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ヤフーとLINE、浮上した「経営統合」の衝撃度

11月15日(金)5時00分配信 東洋経済オンライン

経営統合は実現するか? 写真はヤフーの川邉健太郎社長(左)とLINEの出澤剛社長(右)(撮影:今井康一)
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経営統合は実現するか? 写真はヤフーの川邉健太郎社長(左)とLINEの出澤剛社長(右)(撮影:今井康一)
 ソフトバンクと韓国NAVER(ネイバー)が、傘下のヤフーとLINEの統合に向けて最終調整に入っていることが明らかになった。

 これまでもLINEとソフトバンクの両社に接点がなかったわけではない。ソフトバンクは昨年3月にMVNO(仮想移動体通信事業者)のLINEモバイルを買収している。

■ヤフーもLINEも悩みを抱えていた

 両社にはそれぞれの悩みがあった。メッセンジャーアプリで国内最強のLINEは、スマホ決済や人工知能(AI)への積極投資など多角化戦略を進めているが、先行投資の負担が大きく営業赤字に沈んでいる。
 一方のソフトバンクとヤフーはECなどネット事業が万年3位。1位を目指してZOZO買収などを行っているものの、決定打を持っているとは言いがたい。今回の統合構想は、両社の悩みを一気に解消できる可能性を秘めているものだ。

 統合計画が明るみになった翌日の14日。株式市場は両社の統合を「歓迎」した。LINE株は値幅制限いっぱい、年初来高値の5290円まで上げてストップ高(前日終値は4585円)となった。Zホールディングス株も年初来高値449円をつけた(同384円)。
 今回の統合協議がまとまれば、大きな顧客基盤を持つインターネット企業グループが誕生する。Zホールディングスには月間ログインユーザーID数5049万ID(9月時点)という大きな顧客基盤がある。一方のLINEにも月間アクティブユーザー数で国内8200万人、台湾・タイ・インドネシアを含めた主要4カ国で1億6400万人というユーザー基盤がある。

 また、Zホールディングスの傘下には、ヤフーのECサイト「Yahoo! ショッピング」やオークションサイト「ヤフオク!」があるほか、個人向けEC「ロハコ」で提携関係にあるアスクルやホテル予約サイト運営の一休など複数のeコマース会社がぶら下がっている。さらに、11月13日に株式公開買い付けを完了し50.1%を取得した衣料品ネット通販大手のZOZOも傘下に取り込む。
■重いペイ事業の先行投資負担

 10月からはペイペイモールやペイペイフリマも始まった。これらのEC基盤にLINEユーザーを送客できれば、ZホールディングスのEC事業が大きく飛躍する可能性があるだろう。

 もうひとつ重要な点はキャッシュレス事業を統合できる可能性を持っていることだ。

 ソフトバンクグループ、ソフトバンク、ヤフーの3社が株主のPayPay(ペイペイ)は、大規模なキャンペーンを展開していることから2019年度上半期で345億円の営業赤字。LINEも同じくキャッシュレス事業の赤字に苦しんでいる。経営統合でここを一体化すれば先行投資負担を分け合えるので有利だ。
 中国においてシェアリング最大手のDiDi(ソフトバンクグループのファンドが出資)が激しいシェア争いを繰り広げていた大手2社「快的打車」と「滴滴打車」の統合で誕生した。その後、圧倒的な強みを発揮しているように、ネットサービスにおいてシェア拡大こそがきわめて強力な武器であることを孫社長は熟知している。

 「総取り」を目指す孫社長ならではの構想といえるだろう。

ヤフーとLINEが統合すると何が起こるのか。そしてメルカリなど、他社はどのような決断を迫られるのか。東洋経済プラスの連載企画「ヤフー・LINE『統合』の衝撃」でも詳報していく。
山田 雄一郎 :東洋経済 記者

最終更新:11月15日(金)5時00分

東洋経済オンライン

 

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