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経営危機のJDI、元従業員が5億円着服疑い 国をあげて存続させる意味はあるのか

12月6日(金)7時40分配信 THE PAGE

 国策ファンドである産業革新投資機構が出資する事実上の官営企業で、経営危機が続いているジャパンディスプレイ(JDI)は、元従業員が会社の資金約5.7億円を着服していたと発表しました。多額の税金を投入したにもかかわらず、赤字を垂れ流し続け、あげくの果てには、血税の一部が従業員のギャンブルに消えたとされる問題に、多くの国民が衝撃を受けています。国をあげて同社を存続させる意味はあるのでしょうか。

1000億円以上の債務超過に

写真:ロイター/アフロ
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写真:ロイター/アフロ
 同社は、日立製作所、東芝、ソニーの中小型液晶パネル事業を統合して2012年4月に発足しました。政府系ファンドの旧産業革新機構が2000億円もの資金を出資する事実上の官営企業であり、発足当初は「日本発のグローバルリーディングカンパニーを目指す」という壮大なビジョンが掲げられていました。ネットでは、「同社の技術力に世界が驚嘆している」「JDIなしではアップルもiPhoneを作ることはできない」など、異様なまでにポジティブな意見が拡散していました。

 一方、付加価値が急激に低下している液晶に依存する同社のビジネスに対しては、一部から懸念の声が出ていましたが、オールジャパンの声にかき消され、こうした指摘が生かされることはありませんでした。

 同社は、2014年、強引に株式市場に上場しましたが、上場の1カ月後にいきなり業績を下方修正。株価は公募価格を大きく下回り、「政府のお墨付き」に期待した投資家の多くが損失を抱えました。その後も業績はまったく回復せず、資金不足から、工場の建設資金を何と取引先であるアップルに支援してもらうという有様で、その後も黒字化はできていません。同社は1000億円以上の債務超過に転落していますが、事実上の官営企業なので存続できているだけであり、一般企業であればとっくに倒産しているレベルでしょう。

 今年に入って中国の投資ファンドが同社の救済を検討していましたが、中国の投資ファンドはあまりの経営状態の悪さに9月に出資中止を決定。同社は完全にコントロール不能の状況となっています。

元従業員が5億円超を着服か

 こうしたところに、元従業員が5億円超を着服したとされる問題が発覚したわけですから空いた口がふさがりません。同社によると、解雇された従業員は、過去4年間にわたって架空会社に業務委託費の名目で金銭を振り込むなどの手口で着服していたとされています。同社には湯水のように税金が投入されながら債務超過に陥る中、このような問題が発覚したわけですから、もはや会社としての体裁をなしていないという批判は避けられないでしょう。


(The Capital Tribune Japan)

最終更新:12月6日(金)10時42分

THE PAGE

 

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