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金融機関40行玉砕の会社員が、8800万の融資を引けた理由《楽待新聞》

9月11日(水)20時00分配信 不動産投資の楽待

(写真:不動産投資の楽待)
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(写真:不動産投資の楽待)
初めての収益物件購入を、「融資獲得アドバイザー」の安藤新之助さんがサポートする企画。三重県のサラリーマン・中村圭哉さん(仮名・36歳)は昨年6月以降、安藤さんのアドバイスを受けながら約1年にわたって融資打診を続けていましたが、なかなか結果を出せずにいました。

しかし、今回ついに中村さんから「正式に融資承認が下りました」と安藤さんに連絡が……! 果たしてどんな物件なのでしょうか? 安藤さんとともに、1年間の苦しみと成長を振り返ります。

<中村さんの属性>

名前:中村圭哉さん(仮名・36歳)
居住地:三重県
職業:会社員(東証一部上場メーカー)
勤続年数:11年
年収:770万円
自己資金:1500万円
扶養家族:妻(33歳・パート)、子ども(2歳、0歳)

■長い道のり

安藤:中村さん、ようやく物件が買えたそうですね。

中村:そうなんです! なかなか結果が残せずに悔しい気持ちが大きくなって、心が折れかけた時期もあったんですが、なんとか期待に応えることができてうれしいです。

安藤:もしかしたらこの企画、終わらないかもしれないと思っていました。「中村さんの今後に期待!」みたいな感じで締めくくることになるかも…って(笑)。だから本当によかったです。……では、ひとまず前回から振り返ってみましょう。

中村:前回は楽待で三重県桑名市の2500万円のアパートを見つけ、何度か打診して断られていた三重県の信金Cに持ち込みました。これまでは金額の大きさがネックになっていたんですが、この物件は比較的小ぶりだったこともあり、即日満額回答が出たんです。でも、結局3番手となってしまい買えませんでした。

安藤:それから、よい物件を仕入れて、感触のいい信金Cを中心に持ち込むという作戦を立てましたね。

中村:はい。その後、何度か相談していたメガバンクDに物件を持ち込んだ時、5件ほど不良債権のような物件を紹介してもらいました。そのうち、名古屋市の築19年のRCが1億500万円で利回り8.18%。地下鉄駅徒歩5分ぐらいで路線価が19万円と、立地がよい物件でした。

安藤:金融機関は貸せる見込みがない人に物件を紹介しないので、これまで頑張って関係を構築してきた意味があったと思います。その物件はどうしたんですか?

中村:紹介された時に物件概要の資料しかなかったので、謄本などをもらってから前向きに検討したいと話したんですが、それ以降に電話しても「資料がそろっていないので……」と言われて。判断する材料が少なくて、買い付けを入れるのをためらってしまいました。

安藤:他で手を挙げた人に持って行かれたのかもしれませんね。本当にいい案件なら、1日2日考えたら遅い。しっかりした物件概要書ができてくるころにはもう買われています。川上の優良物件ほど出てくる情報は少ないので、少ない情報でも飛び込める嗅覚はつけておかないといけません。

中村:少ない情報からどうやって買いかどうかを判断するんですか?

安藤:まずは自分の中でエリアや築年数、利回りなどの指針を持っておくことです。それをクリアしたらすぐに前に出られるように。だから、自分が買いたいエリアの物件相場の感覚だけは持っておかないといけない。手書きで住所や売買金額、想定家賃、土地の広さ、固定資産税評価額などが書いてあるような段階で、出た瞬間に判断できるぐらいのスピードが必要になります。

■運命の1棟目

中村:その後、7月に不動産会社のダイレクトメールで、三重県主要都市の築27年の鉄骨アパートの情報が入りました。2500万円で売りに出ていたんですが、売主が関東の業者で、バルクで購入したうち遠方物件を手放したい意向があり、決算時期の関係でどうしても当月中に売却したいらしいという情報を得ました。

<融資承認が下りた物件>
所在地:三重県主要都市
物件種別:一棟鉄骨アパート(築27年)
間取り:1R×12
物件価格:2000万円
利回り:20%

中村:2000万円なら利回り20%を超えるので、2000万円で買い付けを入れ、信金Cに打診しました。そしたら、1800万円の融資承認を正式にいただいたんです。2.5%・15年という条件で、返済比率は35%です。

