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日産新体制スタート 内田社長が会見(全文1)尊重・透明性・信頼が大切

12月2日(月)20時45分配信 THE PAGE

「大切にしている言葉が3つある。それは尊重、透明性、信頼」と内田社長
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「大切にしている言葉が3つある。それは尊重、透明性、信頼」と内田社長
 日産自動車の社長兼最高経営責任者(CEO)に就任した内田誠氏が2日夕、記者会見を開いた。

※【**** 00:35:30】などと記した部分は、判別できなかった箇所ですので、ご了承ください。タイムレコードは「日産の新体制スタート 内田社長兼CEOが記者会見(2019年12月2日)」の会見開始時間に対応しております。

     ◇     ◇

日産は大きな存在だった

司会:大変長らくお待たせいたしました。本日は大勢の方にご出席いただきまして、誠にありがとうございます。ただ今より、昨日、12月1日付で日産自動車の代表執行役社長兼最高経営責任者に就任いたしました内田誠の就任記者会見を始めさせていただきたいと思います。じゃあ、内田さん、よろしくお願いします。じゃあよろしくお願いします。

内田:このたび、12月1日付で社長に就任いたしました内田です。まずはこの1年、当社は大きな混乱を来し、世間の皆さまをお騒がせしましたことを厳粛に受け止めております。私は日産が創立70周年を迎えた2003年に入社しましたが、当時の、社会人になって約10年の私から見ていても、日産は大きな存在でした。日本経済をけん引する自動車メーカーであり、ルノーとアライアンスによって、ダイナミックに拡大展開するグローバル事業は、新しい日本企業の今後の在り方を示していると感じていました。そしてこれまでの日本の企業としての強みと、アライアンスによるグローバルな価値観を併せ持つ日産に、大きく飛躍する可能性に魅了され、日産に入社しました。ルノー・日産共同購買組織での仕事が日産でのキャリアのスタートとなりましたが、今、申し上げたことをまさに肌で感じました。

 また、日産社員1人1人の能力や多様性の順応力の高さ、大きな目標を信じて前に進む力強さを感じました。私が入社して以降、現在までの間において、日産自動車は着実に成長を遂げましたが、その中でアライアンスは大きな貢献をしてきました。部品や資材の共同購買、車台やパワートレイン、部品の共用化、人材の活用などのさまざまな成果を生み出しました。

なぜこうした問題を起こしたのか

 しかし国内工場における完成検査問題や、経営者不正から明らかになり、事業の運営上の問題や脆弱なガバナンスなど大きな問題が表面化しました。これにより企業としての社会的信頼を失うだけでなく、ハードルの高い計画を推し進めた結果、急激な業績低下を招いてしまいました。

 なぜ日産がこれまでの成長の過程でこうした問題を起こしたのか。日産はこれまでも車の技術の本質を追求し続ける一方で、1つの価値観にとらわれることなく、多様な意見を認め、先進的な商品の開発に、他社に先駆けて挑戦し、数多くのブレークスルーを起こしてきました。その精神を受け継ぎながらグローバル競争に打ち勝つべく、アライアンスと経営面での新たなブレークスルーを起こし、1990年代の経営危機を乗り越え、再び成長軌道に戻すことに成功しました。決して経営戦略や事業戦略などの誤りがあったとは思えません。しかしその運営過程において、企業文化に関わる問題が生じてきたのではないかと私は思っています。目標設定において、できないことをできると言わせてしまう文化をいつの間にかつくり上げしまったことであると思います。

 これにより社員の自発的な横の連携や、問題解決に対する意欲をそいでしまい、ハードルの高い目標達成のために短期的成長を求めた行動を起こすことになり、技術開発や商品開発のプロジェクト、将来に向けた設備や人材などへの必要な投資に影響を及ぼすことになりました。販売面においてはインセンティブに頼った短期的な販売増がブランド力と収益力の低下を招きましたが、これはその典型的な事例です。本日より新しい体制がスタートしましたが、私とCOOのグプタ、副COOの関を柱とした経営体制で、議論を尽くして事業運営に当たっていきます。

大切にしている言葉が3つ

 私が大切にしている言葉が3つあります。それは尊重、透明性、信頼です。ルノーの仲間やサプライヤーの皆さんと進めてきた購買での経験。中国の合弁会社の総裁を務める中でも、あらためてこの言葉の重要性を革新しました。部下を信頼し、権限移譲を進め、役員、従業員全員が会社の方向性を自分のこととして捉えて取り組むワンチームの風土を醸成し、社員にとって透明性の高い業務運営を行います。お客さま、販売会社やサプライヤーの皆さまをはじめ、広く社内外の声にも耳を傾けて意見が言い合える、異論や反論が許される会社風土をつくっていきたいと思います。

