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下落相場でもしっかり儲かる銘柄の選び方

8月15日(木)5時10分配信 東洋経済オンライン

日経平均株価が下がっても、あまり心配しないで持てる株もあるはずだ(写真:Greyscale/PIXTA)
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日経平均株価が下がっても、あまり心配しないで持てる株もあるはずだ(写真:Greyscale/PIXTA)
日経平均株価は2万円維持が怪しくなってきた。カリスマ投資家の内田衛さんはこの連載で「夏の株安」を予想してきたが、きっちり当たった格好だ。この後、相場はどうなるのだろうか。また個人投資家は「下落相場」でどんな対応をすべきだろうか。7月末からの約2週間の取引とともに、早速内田さんの「株日記」で見てみよう。

■かんぽ生命の「買い」は早すぎたかも

 【7月29日 月曜日】先週末の日経225先物は、50円高の2万1650円、NYダウは、51ドル高の2万7192ドル。1ドル=108.72円、1ユーロ=120.94円、1ポンド134.66円。関東梅雨明けで平年より8日遅く、昨年より1カ月遅いそうだ。日経平均は、41円安の2万1616円と続落。保有銘柄では、携帯・通信のソフトバンク(9434)は、18円高の1463.5円、クレジットカードのオリエントコーポレーション(8585)は、5円高の127円と共に逆行高。
 【7月30日 火曜日】日経225先物は、60円高の2万1630円、NYダウは、28ドル高の2万7221ドル。日経平均は、92円高の2万1709円。9時30分、携帯のソフトバンクは、15円高の1478.5円の年初来高値をつけた。大引けでは7円高の1470.5円となったが、3月配当の37.5円を考慮した株価は売り出し価格の1500円を上回ってきた。

 【7月31日 水曜日】日経225先物は、180円安の2万1480円、NYダウは、23ドル安の2万7198ドル。日経平均は、187円安の2万1521円。
 不適切契約が過去5年間で18万3000件と報道されたかんぽ生命(7181)を1811円(前日比30円高)で1900株売り、1万9160円の利益確定。買いは7月11日に1800円で。不適切契約の報道があってから買ったのだが、次から次へと悪材料が出てくる典型的なケースであり、早く買いすぎた。私の売買の傾向として買いがちょっと早いのはわかっているのだが、性格みたいなものでなかなかコントロールできない。損はしなかったものの下手な売買だ。
 日本郵政(6178)は、連日の上場来安値をつけ、13円安の1050円まで下げたが、5円高の1068円で引けた。日経225先物8月限2万0500円のプットオプション(日経平均が2万0500円で売れる権利、日経平均が下がると値上がりする)を26円(前日比+12円)で4枚返済売りし、10万4881円の損失確定。

 7月19日に52円で買っていたのだが、半値で売るのがやっとだ。利益確定できる場面もあったのに、欲張りすぎたかなと思ったが、これがあとになって暴騰することになるのだが。
■損切りしたらプットオプションが暴騰! 悔しすぎる

 【8月1日 木曜日】アメリカFRB(連邦準備制度理事会)は、10年半ぶり(2008年12月以来)となる政策金利を0.25%引き下げることを発表した。ジェローム・パウエル議長は、「利下げは世界経済の成長鈍化や、貿易摩擦による景気減速リスクに対処するためだ」と述べた。今後の追加利下げへの期待後退からNYダウは一時、478ドル安まで下がる場面があったが、大引けでは、333ドル安の2万6864ドルとなった。
 日経225先物も3時53分、310円安の2万1240円まで下げる場面があったが、引けでは、190円安の2万1360円となった。昨日手仕舞いした、日経225先物2万0500円のプットオプション価格も大きく動いた。昨日の16時30分、18円+1、3時07分、15円-2、3時54分、42円+25、5時30分、26円+9で引けた。日経平均株価は、19円高の2万1540円。

 【8月2日 金曜日】日経225先物は、440円安の2万1060円、NYダウは、一時、300ドル高から急落し280ドル安の2万6583ドル。理由は、トランプ大統領の対中制裁第4弾発動表明で。制裁対象は3000億ドル分の中国製品で10%の追加関税となり、これで中国からアメリカへの輸入製品ほぼすべてに関税が上乗せされる。
 2時24分、日経225先物8月限2万0500円のプットオプションが、6円安の8円をつけていたが、3時44分には、78円高の92円をつけた。80分で11.5倍の急騰となった。

