積立定期に16万円/年、持株会に10万円/年、年に1度の国内旅行に10万円、家電の買い替えや個別株の購入で、あとは普通口座へ。

(5)通信費と趣味娯楽費の内訳
通信費……インターネット・ケーブルテレビ1万円、ガラケー1500円、格安スマホ1000円
趣味娯楽費……ペット(熱帯魚)関係2000円、ふるさと納税6000円、書籍代2000円、医療費5000円、被服費3000円、交際費4000円

(6)クルマの買い替えについて
60歳の定年までに最低1度は買い替える予定。再雇用で65歳まで働けるなら2度の買い替えとなりそう。

▼FP深野康彦の3つのアドバイス

アドバイス1:現状のままで老後資金は十分準備可能
アドバイス2:年金が足りなくてもパート収入や家計管理でカバー
アドバイス3:コストアップでも勤務地の近くに引っ越しを

◆アドバイス1:現状のままで老後資金は十分準備可能

恵まれない職場環境を経て、よくここまで貯蓄されたと感心します。「たくましさ」を感じます。働く女性の鑑ではないでしょうか。

さて、ご相談の老後資金ですが、現状のままで問題ないと思います。基本的な考え方や実践されている家計管理、資産運用で大きく間違っている部分はありません。安心してください。

具体的に試算してみましょう。給与からは毎月9万円、ボーナスからはデータを見る限り少なくとも半分の40万円は、貯蓄と投資に回っていると思われますので、年間でおよそ150万円。

これを定年まで継続すれば、投資商品の評価額が元本のまま変わらないとして、14年間で2100万円。これに今ある貯蓄と投資商品を加算して、2700万円ほど。

また、60歳になるまで保険料の支払いが終了する保険商品がありますので、その浮いた分も貯蓄に回るとすれば、さらに150万円(団体扱いの医療保険は解約として試算)、貯蓄が上積みされます。

これにクルマの買い替え費用(2回を想定)を差し引いても、60歳の時点で手元に2400万~2500万円は残りそうです。

老後資金については、これに加えて個人年金保険の年金額400万円と、養老保険の満期金120万円、さらに終身保険の解約返戻金250万円(61歳で解約した場合)が収入としてありますので、これらを加算してざっと3200万円。

あくまで目安ですが、退職金を考慮しなくても、これだけが老後資金として準備できるということになります。

◆アドバイス2:年金が足りなくてもパート収入や家計管理でカバー

老後資金が足りるかどうかは、老後の生活費がひとつの判断材料となります。60歳以降の生活費について、不確定要素はありますが、65歳までは保険料以外はすべて今と同じとすれば、16万5000円ほど。

ただし、ボーナスから捻出していたクルマの維持費やレジャー費を月割りで加算すると18万円ほどでしょうか。

収入としては、60~65歳まで再雇用、それができなくても働く意思はあるということですが、どちらにしても金額は未定となります。

仮に現在の手取額の半分として14万円。不足額が月4万円ですから、5年間で240万円。老後資金が先の試算どおりであれば、65歳の時点で手元に2960万円残ります。

65歳で中古マンションを購入するとします。想定されている物件価格は「数百万円」とのことですが、諸費用込みで1000万円とします。現金で購入するとして、老後資金は1960万円となります。

65歳以降の生活費は、家賃がなくなるかわりにマンションの管理費や固定資産税等の維持コストが発生します。一方、65歳以降はクルマを手放すということですから、そのコスト減(駐車場代、ガソリン、税金、保険、車検、買い替え費用など)と相殺されるとします。結果、生活費は月額12万円ほど。

公的年金の支給額については、50歳まではその時点での厚生年金、国民年金の加入期間から算出されます。したがって、定年まで勤務すれば、実際に受け取る額は、「ねんきん定期便」のネット版で確認された額より、当然多くなります。

仮に年金の手取額が10万円なら、毎月の生活費の不足額は月2万円。90歳まで生きて25年間で600万円。年金が9万円なら、同様に不足額は25年間で900万円。これらを老後資金で補うわけですが、予備費(医療・介護費、長生きリスク)を考慮しても、十分足りると考えていいでしょう。

また、公的年金の受給額がもっと低いとしても、65歳以降もパート等で働くことでカバーできます。何より、家計管理のできる人ですから、年金に合わせて生活費を抑えることもさして難しくはないはずです。

◆アドバイス3:コストアップでも勤務地の近くに引っ越しを

そういったことを踏まえて2点、アドバイスを。

まず、家計管理は申し分ありません。ただし、投資については、ご本人も言われているように、投資比率は徐々に引き下げていくべきでしょう。データには「55歳以降」とありますが、個人的には50歳からでもいいと思います。利益の出ているものから売却し、利益確定をしてください。

もうひとつは現在の住居。通勤が片道2時間はやはり長過ぎます。ご本人も心配されていますが、体力的にも定年まではきびしいと考えます。何より、自身でクルマを運転しているわけですから、何かあったらそれこそ大変です。

勤務先の近くでは家賃が高くなることで引っ越しには否定的のようですが、長い目で見れば、引っ越しはすべきと考えます。2万円家賃が上がったとして、年間24万円。再雇用されて65歳まで勤務したとして、19年間で456万円。その分、老後資金は減りますが、それでも老後が大きく困るほどの額ではありません。

加えて、通勤時間が減る分、自炊が増え、食費が抑えられる可能性があります。あるいは電車通勤が可能なら、早めにクルマを手放すこともできるはず。そう考えれば、それほど老後資金は減らないかもしれません。

そしてもっとも大事な部分として、ご本人の健康があります。無事に長く働くには健康であることが大前提です。通勤で過度の疲労やストレスをためては、健康の維持もきびしくなります。

保証人についても、保証料を支払うことで解決できる物件も少なくないはず。家賃のアッブやそういったコストは必要経費、もしくは将来の投資と、前向きに考えていいのではないでしょうか。

◆相談者「おばちゃん」さんから寄せられた感想

今回深野先生にアドバイスをいただき、何度も繰り返し読ませていただきました。てっきり無駄や浪費が多すぎるとの指摘を受けると覚悟をしていたのが、何とか現時点では合格点をいただけるとわかり、優しいお言葉に涙が出ました。

ご指摘の引っ越しについてはもう少し前向きに検討してみたいと思います。投資商品は50代に入ったら配当が少なく含み益が出ている個別株から少しずつ利確をしていこうと思います。

いつも素晴らしい回答をしている深野先生からのアドバイスを励みに、今後はあまり悲観をせずに前向きに生きていきたいと思います。最後になりますが、オールアバウトの皆様と深野先生の今後のご活躍を心よりお祈り申し上げます。ありがとうございました!

教えてくれたのは……深野 康彦さん

マネープランクリニックでもおなじみのベテランFPの1人。さまざまなメディアを通じて、家計管理の方法や投資の啓蒙などお金周り全般に関する情報を発信しています。All About貯蓄・投資信託ガイドとしても活躍中。

取材・文:清水京武
あるじゃん 編集部

最終更新:1月27日(月)22時20分

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