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ゴーン被告の崩れ落ちた評判、広報業界関係者が修復方法を指南

1月14日(火)13時36分配信 Bloomberg

(ブルームバーグ): 日産自動車の元会長カルロス・ゴーン被告は、元米陸軍特殊部隊(グリーンベレー)隊員が率いる警護チームの助けを借り、音響機器用の箱に隠れてプライベートジェット機で日本から脱出したとして世界の耳目を集めた。金融商品取引法違反と会社法違反の罪の裁判を回避したゴーン被告は今、崩れ落ちた評判の修復を望んでいる。

日産自動車と仏ルノーの元トップであるゴーン被告は8日、逃亡先のベイルートで2時間半にわたり記者会見し、相変わらず歯に衣着せぬ口調で日本の司法制度を非難するとともに、自身の突然の逮捕劇を検察と日産幹部による陰謀だと主張。米真珠湾攻撃に例えて見せた。

社会的名声を取り戻す旅は不確かな道のりだ。ゴーン被告が今後何をすべきか、広報界のプロの考えを以下にまとめた。

米ケイマー・コンサルティング・グループの危機管理専門家、ラリー・ケイマー氏:

箱の中に隠れて国外に脱出するための手段とお金、想像力のある男なら、評判を落とさないように意思疎通を図るための助言に耳を貸すだけの知力はあるだろう。記者会見から感じたのは、不満を吐き散らしているだけのようだった。

助言としては、それほどまでに声を大にして批判する日本の刑事司法制度について何か行動することだ。誰もが収監を逃れられるほど幸運ではないが、制度への批判が真剣であり、単なる言い逃れではないなら、しっかり論じるべきだ。どこかの団体と手を組み、お金を出して、他の受刑者の役に立つことだ。そうすれば状況をプラスにできる。それが名誉を回復する上で一番大事だ。

ゴーンのベイルート記者会見のハイライトはこちら

ロンドンを本拠とする専門PRコンサルタンティング会社、ビノーンの創業者、トゥルーディ・ハリス・ドゥボン氏:

ゴーン被告は最近の経験について伝える際に、できるだけ事実に基づき感情的にならないよう注力する必要がある。われわれは冷静な言葉により熱心に耳を傾け、配慮する傾向がある。ゴーン被告が自制を欠いていたために、困惑に値する「真珠湾攻撃」発言につながった。

ちょっとした謙虚さは役に立つ。謙虚さは中傷する者の敵意を和らげる傾向があり、それを示すことで惨事を好機に変えることができる。

アッティアス&アソシエーツの創業者、リチャード・アッティアス氏:

ゴーンというブランドは傷物になった。修復するには、偏りのない客観的な法廷での公正な裁きを要求することが解決策になる。そうすればゴーン被告は裁判を逃れることはしないだろうし、ゴーン被告の権利は尊重される。

井之上パブリックリレーションズの井之上喬代表取締役会長兼最高経営責任者(CEO):

外国人の立場からゴーン氏が主張する司法制度に対する言い分は理解できる。それを言わない限り、今回日本から出た正当性がなくなる。

会見については、私なら内容や表現をもっと整理した方がいいとアドバイスしたと思う。自分が訴えられているテーマを客観的に、事実情報をきちっとメディアの人に分かりやすく書きだす必要がある。日本では記者クラブ制度があり、検察や政府などの情報がリークされるので、コントロールされやすい傾向があると思う。

ポートランド・コミュニケーションズのマーク・フラナガンCEO:

ゴーン被告が共感を引き出すことは可能だが、評判を完全に回復できるとは思わない。日本の司法制度の厳しさを強調し続けることで、自身の疑惑から関心をそらし、日本でビジネスをする欧米人や欧米企業のリスクに注意を向けることはできるだろう。

しかし、疑惑自体は非常に深刻であり、ベルサイユ宮殿でのパーティーなどゴーン被告の行動を巡って旗色はとても悪いため、彼が実業界で以前に得たステータスを取り戻すとは考えられない。評判の面でも逃亡は助けにはならない。

グローバルな自動車メーカーの経営者としてよりも、箱に隠れて日本から脱出したことの方でずっと有名になるだろう。

プロジェクト・アソシエーツの創業者、デービッド・リッグ氏:

率直に言って、修復不可能だと思う。できることと言えば本を出して、ドラマ化の権利を売り、レバノンで幸せに暮らすのがせいぜいだろう。

原題:The Ghosn Brand Is Broken. These Spin Doctors Say How to Fix It(抜粋)

(c)2020 Bloomberg L.P.
David Hellier, Corinne Gretler, Jeff Green

最終更新:1月14日(火)13時36分

Bloomberg

 

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