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羽田空港の新ルートは東京都心を超低空飛行 騒音や落下物の危険も

8月17日(土)11時10分配信 THE PAGE

五輪に向けて国際線発着枠を増やすため

都市部での飛行イメージ(写真:GYRO PHOTOGRAPHY/アフロイメージマート)
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都市部での飛行イメージ(写真:GYRO PHOTOGRAPHY/アフロイメージマート)
 騒音や落下物の危険性などから議論となっていた羽田空港の新ルートが、ほぼ正式決定される運びとなりました。早ければ来年3月から新ルートでの運用が始まり、東京都心を低高度で旅客機が飛行することになります。

 羽田空港において新しい着陸ルートが検討されているのは、羽田空港のキャパシティがほぼ限界となっているからです。東京オリンピックの開催に向けて、政府は羽田の国際線発着枠を増やす方策を検討してきましたが、現状ではこれ以上、発着枠を増やすことはほぼ不可能となっています。

 そこで政府は、都心の上空を通過して羽田空港に着陸する新しい飛行ルートを策定し、年間約4万回の発着枠を確保する算段でした。ところが、この飛行ルートでの着陸を実施した場合、都心部をかなりの低高度で航空機が飛ぶことになり、飛行ルートと重なる地域の住民から、騒音や落下物の危険があるとして反対の声が上がりました。最終的には、高度をわずかに上げることで自治体からの理解を得ることになりました。

大井町付近の高度は東京タワーとほぼ同じ

 新ルートでは、着陸態勢に入った航空機が、新宿→表参道→広尾→白金→品川(C滑走路の場合)、もしくは中野→代々木八幡→渋谷→恵比寿→目黒→大井町(A滑走路の場合)の順で都心上空を降下してきます。特に羽田に近づく大井町や天王洲付近の高度は約330メートルと東京タワーとほぼ同じになります。付近にはタワーマンションも多いですから、かなりギリギリのルートであることは間違いないでしょう。

 航空機は着陸態勢であってもフラップ(揚力を増やす装置)の使用による失速を防ぐためエンジンの出力を上げることがありますから、飛行ルートの下に住む人は、それなりの騒音を覚悟する必要がありそうです(ちなみに大井町での騒音は80デシベルとパチンコの店内レベルになると予想されています)。また航空機からは一定の確率で部品や氷塊などが落下しますから、住宅地やビジネス街に落ちる可能性もゼロではありません。政府は新飛行ルートの導入にあたって、航空会社に落下物対策を要請していますが、100%これを防ぐことは不可能でしょう。

 こうした事情から、飛行ルートに重なる白金や代官山といった高級住宅地の一部では、不動産価格の下落を懸念する声も上がっているようです。


(The Capital Tribune Japan)

最終更新:8月17日(土)11時10分

THE PAGE

 

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