ここから本文です

10月の倒産件数、今年最多に 消費増税などの影響でさらに増える可能性も

11月20日(水)18時11分配信 THE PAGE

増税、台風の影響はこれから顕在化するおそれ

写真:アフロ
拡大写真
写真:アフロ
 企業の倒産件数がじわじわと増加しています。これまで政府は、倒産を強制的に減らす措置を行っており、日本は倒産が異様に少ない無倒産社会といわれてきました。しかしながら、政府の方針が変更になったことに加え、消費増税や台風による被害、後継者不足と人手不足など多くの要因が重なっており、今後は倒産が増えるとの予想が一般的になっています。

 帝国データバンクの調査によると10月の倒産件数は785件と、前年同月比で5%の増加となりました。月ごとの倒産件数としては今年に入ってから最多となっています。製造業での倒産が前年同月比で30%も増えたほか、小売業でも増加が顕著です。10月については、消費増税による直接的な影響はまだ少ないとのことですが、今後は消費増税をきっかけとした廃業が増えると予想されています。また台風の被害による影響はこれから顕在化しますから、年末にかけてはさらに倒産が増えてくる可能性が高いでしょう。

倒産防止施策が終了

 政府は、2009年12月に中小企業金融円滑化法を施行し、人為的に倒産を防ぐ施策を続けてきました。この法律は中小企業などの資金の借り手が融資条件の変更を求めてきた場合、銀行はそれに応じる努力義務を課すというもので、倒産寸前の企業にとっては、借金棒引きに近い効果があります。

 これはリーマンショック後の一時的なものでしたが、2度にわたって期限が延長され、時限措置が終了した後も、政府は銀行に対して同じような対応を求めてきました。本来であれば、経営できない企業を支援するわけですから、諸外国と比較して日本の倒産が異様に少ないのは当たり前のことです。

 しかし、こうした人為的な施策は、短期的には効果があるように見えても、長期的には経済に対してダメージを与えることになります。今年の3月にとうとうこの施策が完全終了したことから、一部の銀行は資金繰りが苦しい企業に対しては、厳しい対応をとるようになってきました。

 中小企業の場合、そもそも人手不足で人員が確保できないという状況に加え、後継者がおらず事業を継承できないという企業も少なくありません。こうしたところに、人為的な倒産回避策の終了や消費増税、災害が重なっていますから、今後は倒産が増える可能性は高いでしょう。倒産する企業の社員にとっては大変なことですが、こうした企業を延命させてしまうと賃金が下がったり、経済が停滞するという悪影響があります。事業を継続できない企業は倒産させてしまった方が、最終的には経済にとって効果が大きいでしょう。


(The Capital Tribune Japan)

最終更新:11月20日(水)18時11分

THE PAGE

 

【あわせて読みたい】

【PR】Yahoo!ファイナンスからのお知らせ

【PR】Yahoo!ファイナンスからのお知らせ

【PR】Yahoo!ファイナンスからのお知らせ

ヘッドライン