安藤:ひとまず、よかったですね。15年で返済比率35%はいいですよ。土地が安くて積算が出ていないですが、利回りでカバーしている分リスクヘッジできています。ただ、現況の空室が多いので、入居率90%以上を維持していかないと、この物件の評価としてはみてもらえなくなってしまいますね。

中村:もともとはRCを狙っていたんですが、融資が厳しい状況も考え、まずは利回り重視で購入することにしました。自宅にも近く、自分の力で管理などのスキルを付けられそうだと思ったのも理由です。

安藤:担保評価は低いけど収益性が高くて、きっちり入居率をキープしているという感じなら金融機関の評価も上がってきます。最近は銀行も見方が変わってきて、担保評価はもちろんですが、やっぱりCFが回っていないとダメだよね、という方向にかじを切ってきています。

中村:現況家賃は共益費込みで2万2000円~3万5000円まで幅があって、3万5000円で入っている3部屋は生活保護受給者です。

安藤:これは冷蔵庫やテレビなどを付けて、生活保護受給者を積極的に入居させた方がいいですよ。家賃も上げられるし、取りっぱぐれがない。金融機関に対しても社会貢献を謳えますから。家賃の上振れ要素があるのは非常に面白い物件です。

中村:そのあたりも視野に入れています。今は空室が4室あるので、まずは満室にして需要のある物件だと示したうえで、家賃もどんどん上げていきたいです。

安藤:物件の状況はどうでしたか?

中村:これが物件の写真ですが、3年前に外壁だけは直していて、内観もわりとキレイな感じで。前の管理会社は客付け力が弱かったので、三重の大家の会からヒアリングして、客付けの強い管理会社に変えました。

■「借りたい」自分、「貸したい」相手

安藤:信金Cとは良い関係が築けましたね。

中村:もともとこの企画の最初で9800万円のRCを持ちこんで断られました。別の物件を探して何度か打診を続ける中で、3000万~4000万ぐらいであれば支店決裁で融資は可能そうだ、という感触が得られました。

安藤:頑張って関係を作った成果ですね。

中村:その後、年度をまたいで融資方針に変化があったようで、さらに積極的になったようだという情報を得て、満を持して今回の物件を持ち込みました。振り返ってみると、向こうは融資をしたいし、こちらは借りたいし、という形で、けっこうすんなり承認された感じです。実は承認が下りた時、すでに向こうから「次の物件も…」という話を受けたんです。

安藤:そうだったんですね。面談はどんな感じで進みましたか?

中村:去年からけっこう物件を持ち込んでいたので、面談では自分自身の目的や計画については分かってもらえていた状態でした。低所得者に向けた物件を提供したいというのはもともと伝えていた内容だったので、生活保護受給者を受け入れることも目的に合致していましたね。あとは物件を入手した背景や家賃相場、収支シミュレーションについて質問されました。

安藤:収支に対する評価はどうでしたか?

中村:この信金は現況の入居状況で収支計算シミュレーションをするので、満室の方が融資しやすいという話でした。もともとはフルローンで打診したんですが、4室空室という状態だと、フルローンはリスクがあるという話をされました。

安藤:金融機関は基本現況利回りでみますが、現況でも利回り10%ちょっとあるということと、満室になったときに家賃が上振れるポテンシャルがあるということが評価されたんだと思います。もちろん満室にするだけの経営手腕が求められますが、事業計画や目的が評価されてそのあたりをフォローしたんだと思います。

中村:ここの信金には私自身の口座がもともとあって、親も定期を組んでくれていたりしたので、そういう背景もあっていい関係が築けたと思っています。

安藤:金融機関にとって、本人はもちろん親御さんも含めた資産背景が分かっているのは安心材料なので、大きなアドバンテージだったと思います。ただ、そういう背景があれば融資が引けるかというと、そうでもない。中村さんの人柄や取り組み姿勢が評価され、それに親御さんも含めた取引実績がうまくリンクした。これも1つのご縁ですね。

■条件はベストな選択?

