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厚労省の調査結果に誤り 政策の前提条件となる重要部分を修正

11月27日(水)20時20分配信 THE PAGE

 厚生労働省が取りまとめた児童手当の使い道に関する調査結果に誤りがあることが明らかとなりました。政策の前提となる基礎情報であり、修正前と修正後で数字の違いが大きく、政策の前提条件が変わってしまう可能性もあるものでした。
厚生労働省が入る中央合同庁舎第5号館=東京・千代田区(写真:西村尚己/アフロ)
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厚生労働省が入る中央合同庁舎第5号館=東京・千代田区(写真:西村尚己/アフロ)
 修正されたのは、世帯年収別の児童手当の使途に関する部分です。以前の調査結果では、年収1000万円以上の世帯では、児童手当の32%を「大人のおこづかいや遊興費」に充てているとなっていましたが、実際にはわずか0.9%でした。これは数字を間違ったのではなく、項目を間違ったということであり、児童手当の32%が使われていたのは「子どもの将来のための貯蓄・保険料」でした。

 誤った報告書では、世帯年収が上がるほど「大人のおこづかいや遊興費」の比率が急上昇するという結果になっており、このデータは、高所得層への児童手当見直しを議論する際の基本資料に使われていました。見直しそのものはまだ議論中で最終結論は得られていませんが、政策判断において重要な役割を果たすデータが間違っているというのは非常に大きな問題といってよいでしょう。
 データの取り違えが起きた原因は調査中とのことですが、項目の入れ換えですから単純ミスの可能性も十分にあると考えられます。ミスは必ず発生するものですが、今回の手違いについては、資料の再確認をしておけば、見つけ出すことができた可能性も十分にあるものでした。誤った報告書の遊興費に関する項目は、世帯の収入が増えるほど増大していますが、一般的に高収入の世帯は資金に余裕があり、子どもの教育にもお金をかけますから、児童手当を遊興費に使う人の割合が圧倒的に高いというのは少々不自然といえるでしょう。

 もっともデータは修正されましたが、高額所得者に対する児童手当廃止を求める方針は変わらないということで、基本的には廃止の方向で議論が進む可能性が高いと考えられます。


(The Capital Tribune Japan)

最終更新:11月27日(水)20時20分

THE PAGE

 

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