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過信してない?「割安株投資」は万能なのか?

7月23日(火)12時20分配信 あるじゃん(All About マネー)

以前、「株式投資の初心者は、割安株投資から始めるとよい!」という話をしましたが、割安株投資には難点もあるので、本稿で解説します
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以前、「株式投資の初心者は、割安株投資から始めるとよい!」という話をしましたが、割安株投資には難点もあるので、本稿で解説します
以前、「株式投資の初心者は、割安株投資から始めるとよい!」という話をしました。とはいえ、「割安株投資をやっていれば、簡単に儲かる!」と勘違いしてしまった方もちらほらいるようですので、今回は、割安株投資の難点についても取り上げることにしました。

◆2010年以降、割安株投資(バリュー投資)の成績は振るわない

経済学者のKenneth R. Frenchのデータライブラリに掲載されたデータを分析してみたところ、米国株市場において割安株投資は、1960年代から50年近く有効性を保ってきました。

これは日本株式市場においても同様で、割安株投資の有効性は確認されてきました。特に割安株投資が有効だったのは、2000年から2009年までの10年間で、この期間に割安株投資を始めた方は、大きな利益を残したことでしょう。

しかし、2010年代に入ってからここ10年近く、割安株投資の成績は振るっていません。米国株市場、日本株式市場ともに、「割安株を買うよりも、割高株を買ったほうが株価が上がりやすい!」という、不思議な現象が起きています。

◆ITバブル期と同じ現象が起きている

実は、割安株投資のパフォーマンスが優れなかった前例は、他にもあります。その好例が、1990年代後半の「ITバブル期」でした。この時期は次々に上場するIT企業が人気で、割安株の人気は低かった時期でした。

ITバブル期は割安株はほとんど値が上がらず、その代わりに、割高な新興IT企業の株価が次々に上がっていきました。結果として、米国株市場では割安株投資はほとんど効果がなく、日本株市場においては割安株投資は逆効果でさえありました。

2010年以降の株式市場は、「スマートフォンバブル」「SNSバブル」とさえ揶揄できそうな、ITバブル期と似たような特徴が見え隠れしています。このような背景もあり、割安株が注目を浴びにくい市況が続いてきたのでしょう。

◆割安株投資(バリュー投資)は死んだのか?

とはいえ、ぼくはここで「割安株投資はもう古い」「これからは割高な株を買いましょう!」と言いたいわけではありません。割安株投資は、未だに有効性を保っていると思います。

割安株投資は、ぼくが知る限り、もっとも信憑性の高い資産運用術の1つです。 しかし、「割安株投資は有効だと思う」というぼくの見解以上に、ここで強調したいのは、「10年以上、運用成績が振るわない時期があった」という事実です。

ITバブル期には、投資の神様ウォーレン・バフェットは、バブルに乗ることはせず、割安株投資の姿勢を貫きました。当時の投資家達は、バフェットの頑なな様子を見て「時代遅れ」とさえ言いました。

しかし、彼らは近いうちに、自分たちの過ちに気づくことになります。ITバブル崩壊後、バフェットのことをバカにしていた投資家たちは、バブル崩壊によって多額の資産を失いました。それと同時に、バフェットの賢明さ、聡明さを身をもって知ることとなったのです。

この例を踏まえ、ぼくは、割安株投資は今でも有効だと思います。単純に、「今の市況と合わない」というだけで、いずれ再び、その真価を発揮すると思います。

とはいえ、「10年以上、逆効果でさえあった時期がある」手法であることを、忘れてはいけません。安易に「確実に儲かる!」「簡単に儲かる!」と過信すべきでないことは、言うまでもないでしょう。

◆まとめ:幻想は過信を招き、過信は失敗を招く

多くの方は、「短期間でドカンと大儲けしたい!」と期待し、「この方法を使えば確実に金持ちになれる!」などの幻想を抱いています。その幻想は過信を招き、過信は失敗を招くことになるでしょう。

資産運用が重要であることは言うまでもありませんが、だからといって過信が許される訳ではありません。これから割安株投資を始める予定の方は、過度な期待を抱くことなく、冷静な態度で投資に臨んでもらいたいものです。

●参考文献
割安株投資(バリュー投資)は万能なのか?(https://allabout.co.jp/gm/gc/477997/)記事下段に記載
中原 良太(マネーガイド)

最終更新:7月23日(火)12時20分

あるじゃん(All About マネー)

 

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