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市場を膠着させている4つの「摩擦」とは?英ポンドはブレグジット後の最安値更新も!?

8月22日(木)17時16分配信 ザイFX!

米中閣僚級会議は9月に再開される予定だが、合意に達するのはかなり困難だろうと今井氏は推測している。写真は2019年6月に開催された大阪G20時のもの (C)Visual China Group/Getty Images
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米中閣僚級会議は9月に再開される予定だが、合意に達するのはかなり困難だろうと今井氏は推測している。写真は2019年6月に開催された大阪G20時のもの (C)Visual China Group/Getty Images
米ドル/円 日足 (出所:TradingView)
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米ドル/円 日足 (出所:TradingView)
今井氏は日米通商交渉のポイントが自動車問題になりそうだと指摘。本来なら特別な措置は必要ないはずだが、米国側が満足するとは思えず、日本は難しい判断を迫られることになりそうだとも… 写真は2018年4月の日米首脳会談時のもの (C)Joe Raedle/Getty Images
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今井氏は日米通商交渉のポイントが自動車問題になりそうだと指摘。本来なら特別な措置は必要ないはずだが、米国側が満足するとは思えず、日本は難しい判断を迫られることになりそうだとも… 写真は2018年4月の日米首脳会談時のもの (C)Joe Raedle/Getty Images
韓国総合株価指数(KOSPI) 日足 (出所:Bloomberg)
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韓国総合株価指数(KOSPI) 日足 (出所:Bloomberg)
世界の通貨VS円 日足 (出所:ザイFX!)
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世界の通貨VS円 日足 (出所:ザイFX!)
EU側に離脱協定案の再交渉を求めているボリス・ジョンソン英首相(写真中央左)。英独首脳会談でも、協定案の争点となるアイルランド国境問題で譲らない姿勢を強調したが… (C)WPA Pool/Getty Images News
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EU側に離脱協定案の再交渉を求めているボリス・ジョンソン英首相(写真中央左)。英独首脳会談でも、協定案の争点となるアイルランド国境問題で譲らない姿勢を強調したが… (C)WPA Pool/Getty Images News
英ポンド/米ドル 週足 (出所:TradingView)
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英ポンド/米ドル 週足 (出所:TradingView)
■米中協議決裂なら米ドル/円は105円割れへ!? 
 金融市場は一時的に、こう着状態に入ってしまいました。これは、各地域での摩擦の行方が、不透明であることが原因でしょう。

 まず、米中貿易交渉です。

 9月1日(日)に、米国政府は中国からの輸入品への追加関税を実施する予定です。米国の消費への影響が大きいものに関しては、年末(12月15日)まで延期するという変更をしたものの、その他に関しては、今のところ予定どおり実施することになります。

 それ以降、9月の上旬に、米中の閣僚級会議が開催される予定となっています。私は、合意に達するのはかなり困難だと思っていますが、まだ、よくわかりません。推移を見守りたいと思います。

 完全に決裂してしまった場合は、米ドル/円は105円を割り込んでくるだろうと考えています。

■日米貿易交渉の争点はどこに…? 
 2つ目は、日米貿易交渉です。

 これに関しては、水面下で協議が続いているほか、今週(8月19日~)に入って、ワシントンで閣僚級会議が行われています。今のところ、その進捗状況は、よくわからないままです。

 ポイントは、農業と自動車ですが、農業の方はTPP(環太平洋パートナーシップ協定)と同水準ということで、何とかまとまるのではないかと考えていますが、問題は自動車の方です。

 日本は、米国からの自動車の輸入には関税をかけているわけではないので、日本側としては、本来は特別な措置は必要ありません。しかし、それでも米国側は満足しないと思うので、どういう妥協点があるのか、難しい判断を迫られると思います。

 輸入割り当てなどは、とても日本としては呑めるものではないので、その他にどういう交渉ができるのか、今のところ不透明です。

■日韓貿易摩擦は韓国へのダメージが大きい!? 
 3つ目は、日韓貿易摩擦です。

 これに関しては、当事者である日本と韓国は国内世論を考えると、一歩も退けない状況にあるので、第三国の仲介が必須だと思います。

 それは、本来、米国が担うべき役目であると思うのですが、肝心のトランプ米大統領には、まったくそんな気はなく、むしろ両国に対して批判を続けています。

 そういう状況を考えると、事態の打開にはかなりの時間がかかると思います。

 すでに、韓国では不買運動や日本への旅行自粛が広がっていますが、全体的に見て、日本経済に対する直接的な影響は、それほどでもないと思います。ただ、韓国側は、基幹産業である半導体での売り上げに影響するわけですから、かなり打撃になる可能性があります。

 そうなると、局地的とはいえ、新興市場に多少の影響が出てくる可能性はあるでしょう。しかしながら、私は韓国内での金融市場への影響を除けば、全体的にはあまり気にすることはないかなと考えています。

■米ドル/円、クロス円の戻り売りが有効か
 こうした問題を抱えているので、現状、円安方向にトレンドが向かうことは考えられません。

 米ドル/円、クロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)の戻り売りが有効だと思っています。

■英ポンドは2016年10月安値を割り込む可能性も! 
 最後は、英国のEU(欧州連合)離脱問題です。

 ドイツを訪れたジョンソン英首相は8月21日(水)、ベルリンでメルケル独首相と会談し、EU離脱交渉で最大の懸案となっているアイルランドとの国境の管理問題について、譲らない姿勢を強調しました。

 メルケル氏は正面からの反対は避けた上で、英国が代替策を提示すべきだと応じました。

 ジョンソン氏は会談前の共同記者会見で、メイ前首相がEUと合意した離脱案は「受け入れられない」と主張。英領・北アイルランドとアイルランド間の国境問題の解決策「バックストップ(安全網)」を、離脱案から削除すべきだと繰り返しました。

 メルケル氏は、北アイルランドとアイルランドの関係を考え抜くことは「ドイツの首相の仕事ではない」と指摘。削除した場合に起こり得る問題を検討した上で、代替案を提示するよう、ジョンソン氏に促しました。

 ブレグジット(英国のEU離脱)問題は、出口がまったく見えません。今後も、混乱が続く可能性は、非常に高いと考えています。

 英ポンド/米ドルは、2016年10月につけたブレグジット決定以降の安値となる1.1841ドルを前にして、1.20ドル台という安値近辺の水準で張り付いていますが、ひょっとすると、そこを下に突き抜ける可能性があると期待して、英ポンド/米ドルのショート(=売り)をキープしています。
今井雅人の「どうする? どうなる? 日本経済、世界経済」

最終更新:8月22日(木)17時16分

ザイFX!

 

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