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正しいのは相場! 市場心理に惑わされず、勇気をもって行動した少数派が勝つ!

9月21日(土)14時01分配信 ザイFX!

ユーロ/米ドル 1時間足 (出所:TradingView)
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ユーロ/米ドル 1時間足 (出所:TradingView)
米ドル/円 1時間足 (出所:TradingView)
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米ドル/円 1時間足 (出所:TradingView)
ユーロ/米ドル 日足 (出所:TradingView)
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英ポンド/米ドル 日足 (出所:TradingView)
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英ポンド/米ドル 日足 (出所:TradingView)
世界の通貨VS円 日足 (出所:ザイFX!)
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世界の通貨VS円 日足 (出所:ザイFX!)
■為替が理屈どおりに動くなら、相場自体が成り立たない! 
 相場は理外の理、時には経済学の教科書の教えとまったく反対の値動きをみせる。

 最近の好例は、前回のコラムで述べた、ECB(欧州中央銀行)が包括的緩和策を打ち出したにもかかわらず、ユーロが買われた件だ。

 そして立て続けに、FRB(米連邦準備制度理事会)の連続利下げや日銀の次回緩和示唆で、米ドルや円は売られたのではなく、少なくとも短期の反応パターンとして米ドルと円が買われていたところが興味深い現象だ。

 もっとも、経済学の教科書どおりに相場が動くものであれば、エコノミストや経済学の教授たち全員が大金持ちになっているはずだ。そうでなければ、やはり相場の世界は別物で、理屈で動くものではないことを悟るべきだ。

 今さら強調することもないが、理屈どおりに動くなら、市場参加者全員がお金持ちとなり、相場全体が成り立たなくなる。ゼロサムゲームの特徴が強い外国為替市場において、これだけは100%自信をもって言い切れるかと思う。

■投資家にとって大事なのは「なぜ」より「どう」
 さて、相場の値動きと経済学の原理がかけ離れた時、エコノミストとトレーダーの関心事は大きく違ってくるだろう。エコノミストたちは「なぜ」に興味あり、また、それを解明することが仕事となる。

 一方、投資家にとって「なぜ」はまったく無用とは言い切れないが、大事なのは「なぜ」ではなく、「どう」であろう。

 要するに、「なぜ」を解明(そもそも解明できない可能性も高い)したところで、金儲けに利用できるとは限らないばかりか、「ムダ知識」が「邪魔」になってくる可能性が高い。

 それよりも、「これからどう動くか」を推測し、また、シナリオを立て、市場のトレンドを観察し、できるだけ早い段階で便乗することが、はるかに重要なミッションのはずだ。

 さらに、因果関係が仮に理路整然と解明されても、ほぼ確実に「後付け」や「後講釈」になるから、トレンドに乗れないどころか、乗ろうとしたら逆にトレンドがもう終盤に入っていたり、トレンド自体が転換していたというケースも多い。

 「なぜ」に一生懸命に頭を突っ込んだ結果、高値(安値)掴みさせられるか、相場のメイントレンドと逆のポジションを取る結果になりがちだ。個人投資家にとって「百害あって一利なし」と言える。

■相場自体がすべての英知と判断や思惑の集大成
 では、どう対応すればいいかと聞かれると、その答えはシンプルかつ強力だ。相場を信じることに尽きる。

 換言すれば、相場が常識(理論や巷の両方)とまったく反対の値動きやトレンドを示してくれた時、相場が示す方向に張ることがもっともシンプルでもっとも大事なストラテジーだ。

 肝心なのは、相場自体がすべての英知と判断や思惑の集大成であるということだ。だから、機関投資家を含め、誰よりもどの集団よりも賢く、また、これからの方向を知っているため、相場についていくしかない。理論や巷の常識とかけ離れればかけ離れるほど、相場の値動きや方向が正解になりやすいのも、結局、その本質にあるのではないかと思う。

