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「未経験の職種」で面接を落ち続けるのはなぜか

12月11日(水)5時50分配信 東洋経済オンライン

他職種他業界を応募していますがなかなか面接が通過せず、離職期間が広がっていく現状に不安しか感じられません(写真:perfecta/PIXTA)
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他職種他業界を応募していますがなかなか面接が通過せず、離職期間が広がっていく現状に不安しか感じられません(写真:perfecta/PIXTA)
→安井さんへのキャリア相談は、こちらまでお送りください。

はじめまして。28歳のたきと申します。転職活動について相談させてください。
前職では大手メーカーで営業として丸4年間働いておりましたが、200時間を超える残業が続き、上司からの叱責も相まって体調を崩し、逃げるように退職してしまいました。
退職して4カ月が経ち、体調もよくなり、いろいろなエージェントと話している中で、少しずつ自信を取り戻し、転職活動をしております。
もともと人に教えることにやりがいを感じていたこともあり、体調を崩した営業ではなく、他職種他業界を応募していますが、なかなか面接が通過しません。
日々、離職期間が広がっていく現状に不安しか感じておりません。
就職することを第一目的に見据えて、未経験に挑戦するのではなく、ある程度なじみのある業界、職種に絞って応募するべきでしょうか。
たき

■大切なのは継続であり、長期的な目線

 自分が何をしたいかをより明確にするとともに、相手(転職先)に対して自分が何ができるのか、という視点をもっと強く持ちましょう。
 ブランクが長引いてしまうという不安はわかりますが、キャリアにおいて大切なのは継続であり、長期的な目線ですから、今の数カ月のために今後の数十年間を犠牲にするようなことはしてはいけません。

 20代も後半ともなればなおさらですが、大事なことはとりあえず転職のための転職をすることではなく、転職の「その後」も見据えた動きをするべきです。

 現状を打破したいがゆえに、目先の簡単そうに見える道に行きたくなる気持ちはわかりますが、それでは短期的な気休め程度にしかならず、根本的な問題の解決にはつながりません。根本的な解決にならないがゆえに、転職しても悩みや不安はついてまわり、今後もつねに転職を考えてしまうような負の循環に陥ってしまう可能性すらあります。
 そういった状態では前に進んでいると感じられるのは転職したときだけであり、その後すぐにまたキャリア上の悩みをもってしまうようでは、仕事にも注力できませんし、もっと言うとその後の人生プランも立てることすらできないでしょう。

 そうならないためにも、現在の期間をブランクと考えず、むしろ「思考整理の期間」と位置づけ、ご自身の人生と今後のキャリアについてより深く考える時間とするべきです。

 頂戴した相談を拝見するに、たきさんは過去の経験から「営業」という職そのものを「対象外」として位置づけてしまっている、つまり過度な否定モードに入ってしまっているようです。
 大切なことはそのように過去をすべて否定することではなく、過去からいかに学ぶことができるか、です。

 否定からは何も生まれませんが、自分の経験=過去から学ぼうとする姿勢があれば、仮に結果としては失敗であったとしてもその失敗から学び、成長することも可能です。

■面接でアピールしなければいけない部分

 4年間というキャリアは決して短いものではありません。

 最終的には書かれているように「逃げるように」辞めてしまったのかも知れませんが、その4年間の中でも何かしらの学びはあったはずです。
 おそらく採用する側からしても、知りたいことの1つはその「4年間を通じて何を学び、どう成長しましたか?」なのではと思います。逆に言うと、たきさんとして面接でアピールしなければいけないのも、そこなのです。

 冒頭で「相手に対して何ができるか」を考えましょう、と申し上げましたが、その部分のアピールや整理がたきさんの中でできていないがゆえに、採用側からしてもたきさんの評価がしにくい、というのがあるのではと思います。
 20代後半というのは、一般的には職業人としてはまだ中途半端な時期であることは確かです。かといって、すでに4年程度のキャリアがあるのも事実で、決して完成しているわけではないものの今後の成長を見据えて、「今まで何を学んできて」「現在何ができて」「今後何をしていきたいか」をキチンと整理したうえで、相手に伝えるべきなのです。

 それができているかどうかで、「今後の成長可能性」を相手に感じさせるかが変わってくるはずです。
 そして、そのためにもたきさんとしてもご自身が歩んできた営業という職をすべて否定するのではなく、棚卸しをしたうえでご自身の過去4年間程度のキャリアを踏まえて、上記質問に答えられるように自問自答を繰り返すべきなのです。

 そのうえで、営業ではなくほかの職種に、というのであればわかりますし、周りに対する説得力も増すでしょう。

■職業人として、自分が何者なのかを明確にする

 現状はそういった思考プロセスを飛び越えて、否定から入ってしまっているがために、周りはおろかたきさんご自身も「職業人として、たきさんは何者ですか?」が不明瞭になってしまっているのだと思われます。
 そしてそういったことが不明瞭であるがゆえに将来の見通しが不透明となり、転職方針もメドが立たないのでしょう。

 とりあえず動きたい、前に進みたい、と焦る気持ちはわかりますが、次のたきさんのアクションは今後数十年にわたるたきさんの職業人人生へ大きな影響を与えることになりえます。

 行動に過去や実績からの過度の飛躍があったり一貫性を失ってしまう中で、キチンとした行動の理論的背景がないと周りへの説得力も生まれませんし、何よりもご自身も自分の行動に自信を持つことができないでしょう。
 まずは過去の棚卸しを通じて、キチンとした行動指針をご自身の中で持ったうえで行動してみるべきではないでしょうか。

 失敗を糧として、きれいに起き上がる――。そういったことを念頭に「次、何をするべきか」を熟慮してみてください。

 たきさんがそういった意思のある転職活動を通じて、新たな職業人としての一歩を踏み出されることを応援しております。
安井 元康 :『非学歴エリート』著者

最終更新:12月11日(水)5時50分

東洋経済オンライン

 

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