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37歳貯金70万円。教育資金と老後資金が足りない

9月19日(木)20時30分配信 あるじゃん(All About マネー)

◆第2子と住宅購入が可能がどうか、アドバイスをお願いします

皆さんから寄せられた家計の悩みにお答えする、その名も「マネープランクリニック」。今回の相談者は、教育資金や老後資金が不安という36歳の主婦・会社員の方。ファイナンシャル・プランナーの深野康彦さんがアドバイスします。
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皆さんから寄せられた家計の悩みにお答えする、その名も「マネープランクリニック」。今回の相談者は、教育資金や老後資金が不安という36歳の主婦・会社員の方。ファイナンシャル・プランナーの深野康彦さんがアドバイスします。
皆さんから寄せられた家計の悩みにお答えする、その名も「マネープランクリニック」。

今回の相談者は、現在貯蓄は60万円、教育資金や老後資金が不安という中、第2子や住宅購入も考える36歳の主婦・会社員の方。ファイナンシャル・プランナーの深野康彦さんがアドバイスします。

▼相談者

伊勢エビさん(仮名)
女性/会社員/36歳
持ち家・一戸建て

▼家族構成

夫(会社員/42歳)、長男(0歳)

▼相談内容

子どもの教育資金と老後資金、この先どう考えても足りないと思います。このままの貯蓄ペースで大丈夫でしょうか。今、貯金が60万円ほどしかありません。

また、私は夫と知り合う数年前に戸建を購入し、両親と暮らしていました。結婚に伴い家は出ていますが、親が年金生活であるため、住宅ローン支払いを含め、私の少ない給与は生命保険料等を引いて実家に入れていますので、今は夫の給与でやりくりしています。

児童手当は手をつけず、貯金にまわすつもりです。そういう状況ですが、できれば子どもはもう1人欲しいとは思うのですが、可能でしょうか。

あと住宅については、貯金の目処が立てば身の丈に合った良い物件があれば購入したいとも考えていますが、年齢的にも可能でしょうか。ご指導下さいませ。

▼家計収支データ

相談者「伊勢エビ」さんの家計収支データ
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相談者「伊勢エビ」さんの家計収支データ


▼家計収支データ補足

(1)奥様の勤務状況について
フルタイム勤務。数年前に体調を崩し、減収となった。子どもは親に預けている。3歳からは保育園か幼稚園に入れる予定。

(2)奥様の収入について
15万円のうち、妻加入の保険料2万円、妻の奨学金返済1万円を差し引いて全額、実家に入れている。住宅ローンは8万円なので、4万円ほど残る。それも含めて両親に渡している。

(3)ご実家の住宅ローン、その他
・新築一戸建て
・頭金:600万円(両親持ち)
・借入額:2800万円/毎月の返済8万円
・借入年数:35年
・金利 変動:1.075%(3大疾病保障付き)
・固定資産税額/10万円(親が支払っている)
・名義(土地、建物)/父親と相談者による共有名義。相談者は一人っ子のためいずれ単独名義となる予定

(4)親御さんについて
両親とも60代でともに健康。父親は年金とアルバイトで月15万円ほど収入。

(5)同居について
現在の住まいと実家はクルマで10分の距離。実家は部屋数が少なく、同居はきびしい。

(6)加入保険について
・夫/定期保険(65歳まで、死亡保障1000万円、医療特約・入院1万円)=毎月の保険6000円
・夫/医療保険(終身保障終身払い、入院1万円、がん一時金100万円)=毎月の保険料8000円
・妻/医療保険(終身保障終身払い、入院1万円、女性疾病+5000円)=毎月の保険料4000円
・妻/共済=保険料6000円
・妻/がん保険(定期タイプ、入院1万円、がん一時金300万円、通院5000円)=毎月の保険料1万円
・長男/学資保険(15歳満期、満期金200万円)=保険料1万円

(7)第2子について
2~3年後を希望。

(8)退職金と定年について
・退職金/夫1000万円、妻200~300万円
・夫婦とも定年は65歳。アルバイト扱いで70歳まで勤務可能。

▼FP深野康彦からの2つのアドバイス

アドバイス1:第2子は親御さんへの資金援助の減額が条件
アドバイス2:老後資金はある程度備えられる
アドバイス3:実家をどうするのかを決めることが大事

◆アドバイス1:第2子は親御さんへの資金援助の減額が条件

貯蓄ペースは現在、月9万円、ボーナスからは半分貯蓄に回るとすると、年間120万円ほど。ご主人が定年65歳までということなので、昇給分を考慮しないと27年間で約3250万円。

お子さん1人のあたりの教育費を含む養育費を1500万円とすると、学資保険の満期金が200万円ありますから、残りは今ある貯蓄と合わせて2000万円となります。

したがって、第2子が生まれると、残りは500万円。お子さんの進路によっては教育資金はもっと下がりますが、老後資金は退職金に頼る部分が大きいといっていいでしょう。現状のままでも、マネープラン的に「第2子は無理」とは言いませんが、リスクはそれなりにあると思います。

