ここから本文です

48歳貯金620万円。夫が病気になり、2軒目の家を購入しましたが……

12月3日(火)22時20分配信 あるじゃん(All About マネー)

◆マンション購入は、私が家族のために独断で決めましたが

夫が重病にかかったことをきっかけに、現在の家が交通の便が悪いため定期預金を解約して2軒目の家を購入したという自営業の女性。光熱費も2軒分かかるため、今後の家計を心配しています。ファイナンシャル・プランナーの深野康彦さんがアドバイスします。
拡大写真
夫が重病にかかったことをきっかけに、現在の家が交通の便が悪いため定期預金を解約して2軒目の家を購入したという自営業の女性。光熱費も2軒分かかるため、今後の家計を心配しています。ファイナンシャル・プランナーの深野康彦さんがアドバイスします。
皆さんから寄せられた家計の悩みにお答えする、その名も「マネープランクリニック」。

今回は、夫が重病にかかったことをきっかけに、現在の家が交通の便が悪いため定期預金を解約して、病院の近くに2軒目の家を購入したという自営業の女性。光熱費も2軒分かかるため、今後の家計を心配しています。ファイナンシャル・プランナーの深野康彦さんがアドバイスします。

▼相談者

ライオンさん(仮名)
女性/自営業・自由業/48歳
関西/持ち家(一戸建て)

▼家族構成

夫(53歳)、子ども(16歳)

▼相談内容

一戸建てに家族3人で住んでいるのですが、交通の便が悪く、主人、子どもの通勤通学に約1時間かかっています。

数年前、主人が重病にかかったのを機に、定期預金を解約し、かかりつけの病院の近くに中古マンションを購入しました。それから主人と子どもは、平日はマンション、土日は自宅の生活を送っています。私は、田舎の一戸建てで自営業を営んでいるので動くことはできません。

このスタイルに家族皆満足していますが、家計を握っている私は、急に貯金が減ったこと、光熱費が2軒分に増えたこと、管理費や駐車場代などが必要になったこと等を考えると、マンション購入は、私が家族のために独断で決めたことですが、これで良かったのかと今になって不安になってしまいます。

▼家計収支データ

相談者「ライオン」さんの家計収支データ
拡大写真
相談者「ライオン」さんの家計収支データ


▼家計収支データ補足

(1)住居費について
持ち家とマンションともにローンはなし。

持ち家:築33年
・水回り以外:リフォーム済
・水回り:リフォーム予定なし
・外壁リフォームは2018年

中古マンション:築29年
・キッチン以外2019年にリフォーム済

(2)車両費について
・ガソリン2台分:1万6000円
・駐車場代:月6000円
・保険料:月8000円

(3)教育費について
・私立高校授業料:5万円
・塾授業料:2万6000円
・大学は地元国立大志望

(4)ボーナスの主な使い道について
全額貯金

(5)毎月の貯金について
貯金月10万円については、NISAを1年前に始めました。あと4年頑張って続けようと思います。

(6)お勤め先について
退職金は望めないため、期待していません。

(7)年金について
受給額についてはわかりません。

(8)加入保険について
<夫> 
・生命保険=毎月の保険料1万500円
・個人年金保険/1998年契約、年金60万円=毎月の保険料1万円
・終身保険=毎月の保険料5500円

<妻>
・終身医療保険=毎月の保険料4000円
・ガン保険=毎月の保険料5000円
・共済=毎月の保険料1万2000円、満期まであと3年200万円
・外貨建て個人年金/2014年契約=毎月の保険料約4万7000円
※65歳解約返戻金1600万円

<子ども>
・養老保険/入院1日7500円、25歳満期保険金100万円=毎月の保険料1万1000円

▼FP深野康彦の3つのアドバイス

アドバイス1:ご主人の体調を考え、当面はこのままで大丈夫
アドバイス2:60歳時点で金融資産は約2500万円残る
アドバイス3:公的年金額を確認し、自宅はどちらか1つに

◆アドバイス1:ご主人の体調を考え、当面はこのままで大丈夫

ご家族のために、よく決断されました。ご主人の体調、ライオンさんも仕事をされている状況を考慮すると、今は、この生活スタイルでいいのではないでしょうか?