 日経平均は、453円安の2万1087円と急落。1ドルは、2円強上昇し、106円台と円高進む。16時半、プットオプションは、70円で寄り付き、22時01分、57円まで下げ、23時52分、155円まで急騰し、翌5時24分、25円高の85円で引ける。
 【8月3日 土曜日】日経225先物は、110円安の2万0900円、NYダウは、98ドル安の2万6485ドル。1ドルは、106.57円、1ユーロは、118.39円、1ポンドは、129.52円と円高進む。

 【8月5日 月曜日】1ドル=7元台と人民元は11年ぶりの安値をつける。円急騰し、1ドル=105円台をつける。アゴーラ・ホスピタリティー・グループ(9704)を34円で20万株売り、約8万円の利益確定。平均買値33.6円。日経平均は、一時500円安する場面があったが、366円安の2万0720円と大幅続落で2カ月ぶり安値。
 【8月6日 火曜日】日経225先物は、340円安の2万0250円、NYダウは、767ドル安の2万5717ドルと大幅安。一時、961ドル安の2万5523ドルの安値をつけた。

 注目のプットオプションは、5時22分、235円高の390円で引け、9時の寄り付きで、385円高の540円の高値をつけた。私が7月31日、11時03分に26円で損切りしてから、4営業日(6日間)で、540円÷26円=20.7倍、8月2日、2時24分、8円の安値から2営業日(4日間)102時間36分後、540円÷8円=67.5倍になった。1枚8000円が54万円、10枚8万円が540万円になる計算だ。
 このような急落は、年に1度か2度程度しか起きないが、うまく捉えられれば、大儲けができる可能性がある。今回も取り損なってしまったが、いつかは狙いたい。

■ストップ安の神戸製鋼所を買ってみた

 9時03分、昨日決算が悪く100円ストップ安した神戸製鋼所(5406)を19円安の540円で2700株買う。野村證券は、目標株価を730円から630円と引き下げ、投資判断Neutralは据え置きを発表した。自動車向け鋼鈑の売り上げが減り、原材料の鉄鉱石の価格も高く、中間配当も無配(前期10円)を発表し、いいところがまったくない状況であり、株価も16年半ぶり安値となった。
 5年前の2014年3月12日に公募売り出し価格の138円で7000株(当時NISA口座100万円で)買い、2015年1月5日に210円で7000株売っている。それから2016年10月に10株が1株に併合され、売買単位が1000株から100株となった。投資金額は、96万6000円から147万円となり、売ってから株価はほぼ4分の1になったので、当時売った代金で買える株数(540円×2700株=145万8000円)買った。保有株数は、700株(併合を考慮)から2700株と増えた。
 会社が成長株なら保有したまま株式分割して保有株数が増えることがあるが、投資金額は変えずに自分で売買して保有株数を増やす戦略だ。何年かかるかわからないが、前回売った2100円程度になるまで長期保有してみたい。本日終値は、6円高の565円。

 昨日、携帯・通信のソフトバンク(9434)の2020年3月期第1四半期決算が好決算、また今日から自己株買いスタートということで、こんな地合いでも逆行高し21円高の1479.5円と年初来高値更新。日経平均は、9時06分、609円安の2万0110円まで下げる場面があったが、引けにかけて下げ渋り、134円安の2万0585円と3日続落。
 【8月7日 水曜日】日経225先物は、120円高の2万0650円、NYダウは、311ドル高の2万6029ドル。トランプ大統領は、25年ぶりに中国を為替操作国に指定すると発表。昨日、好決算を発表した三菱UFJ系クレジットカードのジャックス(8584)は、179円高(8.6%、値上り率16位)の2258円と大幅高。9時17分、231円高の2310円の年初来高値更新する場面があった。5万5000株保有中で、984万5000円の含み益増加。
日経平均は、68円安の2万0516円と4日続落。

 【8月8日 木曜日】日経225先物は、120円高の2万0590円、NYダウは、一時、589ドル安の場面があったが下げ渋り、22ドル安の2万6007ドルで引けた。吉野家ホールディングス(9861)が41円高の2227円と年初来高値更新。

