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この5年で個人株主が増えた会社、減った会社ランキング

11月13日(水)5時35分配信 東洋経済オンライン

この5年で個人株主が増えた会社、減った会社ランキング
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この5年で個人株主が増えた会社、減った会社ランキング
 株式投資に乗り出す現役世代が増えてきた。低金利や年金不安を背景に、5年連続で個人株主は増えている。2018年度は前年度に比べ343万人増加、5473万人となった(東京証券取引所などが2019年6月に発表した株式分布状況調査)。

 要因は、ソフトバンク等の大型上場など新規上場があったこと、株式分割・売買単位の引き下げで最低投資金額が下がり、株を買いやすくなったこと、NISA(少額投資非課税制度:毎年120万円までの投資で得た収益が最長で5年間非課税になる制度)の利用者が増したことが挙げられる。
 中でも、5年前、2014年にスタートしたNISAの利用者増加が目につく。金融庁がまとめたNISA口座の年代別比率によると、開始時は、約6割が60歳以上だった(2014年3月末時点)。現在は減少に転じ、30~40代が倍増の勢いだ(2019年6月末時点)。株式投資は高齢者だけのものではなくなりつつある。

■この5年で個人株主の数が増えた会社はどこか

では、現役世代をはじめ、個人株主を増やした会社はどこか。東洋経済新報社は『会社四季報』大株主調査データをもとに、この5年で個人株主数が増えた会社、減った会社トップ100をまとめた。
対象は『会社四季報2019年4集・秋号』に掲載された全上場会社計3744社。単元株主数を2019年7月期まで直近1年間の本決算期末時点と、2014年同年月時点で比較した。

 冒頭の株式分布状況調査でも、単元株主数の97%は個人株主であり、単元株主数の増減は、ほぼ個人株主数の増減に等しくなる(のべ人数)。

 個人株主数が増えた会社の1位はオリックスだ。2019年には43.9万人で、この5年で9.4倍になった。人気を集めているのが30品以上から選べるカタログギフト「ふるさと優待」だ。3年以上の継続保有で品物がランクアップもする。好調な業績を背景に増配が続いていることも大きい。きめ細かなIR活動も株主層を広げている要因だ。
 2位は株主優待が人気のイオン。2019年には30.6万人増えて73.2万人となった。100株保有すれば、店舗での買い物で3%のキャッシュバックが受けられる。保有株数に応じて4段階の割引率があり、ここ数年の業績回復、増配基調も追い風だ。3位は高配当銘柄の日産自動車。30.4万人増えて55.8万人となった。最低投資額は6.8万円(2019年10月末時点)と比較的手が届きやすいうえ、配当利回りが高い。
 4位は同じく高配当銘柄のJTで25.8万人増えて、39.2万人。最低投資額はおよそ24万円(同上)で、配当利回りが高いことが魅力だ。5位はヤマダ電機で17.8万人増加し22.2万人。最低投資額はおよそ5万円(同上)と比較的低い。株主優待が魅力の銘柄だ。権利確定は年2回で、100株保有の場合、3月には1000円分、9月末には2000円分の買い物割引券がもらえる。株数の増加や長期保有で、さらに上乗せされる仕組みだ。
 さらに見ると、生活に身近で株主優待の恩恵を受けやすい会社、高配当の会社が続く。きめ細かなIR活動ももちろん重要だ。

 いっぽう個人株主数が減った会社はどこか。

 1位はソニーだ。2014年は64万人だったが、2019年は20.8万人減少し43.2万人まで目減りした。大型株として注目度が高い同社。最近は業績が回復してきているものの、2015年3月期に1259億円の最終赤字となり、上場以来初の無配に転落したインパクトは大きかった。
 2位は東京電力ホールディングス。17.9万人減の43.8万人となった。2011年に発生した東日本大震災での福島原子力発電所の事故以来、収益の改善が不安視されてきた。

 3位は日本電信電話(NTT)だ。17.5万人減の63.7万人。個人株主の高齢化が進み、相続時に売られる傾向があるいっぽう、新規若年層の株主が増えにくくなっている。

 4位は東芝。15.5万人減の22.7万人。2015年に金融庁から処分を受けた不正会計問題、アメリカの旧グループ会社に関連して多額の損失が発生し債務超過となったことなどが響いた。
■株主を減らす会社の特徴は? 

 5位は第一生命ホールディングス。14.6万人減の76万人。2016年8月下旬に中国経済の先行き不透明感を背景に株価が急落、その後も世界的な株安が続いたこと、さらに日銀のマイナス金利政策などを理由に資産運用収益が減ったことが要因となった。

 8位の日本製鉄のように株式併合を行ったため株主数が減った会社もある。いっぽう、業績不振や不祥事があった会社、個人株主の世代交代が進みにくい会社、景気の影響を敏感に受ける会社が株主を減らしているといえよう。
山本 亜由子 :『会社四季報』大株主調査編集部

最終更新:11月13日(水)5時35分

東洋経済オンライン

 

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