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就活「インターンシップ」は参加すべきなのか

7月20日(土)6時10分配信 東洋経済オンライン

インターンシップの合同企業説明会が全国各地で開催されており、多くの学生が足を運んでいる(撮影:尾形文繁)
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インターンシップの合同企業説明会が全国各地で開催されており、多くの学生が足を運んでいる(撮影:尾形文繁)
 「インターンシップって参加したほうがいいんですか?」――。

 2021年卒のインターンシップの受付が始まっている。「マイナビ2021」の6月初旬時点の掲載状況を見ると、インターンシップ受付企業数は前年比133%、掲載コース数も同137%という状況になっている。

 また、学生のインターンシップのコースエントリー数は前年比で170%増だ。インターンシップのコース紹介をするリアルな合同説明会も全国各地で開催されており多くの学生が足を運んでいる。
 積極的にインターンシップへの参加を検討している学生がいる一方、冒頭の質問のような疑問を持ち、参加をためらっている学生もいる。今回はインターンシップに対する不安や疑問に答えていきたい。

■半数弱が内定先のインターンシップに参加

不安1:インターンシップの現状はどうなっているの? 
 ではインターンシップはいつ開催されて、いつ参加すべきか?  開催時期のデータを見ると、大きく2つの山があり、夏休みと、冬・春休み期間中だ。違いは、夏休みは比較的1社の開催期間が長期日数のプログラム、秋冬は短期間のプログラムが多い。
 就職活動が終盤に差し掛かっている先輩たちのアンケート結果『2020年卒マイナビ学生就職モニター調査5月の状況』を見てみると、内定が決まった会社のインターンシップに参加した割合は、全体で45.6%になっており、前年同月比で8.1ポイントアップしている。しかも入社予定先のインターンシップになると、53%と半数を超えている状況だ。

 とはいっても、まずは学業を優先させるべきで、自身の学生生活の予定に合わせたスケジュールを組むといい。
 長期間のインターンシップはその企業の業界、仕事についての理解は深まるが、短期間なら複数の企業へ参加し比較できるメリットもある。インターンシップ先の情報も、就職情報会社のサイトだけでなく、地元経済団体(経営者協会など)や、大学のキャリアセンターへ相談してみるのも1つだ。大学1~2年生の受け入れも行っている企業もあるので低学年の学生も興味があれば参加したい。

 インターンシップに参加した先輩の声を拾ってみると、「難易度は高かったが、やりがいと実際の仕事のイメージがつかめた」という声があった。インターンシップは就職活動における企業説明会ではない。学生自身も積極的に取り組む姿勢が必要だ。プログラムの内容を、単に「情報収集できるから」という理由だけでなく、「そこで自分が成長できるか」という視点で選んでみてはどうだろう。
■採用選考の前哨戦という企業も

不安2:インターンシップの種類と選考の有無は? 
 では、インターンシップを選ぶにあたり、どのような種類があるのだろうか?  以下が代表的なものだ。

・社員が行っている実務に近い作業などを行う「実践型」
・関連業務をテーマにしたグループワークなどを行う「課題突破型」
・職場見学を中心に簡単な作業を体験する「業務体験型」
・人事や社員が業務内容などについて説明する「講義セミナー型」
 日数や内容、開催地などに注意して申し込むことが大切だ。

 受け入れ定員より参加希望者が多い企業(上場企業など大手企業に多い)では、インターンシップ参加の際、選考を設けている企業がある。選考の内容だが、実はインターンシップの選考とはいえ、採用選考に近い内容を設けている企業が多い。

 これはもし参加を迷っているなら後押ししたいポイントになる。これが意味することとしては、卒業後の進路として就職を考えているなら、インターンシップの選考が、採用選考の前哨戦となるということだ。ただ、インターンシップ選考での落選が本選考に影響なしとする企業がほとんど。そのため、チャレンジするメリットは大きい。
 もちろん選考がない(受け入れ定員に対して、応募が少ない)企業でも得るものはある。注意点としては、たとえ選考がないとしても、事前に最低限、企業のホームページは一通り確認し、主力商品は何か、競合商品は? IR情報や、採用ページを閲覧しておくのは最低限のマナーレベルだろう。

不安3:エントリーシートのポイントはどうすればいい? 
 インターンシップ選考のエントリーシートは本選考と似ている。「自己PR」「学生生活で力を入れていることは何か? (いわゆるガクチカ)」そして、「志望動機」の3つが王道だ。
 まずは応募してみることが重要なので、「これらの選考対策が進まないから応募ができない」ということは避けよう。完璧を求めず動きながら対策することが重要だ。

 自己PRの作り方は、幼少期から現在まで振り返ってみて、自分の性格的特徴(できれば社会に出て仕事において発揮したい能力)をつかむ。自分だけで振り返るのではなく、周囲の友人、両親などにも聞いてみるといい。

 学生生活で力を入れている点については、学生生活といっても学部生なら入学してからまだ2年弱しか経っていない。だから高校時代も含めて力を入れて取り組んだこと、そこから得たことなどをまとめておく。
 志望動機は先述のとおり最低限、その企業のWebページ、競合他社のWebページ、そして、なぜその企業のインターンに参加したいのか、自分自身の言葉で文章を作り、面接で伝えたい内容をエントリーシートに記載していく。

■謝意を伝えて損をすることはない

不安4:参加後のお礼状は必要なの? 
 よくある質問として、「インターンシップ参加後に何をするべきか」という質問を受ける。これについても伝えておきたいポイントがある。学習と一緒で、インターンシップも参加後の行動(復習)が大切だ。
 学校によっては報告書を提出し単位化する場合もあるが、学校を通さない場合は、得た情報を整理しておくことを強くお勧めする。例えばエクセルを使って参加した企業の比較表を作ってみる、それを就職活動が終わった先輩やキャリアセンターに見せて意見をもらう。フィードバックを受けることで、経験がより自分自身のものとなる。

 また、お礼状やお礼のメールを書くべきかという質問も受ける。インターンシップを開催している企業の受け入れ担当者に聞くと、「例文を書き写したようなお礼状を受け取ることはよくある。しかし、やはり自分の言葉で書いてくれたほうがうれしいし心に残る」とのことだ。
 採用の一環で実施している側面もあるが、学生の就業体験のためにインターンシップに相当な時間や労力を割いている企業は多い。それに対する謝意を伝えて損をすることはない。

 急に加熱してきたインターンシップだが、周囲に流されて参加することだけはやめよう。インターンシップに参加しないと就職できないわけじゃない。何事も本質を意識しながら取り組んでみるのがいいだろう。充実した夏休みを過ごしてほしい。
高橋 誠人 :マイナビ編集長

最終更新:7月20日(土)6時10分

東洋経済オンライン

 

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