中村:融資期間についは、自分の方から「15年希望」と伝えていました。耐用年数をオーバーしているので、今後の規模拡大を考えるとあまり長期で引きたくなかったからです。

安藤:すごくいい判断だと思います。なぜ15年にしたのかと聞かれた時に明確な理由があるし、15年にしてもCFが取れるという裏付けがある。15年以上に延ばすデメリットを把握しているというのは非常にいいことで、次の案件を金融機関に打診する際にも有効です。

中村:金利に関してはもう少し下げたいと思っていましたが、2.5%が下限だと説明を受けていました。2、3棟目でもう少し実績を積むと裏技のようなものがあるかもしれませんが、どうしても1棟目なのでルールに沿った形がいいのかなと。

安藤:金利については、最初の1棟目なら向こうが出した数字をのんだ方がいいです。金融機関の立場で考えると、実績がない部分を金利でリスクヘッジしている形なので。金利は信用に比例しますから、まだ十分な信用がない状況で考えると、条件面はベストな選択だったと思いますよ。

中村:シミュレーション上は、入居率9割ぐらいで年間の税引き前CFが200万円ほどという計算です。

安藤:いろいろ手がかけられてスキルもつくし、頑張り次第でどんどん収益が増えていく物件ですね。数字で結果を出していけば金融機関の信頼が得られるので、1棟目としてはいい物件だと思います。ファーストステップとしてはいいんですが、今後規模を拡大していく中では、耐用年数オーバーしている物件は避けた方がいいですが。

中村:分かりました。

安藤:ちなみに、室内修繕費の名目で200万円追加し、フルローンを引く方法もありました。私もよく使う方法ですし、「物件の価値を高めるために」という理由で理解は得られると思います。

中村:それは打診してみたんですが、もう少し空室が埋まっていないと厳しいという話でした。逆に、現況満室で利回り20%ならフルローンもあり得た感じでした。

安藤:私の想像だと、今回のケースでは支店長の中で1つのルールを持っていたんだと思います。本来は物件の価値が上がって入居を促進でき、本部にも稟議を上げやすくなるので貸し手としてはウエルカムな提案のはず。その分の追加融資を受けてもCFが取れるというのは理屈が通りますから。

■出会った時から「買える人」だと思っていた

中村:融資を受けられたときは、安藤さんの顔が頭に浮かびました。

安藤:業者に勧められたわけではなく、自分が納得のいく物件を自分自身でつかみに行って買ったことが一番大きい。物件を紹介してもらった後、次の関所である金融機関で冷たく数回断られると、多くの人は心が折れてしまう。「どうすれば借りられるだろう」と考える人と「自分じゃ無理だ」と思う人の2種類がいて、大半は後者なんです。

中村:正直、立て続けに断られた時はしんどくて、心が折れそうでした。金融機関は電話も含めると30、40行ぐらい当たったんですが、1人でやっていたらあきらめていたかもしれない。企画という後押しもあって、やらなければという気持ちにはなりました。安藤さんから「必ず結果がついてくる」と言われたのも勇気になりました。

安藤:途中でいろいろと厳しいことも言ってきたので、僕も買えたと聞いてうれしかったです。実は、僕は最初にここでお会いした時から結果が見えていたんです。中村さんは買えると思っていた。勇気をもって飛び込もうという気持ちがあったし、聞いたことはしっかりメモしていたし、即座に行動して前に進もうという気持ちがある人だなと。正直、もう少し時間がかかると思っていたので、早い段階で結果を出したのはよく頑張ったなと思います。

中村:そうだったんですか…(笑)。

安藤:こういうレクチャーを受けるときにうまくいくのは、自分のやり方うんぬんは二の次に考えられる人。「オレはこうなんだ」という我の強い人はうまくいかない。まずは言われた通りすぐ実践してみます、という人は必ずいい発見があるので、それが階段を上がっていくステップアップになる。

中村:なるほど。

安藤:よく、「安藤さんだからできたんですよ」という人がいますが、そういう人はなかなか成長しません。「どうやってうまくいったんですか、教えてくれませんか」という気持ちが必要です。

中村:たしかに、その通りですね。

安藤:私も昔、中村さんと同じような立場の時に、「楽待コミュニティ」という楽待主催の相談会で松村裕一さんと出会って「すごいな」と思った。私は「松村さんだからできた」とは思わず、「松村さんが3年でやったなら、自分もそこを学べば自分もできる」と思ったからやりました。だから、中村さんは結果を出すだろうなと思った。

