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事業短命の時代~マイクロソフトもフローからストックへの転換で生き残った

9月21日(土)20時00分配信 LIMO

写真:LIMO [リーモ]
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写真:LIMO [リーモ]
成長し続けるビジネスの仕組みである「ストックビジネス」についてお伝えしていく本シリーズ。今回は「何のためにストックビジネス構築スキルを学ぶのか」をお伝えします。

これからの企業に必要不可欠なもの

AIが普及すると産業革命のようなことが起きます。当然なくなる仕事も出ますが、これまでも人は新たな仕事を作ることを繰り返してきました。洗濯機も炊飯器もいわば当時最高レベルのロボットが普及したものなわけですが、人がやる仕事は減るどころか、新しい仕事が生まれてもっと忙しくなっている。そう考えると不安は減りますね。

ただ、AI普及で起きることで問題なのは、変化の急激な速さです。さすがにこれは人類が経験していません。仕事が消えていく速度が早いわけです。

では、AI以降の時代、あなたは経営者としてどうすればいいのか。それは、「会社が生き残るための必需品」を見つけることです。

生き残る。つまり経営を長く続けるのに絶対に必要なのは、「お客様が使い続けてくれるサービスを手に入れる」ことです。お客様が継続するということの本質を見つけることがストックビジネスを学ぶことですが、すべてはここから始まります。

かつて、ストックビジネスという経営の概念はありませんでした。必要なかったと言う方がいいかもしれません。言葉として使われだしたのもここ3~4年ほどです。書籍化したのは私が初めてでした。ところが今ではサブスクリプションしかり、定額課金の流行りとともにストックビジネスという言葉が世に溢れています。

では、なぜ昔は必要でなかったのでしょうか。答えは、昔はストックビジネスという概念がなくても自然にストックビジネスができた時代背景があったからです。

ストックビジネスの代表格と言えば、電気、水道、鉄道というような資本蓄積型のインフラ事業です。次に不動産、食料品チェーン店等になるのですが、これらの事業は全て生きるためになくてはならない必需品です。

さらに昔は経済成長期で人も市場も右肩上がりで増えていく時代ですから、過当競争にさらされずに利益を確保しながら顧客数も増加していきました。そういう夢のような時期があったのです。その環境では、ストックビジネスをわざわざ作らなくても勝手に今より未来の方が売り上げが上がるストックビジネスと同じ状態になったというわけです。

繰り返しになりますが、人が生きるために必要不可欠な商品が足らない一方、人口は増える環境です。たとえば、ストックビジネスとは言い難い企業の下請け事業でさえも、右肩上がりの社会成長の恩恵にあずかれたのです。必需品は、飽きたからやめるということがない商品です。今思えば羨ましいですね。

フロービジネスでは生き残れない時代

では今の私たちはどうでしょうか。この生活必需品分野には既に老舗企業がひしめいていますから、いまさら参入する余地はほとんどありませんね。

一方で、最近のサービスは、アプリにしても何にしても、なくてはならないと言うよりも、あれば便利という程度の軽いサービスが多い。競合も多いので広告を出して、ようやくニッチなニーズを掘り起こしているわけです。それらは、お手軽に買える代わりに、すぐにやめて他に乗り替えられやすいという問題も抱えています。

こうして比較すると、新しいサービスはストックビジネスになりにくいのがわかりますよね。でも、ストックビジネスにならないと、将来の継続性が見えないという不安定な経営になってしまいます。

同じようなことはアメリカでも起こりました。帝国を築いたマイクロソフトでさえ、パッケージソフトが普及しつくすとフローという部分に限界が来ました。そこで社運をかけてストックビジネスであるクラウドに転換し、10年がかりで復活を遂げたわけです。

何が言いたいかというと、昔はモノ不足の成長市場が勝手にストックビジネスを作ってくれたが、今では意識して計画的にストックビジネスを作らないと永遠にできない環境になってしまったということ。巨大企業でさえフローに見切りをつけたわけです。

あなたの提供しているサービスをお客様は購入しているのですから、そこに価値があるのは間違いありません。しかし、それらは短期的には購入されますが、放っておいたら継続的にお金を支払ってもらうところまでは行きつきません。必需品ならば別ですが、必需品でなければすぐに飽きられて終わります。

その構造を転換するのがストックビジネス構築のスキルです。実はストックビジネス構築はスキルだったのです。商品やサービスには特性がありますが、その特性を理解するとストックビジネスに近づくポイントが見えてきます。

私には経営者としての自分の経験から確信したことがあります。一つは、ストックビジネスの構築はスキルであり、知識と経験でできるということ。そしてもう一つは、3年以上商品サービスの寿命を伸ばすなら、ストックビジネスを意識しないのは命取りになるということです。

おわりに

私たちは事業短命の時代に生きているのです。そしてAIはそれを一気に加速します。だから私は経営者の皆さんと一緒に、「会社が生き残るための必需品」を探したいと思っています。

ストックビジネスについてさらに知りたいという方は、こちらの「ストックビジネスとは」をご参照ください。
大竹 啓裕

最終更新:9月21日(土)20時00分

LIMO

 

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