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最新版!「本当に就職に強い女子大」ランキング

10月11日(金)5時20分配信 東洋経済オンライン

女子大の実就職率ランキング。1位は愛知の岡崎女子大学。
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女子大の実就職率ランキング。1位は愛知の岡崎女子大学。
 2019年4月入学者を対象とした一般入試では、人気が下がり気味だった女子大の出願状況が好調だった。その背景には、大規模私立大に対して入学者を定員どおりにするように求める「定員厳格化政策」の影響が大きい。このことにより、多くの大学が合格者を減らし、志願倍率が上がって合格ラインが上がっている。

■女子大の志願者は増えている

 一般的に女子の現役志向は強い。確実に大学に合格するための選択肢を増やす観点から、女子大への志願者が増えたのだ。
 有名女子大の志願者数の状況を見ると、首都圏では、大妻女子大学や学習院女子大学、共立女子大学、昭和女子大学、津田塾大学、日本女子大学、フェリス女学院大学などが前年を上回った。中部圏では金城学院大学や椙山女学園大学などが、近畿圏では京都女子大学、同志社女子大学、甲南女子大学、神戸女学院大学などが上回っている。

 女子大が女子受験生の受け皿になった理由として、就職状況も考えられるだろう。女子大の実就職率はつねに大学全体の平均を上回っている。大学通信が医学部と歯学部の単科大学を除く全大学を対象として行っている就職状況調査によると、2019年3月卒の学生の平均実就職率は、大学全体の88.9%に対し女子大は91.7%だった。
 同程度の難易度の総合大学と比べて就職力が高い大学が多く、女子大実就職率ランキングを見ると、実就職率が90%を超える大学は2018年卒の37大学から2019年卒は45大学に増えている。

 では、実際に実就職率が高い女子大はどこなのか。ベスト3は卒業生300人以下の小規模大学が占めた。就職支援が行き渡る少人数のメリットを享受した結果だが、理由はそれだけではない。

 1位の岡崎女子大学はそれに加えて教員を養成する子ども教育学部を持つ単科大学という強みがある。2位の鹿児島純心女子大学も人間教育学部と看護栄養学部といった資格が取得できる学部で構成されている。家政学部と文化創造学部からなる3位の岐阜女子大学は、教員免許や管理栄養士などの資格取得に力を入れている。
 このように「少人数プラス資格取得」がランキング上位のキーワードといえるだろう。そうした中、卒業生が1000人超にもかかわらず昭和女子大学は4位に入っている。卒業生1000人以上の女子大の中では、9年連続で実就職率トップをキープしている。

 同大学は、国際、グローバルビジネス、人間文化、人間社会、生活科の5学部からなる。この中で実就職率が最も高いのはグローバルビジネス学部で98.3%だ。

 8位の安田女子大学も卒業生が1000人を超えている大学であり、現代ビジネス学部が全学部の中で最も高いという共通点がある。
 大学入試において経済・経営・商学系学部の人気は根強い。この傾向は女子大にも当てはまり、受験生から注目されている。その背景にはこの系統の就職実績の高さもありそうだ。

■ビジネス系学部を新設する女子大が増えている

 一昔前は花嫁修業の場ともいわれた女子大だが、だいぶ様変わりしている。ビジネスで通用する力を身に付け、就職という形で証明していることは、社会に有用な人材を送り出す現在の女子大の立ち位置を物語る。実際、女子大では、ビジネス系学部を新設する動きが進んでおり、2020年には26位の武庫川女子大学が経営学部、29位の共立女子大学がビジネス学部を設置する予定だ。その就職力が注目される。
 ここまで見てきた女子大実就職率ランキングはすべての就職先が対象となるが、女子大の有名企業400社への実就職率ランキングをあわせてみると、一般企業にフォーカスした就職の量と質が立体的に見えてくる。両方のランキングの上位にくる大学は、就職に強い大学として高く評価できるだろう。

 そうした視点で両ランキングを見比べると、女子大実就職率ランキングの上位20校の内、有名400社への実就職率ランキングでも上位20校に入っているのは、昭和女子大学(女子大の有名企業400社ランキングで9位)、12位の学習院女子大学(同2位)、13位の日本女子大学(同5位)、17位の京都女子大学(同11位)、19位の東京女子大学(同1位)の5大学がある。
 もっとも、これらの大学の有名企業400社の実就職率は、京都女子大学を除いて前年を下回っている。その一因は、メガバンクの採用減だ。AIの発達により、将来的に現在ある仕事の半数以上が別の仕事に置き換わるといわれる。

 そうした動きを実感できるのがメガバンクの採用者数削減ではないか。もちろん銀行がなくなるわけではないが、AI化や自動化などによる事務作業の効率化や、他業種の参入などを受けて一般職を中心に採用数は確実に減少している。
 大学通信の就職状況調査によると、2014年卒の3大メガバンク(みずほフィナンシャルグループ、三井住友銀行、三菱UFJ銀行)の就職者数3928人に対して2019年卒は2232人にまで減少している。

 その影響を色濃く受けているのは、一般職に就職することが多い女子大学生だ。女子大から3大メガバンクへの就職者数は、2014年卒の588人から2019年卒は246人と、半数以下になっている。

■メガバンクへの就職者数が激減
 東西の女子大御三家の3大メガバンクの就職状況を2014年と2019年で比較するとその現状がより明確になる。

 東京女子大学の就職者数は43人から16人に減少し、同大の就職者が最も多い企業は三菱UFJ銀行からANA(全日本空輸)に変わった。日本女子大学は64人から41人と、東京女子大学ほど減少幅が大きくないこともあり、就職者が最多の企業は三菱UFJ銀行のままだが、2014年に2番目に就職者が多かった三井住友銀行が23人から4人に減り27番目になった。
 就職先が多様でもともとメガバンクの就職者数が少なかった33位の津田塾大学(女子大の有名企業400社ランキング3位)は、17人から2人に減少。就職者が最多の企業は三菱UFJ銀行からアクセンチュアとJAL(日本航空)、ANAエアポートサービスの3社になり、多様化がさらに進んだ。

 西の御三家では、京都女子大学の減少幅が16人から10人と、比較的小さいが、就職者が最多の企業は三菱UFJ銀行から日本郵便に変わった。49位の同志社女子大学(同13位)は39人から20人となったが、就職者が最多の企業は三菱UFJ銀行のまま。メガバンク離れが進んだのは41位の神戸女学院大学(同12位)で。34人から4人に減少している。就職者が最多の企業は三菱UFJ銀行からANAと日本生命保険の2社に変わった。
 メガバンクの就職者が減少した分、東西の御三家を含めた多くの女子大が生損保や航空、メーカーなど就職業種の裾野を広げることで対応している。そのため2019年卒の実就職率が下がった大学は少数派になった。

 今後も就活スケジュールを含めた就職環境は大きな変化が見込まれる。そうした状況下でも女子大は高い就職力を維持していけるのかが注目だ。
井沢 秀 :大学通信 情報調査部部長

最終更新:10月11日(金)5時20分

東洋経済オンライン

 

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