中村:安藤さんは金融機関と相対した時の引き出しの数が多くて、自分が返答に困った質問に対して「そういう返答をすればよかったんだ」という発見がたくさんありました。この1年で金融機関との向き合い方も変化して、スムーズに対応できるようになったのは成長できた点だと思います。

■安藤さん、実はもう1棟内諾が……

中村:安藤さん、実はこの物件ともう1件並行して融資相談を進めていた案件があって、それも内諾が得られたんです。

安藤:そうなんですか! 流れの良い時というのはこういう感じなんです。

中村:実はこっちの物件の方が自信を持っています。楽待で見つけた任売案件で、で積算価格は8000万ほど。所有している法人が経営悪化で破産手続きをしていて、現在は管財人の選定待ちという状態です。こちらも買えるようであれば買いたいと思っています。

<融資承認が下りた物件>
所在地:三重県主要都市
物件種別:一棟RCマンション(築12年)
間取り:2LDK×9
物件価格:7500万円
利回り:9%

安藤:任売案件というのはやはり安く買えるので、非常においしい。私も最初の1棟目は任売でした。もちろん残置物や修繕コストなどのリスクもあるので、それを織り込んで採算が合うかと考えないといけないですが。

中村:内観を見たところ、リフォームはされていませんでしたが、割ときれいな状態で、そこまでリフォーム費用はかからないかなと。屋上防水だけは必要かなと思いましたが、外壁塗装はもう少しもちそうです。

安藤:見つけてすぐに問い合わせたんですか?

中村:もともとは8500万円で楽待に出ていたんですが、愛知に比べて賃貸需要が厳しいと思ったし、利回りも8%台だったので放置していました。その後、8000万円に下がって9%を超え、物件を見に行った時に、なかなか融資が出ていないということを聞いた。それを受けて7500万円で買い付けを入れ、「融資を取ってきます」と伝えました。

安藤:金融機関はどこに当たったんですか?

中村:信金Cにはさきほどのアパートより前に持ち込んでいたんですが、9室中3室空いていることもあり、利回り的に厳しいという話をもらいました。以前に別のRCを持ち込んで感触がよかった地銀Eに電話したんですが、取引実績がないことなどを理由に断られました。住宅ローンを借りている地銀Aも難しそうで、なかなか開拓できず…。

安藤:厳しいですね。その後はどうしました?

中村:物件最寄りの信金Gに、完全に新規で持ち込んでみたんです。全く付き合いがないんですが、とりあえず物件に近いから持って行ってみようと。そしたら、7000万、30年1.8%で承認されたんです。

安藤:全く新規で持ちこんで融資を受けられたのは、すごいと思います。信金というのは関係ができた後は取引がスムーズなんですが、実は最初のハードルが高くて、逆にメガバンクや地銀の方が入りやすかったりしますからね。

中村:この物件が魅力的だと思ったのは、まず三重自体がRCが少ない地域なので需要はあるだろうと思ったのが1点。それと、3室空室があるんですが、所有者の資金不足で3、4カ月ほど賃貸募集できていない状態で、募集さえすれば1カ月ぐらいで埋まるだろうと仲介会社に聞けていたこと。その2点を電話で伝えたら食いつきがよくて、面談することになったんです。

■お宝金融機関

安藤:面談ではどんな話をしましたか?

中村:基本的にはさっきの2点、RCが少ないエリアで、空室があるのには理由があるということを中心に説明しました。築13年のRCということで反応はかなり良かったです。これまではサラリーマンに対する融資の厳しさを感じることが多かったんですが、この信金では逆に、サラリーマンの収入があることをプラスにとらえてもらいました。

安藤:この信金は私も取引がないんですが、話を聞く限りは「お宝金融機関」ですね。これは信金自体のスタンスなのか、支店長の考えなのか、というのは感じられましたか?