■似たような局面がくれば、その後、同じ市況になりやすい
 だから、相場の前例を勉強することは大事だ。ただし、間違えないでいただきたいのは、「なぜ」の勉強ではなく、「どう」の勉強をしないといけないということだ。

 前述のように、仮に理路整然と「なぜ」を解釈されても、それが正しいかどうかには「正解」がなく、また、しょせん「後講釈」なので、少なくともトレードにおいては役に立たない。

 一方、「どう」の場合は非常に役に立つはずだ。歴史は繰り返す、という格言があるように、過去の特定の局面におけるプライスアクション(値動きや値動きのパターン)は、似たような局面がくれば、その後、同じ市況になりやすいから、トレーダーにとって利益を計上する好機となる。

 その特定の局面に、金融政策などマクロな話が絡めば、なおさらだ。なぜなら、理論や巷の常識とかけ離れるから、必然的に反対方向のポジションを取る者が多くなる。そして、本来のトレンドが鮮明化するにつれ、反対のポジションは手仕舞いするように迫られる。それにより、トレンドはより鮮明となり、また、大型化、長期化して、発展しやすいからだ。

■「歴史は繰り返す」とわかっていても実行できないのが人情
 しかし、「どう」の勉強は、一見簡単に見えるが実はなかなかできない。過去の事例の勉強はたやすいことだが、その教訓や知恵を生かして現在や将来の市況において活用するのは、決して簡単にできるものではない。

 なぜなら、相場の原理は変わらなくても、毎回、具体的なマクロ環境やファンダメンタルズは違ってくるから、市場センチメントの「支配力」もあって、頭でわかっていてもなかなか実行できないのが人情だからである。

 「なぜ」の解明が往々にして「後講釈」になる根本的な原因も、そこにある。相場は先に動くものなので、底にしても天井にしても、つけるタイミングはリアルな環境と差があるから、市場参加者の多くは判断や行動を取れないのだ。

 相場が底打ちのパターンを形成した時点でも、ファンダメンタルズ上は弱い材料ばかりで市場センチメントは最悪といった場合がほとんどなので、相場の言語であるプライスアクションに耳を傾け、勇気をもって行動する者は決まって少ない。

 いくら歴史は繰り返すものとわかっていても、具体的な材料があまりにも「深刻」に見えるから、今回は違うだろう、今回はやばいから相場が間違っているはずという「錯覚」に陥りやすいのも「鉄板」のような思考ルーティンだと思う。

 ゆえに、確率から言えば、ゼロサムゲームにおける少数派は勝利を収める可能性が高く、また、統計上の数字もその真実を証明してきた。

■ユーロも英ポンドも上昇していく公算が高い! 
 話がやや長くなったが、前回のコラムの見方の説明につながれば幸いだと思う。前回のコラムにて述べたように、ECBの包括的緩和策があったにもかかわらず、ユーロは切り返してきたから、2016年1月の日銀による「マイナス金利付き量的・質的金融緩和」後の円相場と同様、上昇していく公算が高いことを改めて提示しておきたい。

 そして、EU離脱危機の真っ只中におる英ポンドも同じプライスアクションを示しているから、長期スパンはともかく、2019年内の安値はすでにいったんトライしたのではないとみる。

 両通貨のファンダメンタルズは共に悪材料しかないように見え、市場心理も最悪の状況において、このような判断自体、たやすいものではない。しかし、繰り返し指摘してきたように、プライスアクションが相場の真実を示唆している以上、この時期だからこそ相場が示してくれた方向についていきたい。

 最後に、主要クロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)の底打ちパターンも鮮明化しつつあるから、米ドル/円の底打ちはすでに完成した、という見方も併記しておきたい。

 詳細の検証はまた次回、市況はいかに。
陳満咲杜の「マーケットをズバリ裏読み」

最終更新:9月21日(土)14時01分

ザイFX!

 

情報提供元(外部サイト)

ザイFX!

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