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【為替本日の注目点】ドル円早朝に105円を割り込む

8月26日(月)11時08分配信 サーチナ

ドル円は急落。ジャクソンホールでのパウエル議長の講演には反応薄だったものの、(イメージ写真提供:123RF)
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ドル円は急落。ジャクソンホールでのパウエル議長の講演には反応薄だったものの、(イメージ写真提供:123RF)
 ドル円は急落。ジャクソンホールでのパウエル議長の講演には反応薄だったものの、米中貿易戦争がさらに激化したことで、ドル円は105円26銭まで下落。ユーロドルでもドル安が進んだが限定的。1.1153までユーロが買われる。
 株式市場は急落。トランプ大統領が中国への関税引き上げを発表したことでダウは600ドルを超える下げに。債券相場は上昇。長期金利は1.53%台へ低下。再びリスク回避の流れが強まったことで金は大幅高。一方原油価格は大幅安。
ドル/円   105.26 ~ 106.73
ユーロ/ドル 1.1051 ~ 1.1153
ユーロ/円  117.15 ~ 118.02
NYダウ  -623.34 → 25,628.90ドル
GOLD  +29.10  → 1,537.60ドル
WTI   -1.18   → 54.17ドル
米10年国債 -0.078 → 1.535%
本日の注目イベント
独  独8月ifo景況感指数
欧  G7(仏ビアリッツ、最終日)
英  カーニー・BOE総裁講演
米  7月耐久財受注
 ドル円は先週末のNY市場で、一気に105円台前半まで下げました。注目されたジャクソンホールでのパウエル議長の講演では、利下げは示唆したものの、今後の利下げスタンスの継続には触れず、ややタカ派的だった印象です。議長は、「成長持続へ適切な行動を取る」と発言したものの、一方では米中貿易問題にも言及し、「金融政策は個人消費や設備投資に働きかける強力な手段だが、国際貿易のために確立された規則書にはならない」とし、「政策対応の見本となるような先例がない」と、激化する貿易戦争に対して、金融政策では限界があることに触れていました。
 パウエル議長が懸念するように、米中貿易戦争はさらに激化し、泥沼化してきたといった状況です。中国は23日、米国の中国に対する制裁関税第4弾に対抗するため、米国製品750億ドル(7870億円)相当に関税をかけると発表しました。これに対してトランプ氏は「われわれに中国は必要ない」とし、「米国企業には中国からの生産移管を命じる」と投稿し、その後に中国製品に対する関税引き上げを発表しています。具体的には、これまですでに25%の関税を適用している2500億ドル相当に対して30%に引き上げ、さらに9月1日から10%関税適用を予定している1100億ドルに対して15%に引き上げ、自国のクリスマス商戦を懸念して、12月15日まで延期した1600億ドル相当に対する10%の関税を15%に引き上げることを発表しましたこれで中国からの輸入品ほぼ全てに対して15~30%の関税が課せられることになります。まさに「タリフマン」との異名と取るに相応しい所業と言えます。
 米中貿易戦争が一段と激しくなる一方、フランスで行われている「G7」では日米首脳会談が行われ、貿易交渉が基本合意に至っています。細部についてはこれから詰めるとして、9月の国連総会には日米首脳が署名することになったようです。米中貿易問題とは対照的な動きです。
 今回の急激な円高は、7月末から円高が進んだ状況によく似ています。7月末にはFRBが25bpの利下げを決め、パウエル議長が利下げは長期的なサイクルの始まりではないと述べたことから、ドル円は109円まで円安が進みました。ただその翌日トランプ氏が突然中国への関税適用を発表し、これをきっかけに105円台まで円高が進んだ経緯があります。今回も、ジャクソンホールでのパウエル氏の講演を期待はずれだと批判をし、その後に関税引き上げを発表しています。トランプ氏は、関税引き上げを発表すれば米国株が大きく下げることは百も承知しており、株価が下がることで、FRBに圧力を加えているのではないかと思えます。「株価の下落はFRBが金利を下げないからだ」・・・・そう言っているようです。
 ドル円は早朝にすでに105円を割り込み、104円70銭前後までドル安が進みましたが、その後再びドル売りが加速し、本稿執筆時点では104円46銭まで円高が進み、104円台が常態化しそうな気配です。104円台半ばまで円高が進んだことで、今年1月3日の「フラッシュクラッシュ」を除外すれば、昨年3月26日に記録した円の最高値を抜いています。本日の日経平均株価は、米株の大幅下落と急激な円高で大きく売れると予想されます。株価の大幅安にともなって円高が進むことも予想され、今週はドル円がどこまで下げるのかを見極めることになりそうです。本日は朝から荒っぽい動きが続いています。
 予想レンジは、104円20銭~105円20銭といったところでしょうか。日本株の動きにも注目です。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)

最終更新:8月26日(月)11時08分

サーチナ

 

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