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【日経新聞1面】ウィー失敗でソフトバンクGの強気投資に岐路【本日の材料と銘柄】

10月24日(木)12時18分配信 フィスコ

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ウィー失敗でソフトバンクGの強気投資に岐路
ソフトバンクG、強気の投資岐路、ウィーワークに1兆円、自主性重視が裏目に

ソフトバンクグループ
<9984>は23日、米シェアオフィス大手ウィーワーク運営のウィーカンパニーの支援を発表。ウィー株の追加取得や融資などで最大95億ドル(約1兆円)を投じ、投資事業の目玉だったはずの案件が全面支援の対象となった。自主性に委ねる投資戦略の弱点が露呈、巨額マネーの力で有望企業を囲い込む戦略は岐路に差し掛かった。

ウィーワークは2010年創業、事業内容は自ら資産は持たない「サブリース」。長期契約でオフィスを借りて短期契約で転貸し、世界29カ国528拠点、会員数52万7000人を築いた。リース契約は平均15年で、原則、途中解約できず、稼働率を引き上げて各拠点の損益を改善しなければ資金流出が続く収支構造にある。リース料の支払いは今後、年20億ドルを超える見通しで、IPOの失敗で資金繰りに窮した。

ウィーがIPOに失敗した原因は、個人事業との利益相反など創業者ニューマン氏に問題があった。ベンチャー投資家は企業のお金の使い道やコーポレートガバナンスを監視する役割がある。ソフトバンクGもこの役割の強化が問われているが、立て直せるかは未知数。

ソフトバンクGは、本体と傘下の「ビジョン・ファンド」で既に91.5億ドルを投資、損失拡大を避けるため支援を選び、株式45億ドル、債券・融資50億ドルを追加する。ウィーは当面の資金枯渇は免れるが、持続性になお疑問が残る。ウィーの発行済み株式の8割を握るが、種類株の活用などで議決権の過半数取得とせず連結子会社化は回避。投資を受け入れるために20~40%の出資に留める戦略が基本で、今回も子会社化は避けた。

ソフトバンクG単体の6月末時点の純有利子負債は実質約4.9兆円で、追加支援で最大1兆円規模が膨らむ。中国・アリババ集団など約27兆円の保有株と比較すれば大きな規模ではないが、他の投資の積み増しが難しくなる。米エヌビディア株売却などで6月末まで累計で2兆円超の投資利益をあげてきたが、ウィーの価値はピークから8割程度減って80億ドル程度になり、数千億円の評価損が発生する見込み。目利き力が疑われれば2号ファンドの資金集めに支障が出て、ファンド運営にも影を落とす。世界のマネーを集めて成長企業を「総取り」する孫会長兼社長の戦略のブレーキになりかねない。

絶好調を誇ったソフトバンク・ビジョン・ファンドがウィーで大きく躓いた。単なる株式投資だけでは限界があり、経営監視も必要だと迫られたとも言える。ベンチャー企業への投資に対し、より慎重さが要求されることの教訓になった1件でもあり、投資会社を見る上での重要なポイントになる。



<9984>SBG{実体的には投資会社、2本のソフトバンク・ビジョン・ファンドを運営}
<8595>JAFCO{ベンチャーキャピタル国内最大手、元野村証券傘下}
<4310>ドリームI{経営コンサルとベンチャー企業投資のインキュベーション事業を展開}
<8473>SBI{証券・銀行・保険など金融サービス展開、ベンチャーキャピタルで設立}
※この記事は、無料のスマートフォンアプリ「FISCO」に先行配信された記事を転載したものです。
《ST》
株式会社フィスコ

最終更新:10月24日(木)17時02分

フィスコ

 

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