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ふぉーかす 急落する鉄鉱石

8月23日(金)9時30分配信 トレーダーズ・ウェブ

 今月に入って鉄鉱石価格が急落している。指標となる鉄鉱石(鉄分62%)価格は今週、一時1トン=90ドル台まで下落した。5月以来、約3カ月ぶりの安値である。先月は主に110ドル台で推移していたが、今月に入ってから大きく値を下げており、足元では月初来で18.6%も下落している。

 今年は鉄鉱石価格の急騰が続いた。70ドル台前半から始まり、先月には117ドル台を付けて年初来では一時70.3%も上昇した。足元では下落しているといえどもまだ35.9%上昇しており、年初からという意味では極めて堅調である。同じ金属でも銅やアルミニウムなどが総崩れとなる中で、ニッケルと並んで鉄鉱石の好調さが目立つ年となっている。

 鉄鉱石価格を支えたのは、世界最大の鉄鉱石消費国である中国の旺盛な需要である。鉄鉱石は鉄鋼の原料となるが、その中国で鉄鋼生産の拡大が続いた。今年は3月から6月まで4カ月連続で二ケタの伸びが続いており、特に4月は12.7%増と2013年8月以来の高い伸びとなった。弱含む中国経済に逆らうかのように、鉄鋼生産だけは拡大していたが、7月は前年比で5.0%増と前月の半分まで伸びが急落した。昨年8月以来の低い結果であり、そのため鉄鋼生産拡大に対する懐疑的な見方が台頭し、鉄鉱石の売りにつながっている。

 7月の鉱工業生産が前年比4.8%増と、2002年以来、17年ぶりの低い伸びにとどまったことも売りを後押ししている。中国における鉄鉱石在庫も足元では増加傾向にあり、直近ではほぼ2カ月半ぶりの水準まで在庫が増加していることも需給の悪化観測をもたらしている。

 今後の鉄鉱石市場の動向であるが、ここにきて、にわかに中国経済の軟化が鉄鉱石市場に織り込まれようとしていることから、すぐに持ち直すのは難しいか。これまでは鉄鉱石大手の減産も相場下支えの一因となってきたが、世界経済の軟化見通しが勝るようになってきている。今年はバブルといえるまで価格が急騰したこともあり、しばらくは調整が続く可能性がある。

 なお、中国における熱延コイルや鉄筋相場も、年初来ではまだ上昇しているものの、今月に入ってから下落している。鉄筋はすでに年初来ではマイナスに転じている。

 (国際金融情報部・後藤田明広)

最終更新:8月23日(金)9時30分

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