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「損する人」の行動パターン:お金に関する勘違いや選択ミスとは?

9月21日(土)22時00分配信 LIMO

写真:LIMO [リーモ]
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写真:LIMO [リーモ]
人は、つい勘違いしたり選択ミスをしてしまうもの。あとから「なんであんなことしたんだろう」と思うこともありますよね。それが特にお金のことになると、その勘違いや選択ミスは大きな失敗につながる可能性もあります。そこで今回は、人間行動学から見た”ありがち”な勘違いや選択ミスの原因について紹介します。

人はトクした分より損した分のほうが大きく感じるもの

人間の脳とはなんとも悲しいもので、トクした分よりも損した分のほうが大きく感じるのです。たとえば、「5000円の利益」を得るよりも、「5000円の損」をするほうがずっとダメージが大きいのではないでしょうか。5000円の利益を得たことはすぐに忘れてしまいがち。しかし、損をしたことは心に残るのです。

この感覚が、お金に関する判断を鈍らせてしまうんですよね。損を嫌うあまり、正しい判断ができなくなる可能性があるのです。投資に対して多くの人が拒絶反応を示すのも、この感覚が一つの理由ではないでしょうか。

投資をすれば50%負けて損をし、50%トクして利益を得る可能性があるというわけではありません。きちんと自分で勉強して投資先を考えれば、その割合を変えることができます。それなのに、損をしないためにその機会を避けるというのは正しい判断なのでしょうか。

損をしたくないという気持ちが前面に出すぎると、かえって損をするパターンもありえます。ですから、損をしたくないという気持ちが自分の中にあることを自覚しておきましょう。損したくないという気持ちにはどうしても勝てないものですが、自分の中にそういう気持ちがあるのだと自覚するだけでも心構えが変わってくるでしょう。

「違う意見を無視するクセ」が誤判断の元となる

人間はまた、自分の考えとは異なる事実を無視してしまう傾向にあります。日常的に、どうしても様々なバイアスによって間違った判断をしてしまうものですが、それはお金に関することでも同じことです。

たとえば、自分が「A商品はダメだ」と思っていたら、どんなにA商品がいいものでも、それに関する情報は無視してしまいがち。さらに人は何かを判断するとき、自分の経験や先入観に左右されて論理的な判断ができないことも少なくありません。

このように、自分の経験や先入観に左右された思い込み以外のことは無視してしまいがちとなると、自分が経験したことがないことからはどんどん遠ざかってしまうことになります。しかし、当然ながら自分の経験したものが世の中のすべてではありません。

自分の経験や先入観に縛られたままだと、新しいことにチャレンジするという判断ができなくなってしまいます。また、自分が損をした経験の影響で「損をする人」の思考回路になっていたとしたら、一生その「損をする人」の体質から抜け出せなくなってしまうのではないでしょうか。過去の経験から学ぶのも大事なことではありますが、それだけに判断をゆだねないようにすることも大切です。

人の判断に影響を与える「プライミング効果」とは

プライミング効果という言葉を知っていますか。人間の判断は直前に与えられた情報に大きく左右されるということを言います。たとえば直前に果物の話をしていると、赤という言葉を聞いたときに「いちご」や「りんご」という言葉を連想してしまいがちになるということです。

これくらいのことであればいいのですが、もっと重要なことになると事情が変わってきてしまいますよね。たとえば「50%の確率で当たるくじ」であったとしても、自分の目の前ではずれくじを引いているのを見ると「やっぱり当たらないんだ」と思ってしまい、くじを引くのをやめてしまう、というようなことです。当たりくじとはずれくじが同数ずつ入っているとわかっていても、直前に得た情報で私たちの判断は変わってきてしまうのです。

このように、客観的な情報よりも直前に得た情報に左右されるということは、私たちの生活に大きな影響を与えているのではないでしょうか。もしお金に関する重要な判断を迫られているときには、直前に得た情報に左右されるのではなく、いったん立ち止まって客観的なデータや情報に基づいて判断するようにしたいものですね。

情報過多の状況に陥ると、まともな判断ができなくなる

人間の頭は、私たち自身が思うよりもずっと簡単に混乱します。たとえば、人間の頭はなんの脈絡もなく言われた数字7個を覚えるのが限界だと言われています。人によってその数に多少の上下はあるものの、そのくらいが限界なのだそう。それ以上言われると覚えきれずに順番を間違えたり、別の数字に記憶を置き換えたりしてしまうと言われています。

営業をやったことのある人だとピンとくるかもしれませんが、お客さんに懸命に説明しているのに「で、結局何が一番いいの?」と言われたことはありませんか。それは相手にとっては情報が多すぎて、混乱している状態ということです。

当然ながら、自分もそうなってしまう可能があります。あまりに多くの情報を与えられると混乱して、理解が追い付かなくなってしまい、「結局何がいいの?」「どれがオススメなの?」と思うようになってしまうというわけです。その状態に何か言われると、「じゃあそれでいいや」と思ってしまい、与えられた答えでGOサインを出してしまうかもしれません。

たとえば証券マンの営業が疎まれるのは、こういうところに原因の一つがあるような気がします。営業マンの知識は十分でも、きちんと噛み砕かれた説明でないためにわかりづらく、聞いているお客さんは情報過多の状況に陥っているのではないでしょうか。

それで「何でもいい、よくわからないからオススメで」と商品を選び、納得しないまま商品を買ってしまうことになるんですよね。納得しない商品が少しでも値下がりして損が出ると、当然不満が生じます。こういうことは、私たちの日常にもよくあるのではないでしょうか。

まとめ

こうしてみると、人間は不思議なものですよね。私たちがどんなに客観的に判断しようと思っても、なかなかそうはいかないようです。大事なことを判断するときには、自分の中にある先入観や思い込みを自覚し、できるだけ客観的なデータや情報に基づいて判断するように心がけてみてはいかがでしょうか。
大塚 ちえ

最終更新:9月21日(土)22時00分

LIMO

 

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