 このような考え方が企業の体質として浸透するように、日産の経営陣、および社員の行動指針である「NISSAN WAY」を見直し、確実な浸透に向けてリードします。先ほども申し上げましたが日産の社員の持つ力、能力は高いと信じています。グローバル化を推進する事業運営、ケースに代表されるモビリティの在り方に関する社会的な変化への積極的な対応、どれも間違えない方向です。

 しかしそれに向けた進め方、目標設定には現状の実力の認識と、そこからどこまで頑張って伸ばせるのか、論議を十分に尽くし、納得した、チャレンジできる目標を設定することが非常に大事だと思います。これまで日産が基本的に変わらなければならない部分について説明をしてきましたが、信頼の回復と業績の立て直しという足元の現実的な課題にも対処しなければなりません。

 私の役割は全経営陣が、この1年間掛けて築き上げた信頼の回復と業績の立て直しの基礎を実行に移して、形にしていくことです。当社は今年6月に指名委員会等設置会社に移行しました。事業運営は私たち執行側がこれまでどおり責任を持って行なってまいります。そしてその事業運営を健全に保つために、取締役会にはしっかりモニタリングをしていただきたいと思います。

CEOとして会社の経営の舵取りを

 私はこの原則をしっかり守り、CEOとして会社の経営の舵取りを行ないます。また、業績の立て直しに関してはすでに皆さまにお知らせしているとおり、米国事業の立て直し、事業および投資効率の適正化、それと新商品、新技術や「ニッサン インテリジェント モビリティ」を軸にした着実な成長を柱とする事業構造改革に取り組んでいます。

 米国事業の立て直しと、事業および投資効率の適正化については、先の決算会見でもご説明したとおり着実に進めております。この計画は効率化、リストラとよく理解されがちですが、この事業の改革の最も重要な柱は3つ目の新商品、新技術や、「ニッサン インテリジェント モビリティ」を軸にした着実は成長で描く将来のわれわれの成長戦略です。 

 つまり計画通りにしっかりと新車開発を行ない、お客さまが適正なタイミングで適正な価格でお買い求めいただける、魅力的な車を提供し続ける体制をつくるということです。つまりはお客さま第一を全ての日産の企業活動の根幹に戻すことです。この言葉の持つ意味は、この大きさは昔も今も変わりありません。そしてその先、大きな事業の変革への準備を強化するため、新たな計画策定に向けた準備に着手しました。これは私が直接指揮を執り、進めてまいります。

 これらの事業の立て直し、そしてその先、着実な成果にはアライアンスの活用は欠かせません。約20年前、イコールパートナーとしてお互いを尊重し、Win-Winの原則の下、さらに双方のメリットを追求しながら協力関係を深めた結果、日産はここまで成長できました。

会社の独立性を保持しながら活動進める

 今後もこの原則に従い、会社の独立性を保持しながら活動を進めていきたいと考えています。ちょうどこのステージに、フェアレディ240Zがあります。このモデルも当時、スポーツカー市場にブレークスルーを起こしました。そして50年たった今、この「アリア コンセプト」でEVやSUVの枠組みにとらわれない新しい車や、将来のモビリティの実現に向けたブレークスルーを提案いたします。

 お客さまに常に新たな価値をご提案する、そのためにチャレンジし、ブレークスルーを果たす。私たち日産には車づくりのDNA、グローバル競争に打ち勝つためのアライアンスの活用という新たな事業プラットフォームなど、先達が築いた強い基礎があります。この財産を大切に受け継ぎながら、これからも変化する事業環境を見越して挑戦を続けます。

 時代に先駆けて挑戦し続ける日産ならではの価値をお客さまに提供するとともに、将来のモビリティの在り方を提案し、その実現に向けて取り組み続け、従業員が日産で働くことに誇りを持てる会社を目指します。そうなればきっとお客さまも日産を信頼し、好きになっていただけると私は信じます。

 従業員が持つ高い能力を1つにまとめ、会社として大きな推進力を生み出す。当たり前のことですがこれが社長として、私の大きな使命だと考えます。ここにいるメディアの方々をはじめ、関係者の皆さまの温かいご支援を今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

 では、ここで新COOになられるグプタさんに一言、メッセージをいただきます。グプタさんどうぞ。

【書き起こし】日産新体制スタート 内田社長が会見 全文2に続く

最終更新:12月3日(火)11時41分

THE PAGE

 

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