中村:ここは支店決裁ではなく本部決裁なので、そういう意味では信金として不動産にマイナスなイメージを持っていないという感じはしました。

安藤:金融機関は支店長が変われば全然スタンスが変わります。支店長が不動産に精通しているとか、担当者が「サラリーマンは保全が取りやすい」という組み立て方ができるとか。この支店はすごく積極的だけど、隣の支店だと全く逆とか、そういうことが往々にしてある。

中村:その部分をしっかり把握しておくべきなんですね。

安藤:「御行は今けっこう積極的なスタンスなんですか?」「他の支店もそんな感じなんでしょうか?」などと聞いてみると、「いや、うちは支店長が不動産好きなので」とか「僕はこういう取り組み方が得意で本部からも信用得ているので」とか聞けたりします。それは重要な情報なので、しっかりとリサーチしておいた方がいいです。

中村:面談で事業計画書を見せると、「なんかコンサル受けてるんですか?」と驚かれました(笑)。

安藤:事業計画書、以前と比較してずいぶんよくなりましたね。

中村:最悪のシミュレーションみたいなところも含めて、キャッシュが回るかどうかというのしっかりと分かるように作っています。それと、このエリアでイオンができる計画があったり、戸建てもけっこう建ってきたりということで元気があるということで賃貸需要もアピールしました。

安藤:反応はどうでしたか?

中村:不動産会社経由ではなく、直接自分で動いていることが評価されたようで、真面目に取り組んでいることを好意的に受け取ってくれたようです。その担当者は面談後、仲介会社の知り合いに物件やエリアについて確認したと言っていました。それで私が言っていたことが間違っていないと確証を得たようです。

安藤:金融機関がつながりのある仲介会社に賃貸需要などをヒアリングすることは全然あります。私は愛知県の市場に関しておおよそ把握していますから、私のところにもよく金融機関から「このエリアの物件、市場的にどうですかね?」といった相談の電話がかかってきます。

■出口戦略も取りやすい

中村:この物件はどうでしょうか。

安藤:いい案件ですね。築年が新しくて、あとは物件も低層でEVがないので、その分のコストがかからない。この価格帯だと出口戦略も取りやすいと思います。買値で売ったとしても、10%で20年なら買い手も収支が合います。

中村:融資期間については35年で打診していたんですが、金融機関の最長が30年ということで、1.8%で収支が回ることを確認してお願いしますと言いました。

安藤:1.8%30年はいい条件ですよ。

中村:それにしても……1年動いてずっと買えなかったのに、買えるときは2棟同時というのも面白いです。

安藤:そうですね。ちなみに、融資を同時並行で進めていたことについては説明したんですか?

中村:正直に、2000万円の物件の方が買えるかどうか分からなかったから同時進行していたことを伝え、2物件ともに収支が回ること、今後も規模を広げていきたいことなどを説明したら、理解してもらえました。

安藤:私も昨年、連日決済した案件があったんですが、正直に伝えました。確実に分かることなので、向こうに指摘される前に自分から説明した方がいいです。伝え方を間違えると心証が悪くなってしまうので。

■あらためて感謝の気持ち

中村:安藤さんには本当に感謝しています。最初は右も左も分からない状態で。1年やってみて学ぶことが多くて、個人的にもかなり成長できたと思います。これで安心せずに、今後ももっと頼りになるぐらいの成長をして、またお会いした時に恩返しできたらと思います。さらに規模を大きくしていきたい気持ちはありますが、着実に成長していきたいです。

安藤:全国のサラリーマン投資家を目指す方々に希望を与える結果だと思いますよ。 なかなか融資を受けられずに苦労している方々に、ぜひエールを送ってあげてください。

中村:「負けずに、くじけずに」という言葉しかないです。私自身もまだ成功しているわけではないので、お互い成長していけたらいいなと思っています。

安藤:サラリーマンに対する融資が厳しくなったこの時代に、この短期間で結果を出したのは素晴らしいことだと思います。ただ、これは不動産賃貸業としての通過点。ここからきっちりと満室経営してCFを残して実績を作っていくのが大事で、あとは経営を取り巻く管理、仲介、リフォーム会社、金融機関などと関係を構築すること。特に金融機関はリスクをともにして一緒に船出してくれるパートナーなので、親兄弟と同等ぐらいの感覚で接してください。

中村:どんな接し方が必要ですか?

安藤:金融機関は投資家に誠実さを求めています。いいことも悪いことも包み隠さず話すこと。中村さんの経営手腕を信頼してもらえるようになれば、「いい案件が出た時は中村さんのところに持っていこう」となりますし、電話一本で融資の打診ができるような関係を築けるようになる。そこまでいけば加速していきます。

中村:頑張ります!

