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増税後の消費者物価プラス0.2% 「率」は鈍化もほぼ一貫して上昇続く

12月7日(土)17時20分配信 THE PAGE

 10%への消費増税後、初めてとなる消費者物価指数が総務省から発表されました。代表的な指数である生鮮食品を除く総合が前年同月比プラス0.4%と物価は上昇しましたが、消費増税による影響を除くと0.2%という小幅な上昇にとどまっています。

物価上昇続くなか、労働者の賃金は?

写真はイメージ(写真:つのだよしお/アフロ)
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写真はイメージ(写真:つのだよしお/アフロ)
 安倍政権はデフレ脱却による日本経済の復活を掲げ、量的緩和策など大胆な金融政策を導入しました。当初は量的緩和策の効果が発揮され、物価はプラス1.5%近くまで上昇した時期もありましたが、その後は上昇率が鈍化し、2019年に入ってからはさらに上昇率が低くなっています。

 もっとも、鈍化したのは「上昇率」であって、物価そのものはアベノミクスのスタート以降、ほぼ一貫して上昇が続いています。電気料金をはじめとする公共料金は、競争がありませんから、何度も一方的な値上げを行っていますし、自動車の価格も年々引き上げられています。日本ではデフレが続いているなどと言われていますが、値下げを余儀なくされているのは、競争が激しい外食産業など一部の業界です。

 この間、労働者の賃金はあまり上昇していませんから、物価の上昇に賃金が追いつかないという状況が続いています。わずかとはいえ、給料が上がっているにもかかわらず、生活が苦しくなったと感じる人が多いのは、物価上昇によって可処分所得が減っているからです。
 インフレ、デフレというのは、あくまでモノやサービス価格の上昇や下落を示した言葉であり、インフレになるのかデフレになるかは経済活動の結果で決まります。確かに意図的にインフレにすることで、消費が加速するといった効果はありますが、「デフレが諸悪の根源」「インフレにすれば経済成長を実現できる」という話ではありません。

 日本は企業の競争力が低下し、年金など将来に対する不安要素が大きく、消費者も変化を嫌うなど、お金が回りにくい構造になっています。その結果としてモノが売れなくなってデフレになったのであり、デフレになったからモノが売れなくなったわけではないという現実をよく理解する必要があるでしょう。

 アベノミクス以降の日本経済を客観的に表現するならば、物価は毎年順調に上がっているものの、それを上回る経済成長は実現できていないということになります。


(The Capital Tribune Japan)

最終更新:12月7日(土)17時20分

THE PAGE

 

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