また、第2子を3年後とすると、ご主人の年齢は45歳。そのお子さんが大学を卒業するとき、すでに67歳になっています。この時点でもし教育費が家計負担となっていると、老後資金そのものも、試算以上に目減りしてしまうことになります。

したがって、希望される第2子の資金的条件としては、65歳の時点でより貯蓄ができるということ。収入アップや生活費を抑えることも、そのための方法ではありますが、もっとも確実なのは、親御さんへの資金援助の減額です。

独身時代に親御さんと自分が住むために家を購入したこと、また頭金は親御さんが出してくれたというプロセスを考えれば、住宅ローンの支払いはまだ仕方がないかもしれません。

しかし、生活費も加算して月12万円を渡しているのは、現状を考えればやはり過大です。援助は8万円に下げて、住宅ローンを除く4万円は、貯蓄に回すべきだと思います。

詳しい状況はわかりませんが、よほど困窮していない限り、親御さんの生活費は介護も含め、親御さんの貯蓄と年金の範囲内でというのが、FPの基本的な考えです。

親御さんを思う気持ちは十分わかります。しかし、伊勢エビさんが資金的に優先すべきは、ご自身の家族です。第2子を希望されるなら、そのための資金が親御さんの援助より優先されます。

もちろん、最後の判断は伊勢エビさんご夫婦がすることですが、アドバイスとしてはそうなります。

◆アドバイス2:老後資金はある程度備えられる

貯蓄を月4万円アップできれば、27年間で約1300万円、貯蓄額を上乗せできます。これはそのまま老後資金に回せると考えれば、夫婦の退職金1200万円と合わせて2500万円。

公的年金の支給額は不明ですが、仮に公的年金で月5万円生活費が不足すれば、90歳まで生きたとして不足額の合計1800万円。長生きリスクや、不測の大きな支出(介護費用、住宅リフォームなど)にもある程度備えることが可能です。

また、老後資金の作り方としては、やはりiDeCo(個人型確定拠出年金)が節税にもつながり、有効な手段ですが、今はまだ流動資産として貯蓄を増やしていく時期。第2子が幼稚園もしくは保育園に通い始める頃から始めてもいいのでは。

生活費については目立つような無駄はありません。細かく見ていけば、トータルで1万円程度は削れるかもしれません。

保険は見直しができそうです。夫婦とも医療保障がやや多めです。ともに医療保険は解約してもいいのでは。ご主人は定期保険の医療特約を外してもいいと思います。

◆アドバイス3:実家をどうするのかを決めることが大事

あとは住宅購入ですが、借入額によっては住宅ローンを支払うことは可能です。

金利を全期間固定1.5%、返済期間20年で1300万円借り入れると、毎月の返済額は約6万3000円。他にランニングコストとして、固定資産税と一戸建てであれば将来の修繕費用分として積み立て分を加えれば、住宅コストはほぼ現在の家賃と近い額になります。

ただし、頭金をどの程度用意できるのか。実際は、先に試算した老後資金を削ることにもなります。その上で、希望する物件価格に諸費用(100万~150万円ほど)を加算した額が用意できるかどうか。

もうひとつの懸念は、ご実家です。ゆくゆくは伊勢エビさんが所有することになりますが、将来的にその実家をどうするのか。売却する場合、立地によってはなかなか売れない、更地にする費用を差し引くといくらも余らない、という可能性もないとはいえません。

また、現在は部屋数が少なく、同居は難しいとのことですが、リフォームをすれば可能なのか。あるいは自分たちが老後に住むことも考えているのか。

おそらくすぐには答えは出ないと思います。少なくともそれが決まるまでは、購入は待つべき。新たに購入するにしても、もう少し家計が落ち着き、今後のマネープランがより固まってからにした方が賢明でしょう。

あと、気をつけたいのは伊勢エビさんの健康面。以前体調を崩されたわけですが、今も会社員として働き、育児に家事もこなす。親御さんが見てくれるとはいえ、第2子が生まれれば、負担は倍増します。

したがって、資金管理だけでなく、健康管理も十分に気を配るべき。ご主人にも協力してもらい、ときには息抜きもする。そのための支出は必要経費。その分、貯蓄ペースが落ちても、結局は貯蓄の継続につながります。

予算を決めて上手に家族で楽しみ、豊かに過ごすことも忘れないでください。

◆相談者「伊勢エビ」さんより寄せられた感想

隅々まで拝読いたしました。やはりこのままの状況では厳しいと認識いたしました。同時に、何にどれくらいの資金が必要かもよく分かりました。

深野先生からいただいたアドバイスをひとつずつ実践し、今後については夫ともよく相談しながら進めて参ります。ありがとうございます。

教えてくれたのは……深野 康彦さん

マネープランクリニックでもおなじみのベテランFPの1人。さまざまなメディアを通じて、家計管理の方法や投資の啓蒙などお金周り全般に関する情報を発信しています。All About貯蓄・投資信託ガイドとしても活躍中。

取材・文/清水京武
あるじゃん 編集部

最終更新:9月19日(木)20時30分

あるじゃん(All About マネー)

 

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