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天昇電 Research Memo(1):歴史ある合成樹脂成形品メーカー。長い間に蓄積された技術力と顧客からの信頼が強み

8月26日(月)15時01分配信 フィスコ

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天昇電 520 -1
■要約

天昇電気工業<6776>は、1936年(昭和11年)に創業した歴史のある合成樹脂(プラスチック)成形品メーカーである。その間に培われた技術力は高く、顧客との信頼関係も厚い。製品の向け先は幅広い業種に及んでいるが、現在は自動車向けの比率が高い(約60%)。今後は、内需向けの製品を拡充する方針。長い間、業績低迷に苦しんだが2017年3月期に9年ぶりに復配(年間3円)した。その後も業績は堅調に推移し古豪復活の感があり、今後の動向が注目される。

1. 2019年3月期:営業利益は減益だが、想定の範囲内
2019年3月期の連結業績は、売上高17,621百万円(前期比13.3%増)、営業利益948百万円(同24.8%減)、経常利益976百万円(同15.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益589百万円(同27.3%減)となった。米国子会社が新規に連結対象となったことから13.3%の増収となっているが、これを除いても5.1%の増収となっており、主力の自動車向け製品が好調であったことが要因。一方で営業利益は大幅減益となったが、設備増設に伴う償却増、子会社化に伴うのれん償却負担、新製品出荷に向けた梱包資材等の先行投資(経費増)によるものが主要因であり、結果は想定の範囲内だった。さらにフリーキャッシュ・フローがプラスで推移していることから、貸借対照表(財務体質)の改善は着実に進んでいる。

2. 2020年3月期:不透明要因が多く、慎重な予想
2020年3月期の連結業績は、売上高17,800百万円(前期比1.0%増)、営業利益1,000百万円(同5.4%増)、経常利益960百万円(同1.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益630百万円(同6.9%増)が予想されている。売上高は、引き続き自動車向けが好調に推移すると予想されるが、米中関係の緊張化など不透明要因も多いことから、慎重な見通しとなっている。言い換えれば最低限達成可能な予想となっており、今後の状況次第で上方修正の可能性もありそうだ。

3. 年間3円配当が定着、今後の収益動向と配当政策は要注目
同社は2016年3月期までの9年間無配を続けていたが、2017年3月期には大幅増益を達成、収益基盤も安定してきたことから、年間3円の復配を実施した。経営陣は、「復配したとは言え、決して高い水準ではない。しかし、今後は設備投資も検討する必要があることから、増配については慎重に考えたい」と述べており、今後の業績動向、設備投資計画や配当水準に注目したい。

■Key Points
・プラスチック製品の老舗メーカー。技術力は高く顧客からの信頼は厚い
・2019年3月期は減益だが、先行投資や償却負担によるもので、内容的には悪くない
・今後は内需向け製品の拡充で収益基盤の安定化を図る。配当動向も要注目

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)

《MH》
株式会社フィスコ

最終更新:8月26日(月)15時32分

フィスコ

 

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