確かに2軒分の維持費はかかりますが、それ以上に体調を崩さないことが大切です。何より、2軒とも住宅ローンがなく、年間貯蓄が200万円もできているのは、立派です。

あと2年でお子さんが大学に進学されますが、教育費も問題ありません。大丈夫です。安心なさってください。

今後のライオンさんの貯蓄がどうなるか、概算で試算してみましょう。2軒分の維持費がかかる以外、家計で無駄もありませんので、現在の貯蓄のペースが続くものとして考えてみます。

◆アドバイス2:60歳時点で金融資産は約2500万円近く残る

現在、毎月10万円の貯蓄に加えて、ボーナス80万円は全額貯蓄とのこと。年間で200万円の貯蓄は、そうそうできることではありません。

ご主人の体調次第ですが、60歳まで現在と同じように収入があったとして、残り7年。これで1400万円貯蓄できます。現在の貯蓄620万円(うち120万円はNISAですが、そのままの数字で組み入れています)を加えると、2020万円。

このほか満期になる養老保険200万円、お子さん名義の特別養老保険が100万円。全部合わせて2320万円です。

この間、お子さんの大学費用として、300万~400万円使ったとしても、60歳時点で約2000万円残っていることになります。

さらに、大学進学後はこれまでかかっていた高校の教育費がなくなり、養老保険の保険料も3年後にはなくなります。その分を貯蓄することができれば、高校の教育費分で約450万円、浮いた保険料分で約57万円。合計500万円を上乗せすることができます。

つまり、ご主人が60歳時点での金融資産は2500万円ということになります。今後、車の買い換えなども発生すると思われますが、予算を抑え目にすれば買い換えも十分対応できると思われます。

◆アドバイス3:公的年金額を確認し、自宅はどちらか1つに

ただ、やはり自宅を2軒持ち続けるのは、無理があるでしょう。ご主人が60歳時点で仕事をどうするかにもよりますが、どちらかのご自宅を売却するなどして整理する必要があると思われます。

ライオンさんが今の場所でなければ仕事を続けられないようなら、中古マンションを処分するほうが、経済的には合理的です。その際、ご主人は仕事を続けることが難しくなるかもしれませんが、通院だけであれば、負担も減るのではないでしょうか?

1つ心配なのは、公的年金額が不明とのことですし、個人年金は年額60万円ということですが、何歳からの受け取りで、期間は何年かがわかりません。

公的年金の金額はねんきん定期便や年金事務所などで確認するようにしてください。加えて、米ドル建ての個人年金も65歳時点での解約返戻金は、そのときの運用状況、為替レートで変わってきます。設計書どおりなら言うことはありませんが、18年後ですから、現時点では何とも言えません。

それでも、ライオンさんとご主人は5歳差ですから、ご主人が60歳のとき、ライオンさんは55歳。まだまだ働くことができます。ずっと続けてこられた仕事を今後も続けたいという気持ちがあるようですから、金融資産の取り崩しはできるだけ後送りするようにし、仕事を無理なくされていくのがいいでしょう。

平日、ご家族と離れて暮らしていくのは、気持ちの上で大変なことだと思います。年金については、不明な点があり心配は残りますが、経済的には心配することはありませんので、どうかご家族との時間を大切にしてください。現時点では、このままで大丈夫ですよ。

◆相談者「ライオン」さんから寄せられた感想

モヤモヤとしていた気持ちが、尊敬する深野先生の、適切なアドバイスと温かいいたわりや励ましの言葉で、スッキリと晴れ、幸せな気持ちになりました。

これからも現金主義や貯蓄体質を続けながら、家族を大切にし、大好きな仕事を楽しみたいと思います。深野先生、本当にありがとうございました。

教えてくれたのは……深野 康彦さん

マネープランクリニックでもおなじみのベテランFPの1人。さまざまなメディアを通じて、家計管理の方法や投資の啓蒙などお金周り全般に関する情報を発信しています。All About貯蓄・投資信託ガイドとしても活躍中。

取材・文:伊藤加奈子
あるじゃん 編集部

最終更新:12月3日(火)22時20分

あるじゃん(All About マネー)

 

【あわせて読みたい】

【PR】Yahoo!ファイナンスからのお知らせ

【PR】Yahoo!ファイナンスからのお知らせ

平均年収ランキング

【PR】Yahoo!ファイナンスからのお知らせ

ヘッドライン