ここから本文です

株式週間展望=米金融緩和への思惑が焦点に―パウエルFRB議長講演「歓迎」か「催促」か

8月24日(土)9時10分配信 モーニングスター

 米ワイオミング州ジャクソンホールの経済シンポジウムへの期待を支えに、今週(19-23日)の日経平均株価は浮上の動きを見せた。ただ、9月1日に発動期限が迫る米国の中国製品への制裁関税第4弾への警戒感は根強い。経済指標にも陰りが目立つ中、金融緩和頼みの色合いを強める相場はまだ予断を許さない。

 ジャクソンホールのシンポジウムでのパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長の講演は、9月のFOMC(米連邦公開市場委員会)とその後の米金利の動向を占うもの。時間が日本の23日午後11時台ということで、本稿では締め切り時間の都合で内容を確認できない。ただ、パウエル議長は、早期に1%の利下げを主張するトランプ米大統領のようには金融緩和に前のめりではなさそうだ。

 もっとも、トランプ大統領ほどではないにしろ、市場はある程度の利下げを望んでいる。それだけに、講演に向けられた期待値のハードルはそれなりに高かったとみられる。今週の日経平均が週初から堅調なペースで推移した一因とも考えられる。

 米経済指標に目を移すと、22日に発表された8月製造業PMI(購買担当者指数)速報値はおよそ10年ぶりに景況判断の50を割り込んだ。景気後退への懸念が強まる中、前週は日本株同様に上昇したNYダウ(22日時点)をサポートしたのはやはり金融緩和への思惑だろう。

 このため、来週(26-30日)も米経済指標に注目が集まる。軟調な結果に対するNYダウの反応は、ジャクソンホールでのパウエル議長の緩和スタンスが弱ければ「利下げ催促」の下げ、逆に予想以上にハト派傾向を強めた場合は「利下げ期待」の上げが有力。日本株も連動する可能性が高い。

 その経済指標の中でも、26日の米7月耐久財受注は大きな焦点だ。前回7月は前月比1.5%増(航空機を除く非国防資本財=コア資本財)と強く、企業の設備投資への安心感が高まった。これが腰折れするリスクには注意したい。反対に頑強さを維持すれば、金融政策への影響はさておき市場は強気姿勢に傾く公算だ。

 米国では26日には7月シカゴ連銀全米活動指数も発表される。27日は6月S&PコアロジックCS住宅価格指数や8月CB消費者信頼感指数、29日には4-6月期GDP(国内総生産)の改定値、30日に7月個人所得・個人支出が控える。海外はほかに、26日の独8月Ifo景況感指数や29日のブラジル4-6月期GDP、30日のインド4-6月期GDPなどが出る。

 一方、日本をめぐっては韓国との一段の関係悪化が気掛かり材料だ。韓国・文在寅政権による日本との軍事情報包括保護協定「GSOMIA(ジーソミア)」破棄は、これまでの経済分野での対立から安全保障問題へと踏み込んだ格好。静観していた米国も遺憾を表明しており、半島情勢の混迷にもつながりかねない。28日には、日本が韓国を「ホワイト国(優遇対象国)」から除外する政令も施行される。日本株全体への短期的な影響はまだ薄いものの、韓国市場に進出する企業の値動きは既に重い。訪日韓国人客数の減少も一部の産業にとっては痛手だ。対照的に、防衛関連株はしばらく強調展開が続くかもしれない。

 今週の日経平均の想定レンジは2万200-2万1200円。勢い次第では日足一目均衡表の「雲」(下限は2万1000円台)に再突入することもあり得る。下値のレベルは、15日の下ヒゲを参考にした。(市場動向取材班)

提供:モーニングスター社

最終更新:8月24日(土)9時10分

モーニングスター

 

Yahoo!ファイナンス 決算速報

【PR】Yahoo!ファイナンスからのお知らせ

ヘッドライン