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2019年冬のボーナスは前年比マイナス 家計が貯蓄減の一方、内部留保は大幅増

1月9日(木)19時20分配信 THE PAGE

 2019年冬のボーナスは多くの業界で前年比マイナスとなりました。残業規制によって月収がダウンしている人も多く、貯蓄にお金を回せないという人が増えています。個人レベルでは貯蓄がないとイザという時のリスクが大きくなってしまいますが、経済全体にはどのような影響が及ぶのでしょうか。

貯蓄率は年々減少

貯金イメージ(写真:アフロ)
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貯金イメージ(写真:アフロ)
 カード会社が行った調査によると、過去1年間の貯蓄額について0円と回答した人が39.8%もいました。1万円から50万円未満も28.6%ですから、多くの人が貯蓄できていない様子がうかがえます。他の調査でも、貯蓄ゼロという世帯が2~3割程度という結果が得られていますから、基本的に貯蓄できない世帯が増えているのは間違いないでしょう。

 日本人は世界でも希に見る貯蓄好きといわれ、1970年代後半における貯蓄率は何と20%を超えていました。しかし、貯蓄率は年々下がり続けており、現在は5%を切った状況にあります。今、もっともお金を貯め込んでいるのは高齢者ですが、この先、年金減額も予想されており、多くの高齢者が生活費を捻出するためさらに貯蓄を取り崩しますから、ますます家計全体の貯蓄は減ることになります。

内部留保は470兆円超 現預金で設備投資

 経済学的な理屈では、家計の貯蓄は、銀行融資などを経由して、最終的には企業の設備投資に充当されます。経済全体で貯蓄が減ってしまうと、実は設備投資に大きな影響が出てくることになります。では、家計の貯蓄が減っていることで、企業の設備投資が影響を受けているのかというとそうではありません。家計が貯蓄を減らしている一方で、企業の貯蓄が大幅に増えているからです。

 財務省によると、2019年9月末時点における企業の内部留保は470兆円を突破しています。このうち半分程度は現預金と考えられますから、企業は大量の現金を貯め込んでおり、今のところ設備投資もこの現預金によってカバーされています。

 しかしながら企業が過剰に資金を貯め込み、一方で家計にまったく貯蓄する余裕がないという状況はやはり不自然です。何らかの形で企業が貯め込んだお金を市場に流通させ、最終的に家計の収入が増える方策を実施しないと、家計はますます苦しくなってしまうでしょう。


(The Capital Tribune Japan)

最終更新:1月9日(木)19時20分

THE PAGE

 

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