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ソフトバンクと楽天が赤字決算 投資したネット企業の価値下落で

11月21日(木)18時40分配信 THE PAGE

 ソフトバンクグループが四半期決算では創業以来という大規模な赤字を計上したほか、楽天も赤字決算に転落しました。両社とも投資したネット企業の価値が下落したことが赤字の原因ですが、何が起こっているのでしょうか。

孫氏「真っ赤っかの大赤字」

決算を発表するソフトバンクグループの孫正義会長兼社長=11月6日、東京・中央区(写真:アフロ)
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決算を発表するソフトバンクグループの孫正義会長兼社長=11月6日、東京・中央区(写真:アフロ)
 ソフトバンクグループの2019年4~9月期の中間決算は、当期利益が前年同期比49.8%減の4215億円となりました。半期決算としては黒字を維持していますが、7~9月の四半期で見ると最終損益は7001億円の赤字です。この数字は、四半期決算としては過去最大であり、同社トップの孫正義氏は「真っ赤っかの大赤字」と述べています。

 赤字の原因は、ソフトバンクグループ本体や、10兆円の資金を運用しているソフトバンク・ビジョン・ファンドにおいて損失が発生したことです。累計で1兆円を投資していた米国のシェアオフィス運営企業ウィーカンパニーが上場延期となり、評価額が急落。ソフトバンクグループ本体で約47億ドル、ソフトバンク・ビジョン・ファンドで34億ドルの損失が発生し、これによって利益が一気に吹き飛んでしまいました。

 これは投資の評価損ですから、この金額のキャッシュが流出しているわけではありませんが、ソフトバンクにとってはかなり手痛い損失といってよいでしょう。

 ソフトバンクは、以前は携帯電話を中心とする通信会社でしたが、大規模なファンドを組成してからは、事実上の投資会社に変貌を遂げています。ウィーカンパニーは、シェアオフィス企業として急成長しましたが、創業者でCEO(最高経営責任者)を務めるアダム・ニューマン氏の不適切な言動や企業価値の過大評価などいくつか問題が指摘されていました。以前のソフトバンクであれば、あくまで投資の失敗として位置付けることができましたが、もはや同社の本業は投資となっており、大きな失敗案件が出てくることは、同社の経営そのものに対する疑問につながりかねません。同社は投資会社として最初の試練を迎えているといってよいでしょう。

楽天は約1000億円の評価損

 一方、楽天もソフトバンクと同様、投資した米国のライドシェア企業リフトの株価が下落したことで評価損が発生しました。楽天は2015年にリフトに出資し、同社は楽天の持分法適用会社となっています。リフトは、今年3月に米NASDAQ市場に上場したものの、株価の下落が続いており、現時点では上場時の半値となっています。このため、楽天に約1000億円の評価損が発生し、今回の赤字決算につながりました。

 楽天も具体的なキャッシュアウトは発生しておらず、あくまで決算書上の赤字ですが、投資先企業の株価変動によって本体の業績が大きくブレてしまうのは、経営戦略上、好ましいことではありません。楽天の場合、投資が本業ではありませんから、投資先企業をどう位置付けるのか、再考が必要かもしれません。


(The Capital Tribune Japan)

最終更新:11月21日(木)18時40分

THE PAGE

 

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