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ダイコク電 Research Memo(8):AIホールコンピュータ「Χ(カイ)」によるシェア拡大を目指す

7月16日(火)15時28分配信 フィスコ

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■今後の戦略的方向性

ダイコク電機<6430>は2020年3月期を最終年度とする中期経営計画を推進してきた。ただ、相次ぐ外部要因(一連の規則改正等)より想定以上に厳しい市場環境が続いていることに加え、次世代ホールコンピュータの提供方式の変更(ユーザーの初期コストを低く抑えた提供方式への変更)による短期業績へのマイナス影響などにより、最終年度(2020年3月期)の定量目標※を引き下げた(修正後の定量目標は2020年3月期の業績予想を参照)。

※当初計画では、2020年3月期の目標として、売上高570億円、営業利益40億円、ROE 7.0%以上を掲げてきた。


ただ、今後の方向性に大きな変更はない。AIホールコンピュータ「Χ(カイ)」及び次世代製品群によるシェア拡大のほか、データ分析力や企画開発力を生かした新たな価値の創出により、成長力及び収益力の向上を実現する方針である。

1. 情報システム事業
市場における投資意欲は、しばらく消極的な姿勢が続くことが予想される一方、今回の「新規則」により、遊技機の入れ替えに伴う設備機器の需要が徐々に動き出していることから、市場変化に柔軟に対応しながら、シェア拡大と新規ファン獲得に貢献できる製品・サービスの開発を目指していく方針である。具体的な対応・施策として以下の3つを挙げている。

(1) これまで同様、CR ユニット及び情報公開機器などの各種製品の拡販とストック型ビジネスモデル(MG サービス)の拡大により、シェア拡大と収益構造の転換を図っていく。特に、MGサービスの提供を通じて、顧客であるパチンコホールの競争力と省力化に貢献し、顧客の囲い込みと業績の安定化の両方を実現する。

(2) 「新規則」に伴う業界変化に柔軟に対応した製品・サービスをタイムリーに市場に投入していく。業界変化をビジネスチャンスと捉え、ファン向け各種情報提供サービスの拡大など、新規ファン獲得(離反した顧客の呼び戻しや新規顧客の掘り起こし)に貢献できる製品・サービスの開発を目指す。

(3) 「新規則」に対応したAIホールコンピュータ「Χ(カイ)」を市場投入し、普及を推進するとともにホール経営の効率化・省力化に向けた継続的な投資を推進することで、ビジネスモデルの革新を図っていく。

2. 制御システム事業
市場は、遊技機の開発コスト低減への志向を強めるとともに、今後の市場環境の変化に対応した新たな提案へのニーズが高まり、企画力がより重要になっているなかで、情報システム事業との連携による差別化戦略と市場環境の変化への迅速な対応、業務効率の向上に取り組む方針である。具体的な対応・施策として以下の3つを挙げている。

(1) 娯楽性に重点を置き、新規則に適したゲームの創出による遊技環境の活性化に注力することで、パチンコホールの稼動に貢献する。

(2) 遊技機メーカーの要望に迅速に対応し、自社のコスト削減、短期開発、品質保証体制の構築を推進するとともに、顧客の開発期間の短縮やコスト削減、品質向上にも貢献する。

(3) 情報システム事業の保有する「DK-SIS」データ及び「Fan-SIS」データを活用し、新たな遊技価値を生み出す企画提案の実施と事業領域の拡大にも取り組む。

弊社でも、パチンコ業界が大きな転換期を迎えているなかで、その影響により足元の業績は低調に推移しているものの、中長期的に見れば、周辺機器を含めた次世代ホールコンピュータに積極的な開発を行ってきた同社には大きなアドバンテージがあるものとみている。特に、同社ならではのサービスやデータ分析による経営支援及び価値提案は、今後の業界の進むべき方向性に合致したものと評価できる。仮に、市場がしばらく縮小傾向をたどったとしても、付加価値の高い「次世代製品群」の本格稼動により既存店向けの入れ替え需要を取り込みながら、持続的な成長を実現することは可能であるとみている。また、パチンコホールも資本力のあるところを中心に勝ち残り、二極化がさらに進む可能性が高く、そうなってくれば、業界初となるAIホールコンピュータ「Χ(カイ)」による囲い込みや市場シェアの拡大を目指す同社にとってプラスに働くものとみている。

外部環境の影響を受けやすい売上高の伸びについては、しばらくは慎重に判断する必要があると捉えているが、市場環境の変化に対応した製品・サービスの開発やMGサービスの拡大などによる収益性の向上に注目している。また、中長期的な視点からは、圧倒的なポジショニングを生かした同社自身の成長に加えて、業界全体の活性化に向けた取り組みにも期待している。特に、パチンコホールや各遊技機メーカーにとどまらず、パチンコ・パチスロファン、アミューズメントファン、新たなファン層にも直接的に働きかける活動(スマートフォンアプリによる会員向け情報提供のほか、ホールに誘導する仕掛けなど)にも注目したい。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)


《YM》
株式会社フィスコ

最終更新:7月16日(火)16時02分

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