安藤:ただ、順調に進んでいるときほど落とし穴があるのが不動産投資です。今は空室があるから緊張感が保てていると思いますが、これが満室になって家賃も上げられて…となると有頂天になってしまう。私はそれで失敗したことがあります。いい時ほど次のリスクに対する一手を打つことを意識してください。それが安定経営につながっていきます。

中村:分かりました。うまくいっても慢心しないように気を付けます。

安藤:あとは自分がどこまで規模を拡大したいかという数字的な目標を明確にすること。家賃年収3000万なのか、5000万なのか。私も投資総額3億円、家賃年収3000万円ぐらいまで拡大した時、金融機関から「どこまで行く気?」と聞かれましたが、その時にしっかりしたビジョンを示せなければ向こうは心配になってしまう。

中村:なるほど。そのあたりももう一度考えてみます。

安藤:築古高利回りで成功している人もいますが、着実にステップアップしていくためにはただキャッシュが取れる物件がいいというわけではなく、金融機関が好む物件を選んでいくことと、相手が納得のいくビジョンを語れることが大切です。

中村:はい、そのあたりはしっかりと意識します。

■金融機関との関係の作り方

安藤:金融機関と関係を作るのに、収支報告は最低限です。それ以外の時に、公共料金の支払いに来たとか、税金関係の話とか、ちょっとした用事でいいので立ち寄って、仕事以外の世間話をしてほしい。金融機関に来るということは自信をもってやっていることの裏返しなので、向こうからすると安心になる。顔の見える関係を構築していけば、案件の紹介も増えてきます。私も最初始めた頃から3カ月に1回は試算表を持って行っていました。顧問税理士は使っていますか?

中村:まだつけていません。

安藤:1棟目からつけてください。個人で試算表を出す人もいますが、金融機関からすると信憑性に欠けるんです。結果的に同じ数字になったとしても、きちんとした資格を持った人が目を通したものだと貸し手からの信用度がまったく変わってくる。

中村:もう少し規模が大きくなってからでいいと思っていました。

安藤:「規模が小さいからつけない」ではなく、「規模が小さくても専門家とタイアップしている」という点で本気度の違いを示せるんです。これは僕もやっていく中でずいぶんプラスになりましたよ。金融機関としては稟議を書く材料がすぐ手に入りますから。

中村:自分で数字を把握することも重要ということですね。

安藤:そうです。数字の動きを自分で理解していると、金融機関から質問された時にすぐ答えられますからね。私も松村さんから「決算書は自分で作れるようになれ」と言われました。

中村:そうなんですか。

安藤:1棟しか持っていない頃、税理士をつけながらも、提出する出納をあえて自分で作成し、毎月1回通帳の数字を1円の狂いもなく全部合わせるのが大変で憂鬱でしたたが、本当にやってよかった。「これって経費にならないんですか?」「この償却の仕方はおかしい」という感じで、税理士と同じ目線で話せるようになりますから。

中村:税理士さんはどうやって見つけたんですか?

安藤:最初は知人の紹介ですが、相性というか税理士の先生の考え方のスタンスが折り合わず、途中で変えました。その後は税理士紹介センターで「資産税に詳しい税理士の方を紹介してほしい」と頼んで、私は10人ぐらいにお会いして決めました。

中村:あらためて、安藤さん、本当にありがとうございました。

安藤:世間一般的に融資が厳しくなったと騒がれている中で、その情報を受けてあきらめてしまう人と、行動して結果を出す人の2種類がいる。そのことを読者の方々にも知ってもらいたいです。動く前に結論ありきであきらめてしまうのではなく、行動して良くも悪くも結果を出してから結論に至ってほしい。行動を起こして結果を出すことで次が見えてくる。行けそうなら続ける、合わないならやめる。

中村さんはそれができていたから融資が受けられたと思います。行動が早くて、素直になる勇気を持っていた。皆さんこれまでいろいろな経験をしてきたと思いますが、不動産投資に関しては1年生ということで、一度自分をリセットする勇気が必要だと思います。その気持ちを持って行動を続けていけば、おのずと結果は出るはずです。
不動産投資の楽待 編集部

最終更新:9月11日(水)20時00分

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