 その理由は、参議院選挙が終わり、日米貿易交渉でアメリカ産牛肉(吉野家はアメリカ産牛肉を使用)の関税が下がる可能性と円高によるメリットと空売りの買い戻しという買い材料が考えられる。携帯・通信のソフトバンク(9434)は、16.5円高の1492円と年初来高値&上場来高値更新。日経平均は、76円高の2万0593円と5日ぶり反発。
 【8月9日 金曜日】日経225先物は、200円高の2万0760円、NYダウは、371ドル高の2万6378ドル。携帯・通信のソフトバンク(9434)は、昨年12月の売り出し価格1500円を初めて上回り、9時02分、17円高の1509円の上場来高値をつけた。終値は、1500円を維持できず、3円高の1495円。
売り出し価格1500円で3200株保有中。

 優待保有銘柄のKADOKAWA(9468)は、好決算を受けて239円高(16.87%)の1655円と大幅高。平均買値1176.5円で200株保有中。日経平均は、91円高の2万0684円と小幅続伸。
 【8月10日 土曜日】日経225先物は、150円安の2万0500円、NYダウは、90ドル安の2万6287ドル。1ドル105.58円、1ユーロ118.29円、1ポンド127.01円と円高進む。

■ソフトバンクのような銘柄は下がりにくいはず

前回の記事『儲けたい人は必読「正しい株主優待券の使い方」』で、過去の経験則から8月、9月、10月は相場がよくないことが多いので注意が必要だと書いたが、早速そのとおりとなってしまった。
 株式市場は一度下げ止まったかもしれないし、まだこれから下がる可能性も十分ある。こんな相場ではどのような投資戦略をしたらいいだろうか?  個人的には、こんな相場でも下げにくい銘柄を保有したい。例えば、悪材料で大きく売られた銘柄、好業績、高配当利回り銘柄、人気優待銘柄、8月、9月権利取り銘柄を保有していたい。

 今回は、1つの例として携帯・通信のソフトバンク株の現状と注意点、株価の見通しを予想したいと思う。昨日、上値が重かった売り出し価格の1500円をようやく上回ってきた。終値では1500円は維持できず、1495円となったが、売り出し価格1500円で買っている投資家は、3月期末37.5円配当を考慮すれば、十分プラスになってきた。7月24日、自己株式(市場買付)取得を発表(4600万株、740億円を上限)した。
 発行済株式総数に対する割合は、0.96%、予算からすると1株1608円までなら買える計算(1608円×4600万株=739億6800万円)で、取得期間は、8月6日から2020年3月31日とあるが、昨日の商い(売買高)2644万6800株からすると早ければ8月中か9月26日までに終わってしまう可能性が高いと見ている。9月26日までに買えば、42.5円の中間配当は払わなくて済むからだ。私が経営者なら、9月の権利までに買いたい。
 しかし、個人投資家からすると、ここまできたら、配当の権利は取りたいけど、自己株式取得終了の発表があると株価が下がってしまうので、その発表前に一度、売っておきたい。

 9月の上旬頃に、8月中に買った自己株式数の発表がある場合があるので、その株数をチェックして、自己株買い終了の時期を予測することもできる。個人的な結論であるが、9月の配当権利を取り、1500円以上でかつ、自己株買い終了前であれば、ひとまず保有株式を売っておきたい。
 9月の権利前に自己株式取得終了があり下がってしまったら、売らずに9月末の配当権利を取得することにしたい。アメリカのFRBは、10年半ぶりに利下げをしてきており、状況によってはさらなる利下げの可能性もある。

 日経平均株価が下がる中でも、高分配金銘柄のREIT(不動産投資信託)は買われる傾向にある。高配当利回り株のソフトバンクは、今期配当85円予定(9月と3月に各42.5円)で昨日終値1495円に対する利回りは、5.68%と高配当、しかも内需株で円高の影響もない。好業績で、信用売りの買い戻しと9月配当権利取りの買いも期待でき、相場の地合いの悪い状況の中でも下げにくい銘柄ではないかと思う。
内田 衛 :カリスマ投資家

最終更新:8月15日(木)5時10分

東洋経済オンライン

 

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