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品川リフラ Research Memo(7):飛躍のために、収益拡大に効果が見込める設備投資を積極化

7月12日(金)15時48分配信 フィスコ

■品川リフラクトリーズ<5351>の今後の見通し

2. 2020年3月期の重点課題
中期経営計画の2年目に当たる2020年3月期の重点課題は、更なる飛躍を狙い1)耐火物の拡販実現、2)徹底したコストダウン、3)商品競争力の強化、4)基盤整備効果の最大化としている。

(1) 耐火物の拡販実現
耐火物の拡販施策として、国内では既存市場の高炉・電炉向けに不定形補修材の改良による製鋼コスト削減への貢献とVA提案及び顧客ニーズの先取りをする。新規市場開拓では、特殊鋼・非鉄メーカー向けに、エンジニアリング事業部とイソライト工業のコラボレーションによる積極受注をする。取鍋の溶鋼流量制御に用いられるスライドゲート・プレートの迅速交換装置であるSST装置の販促を図る。大型・複雑形状にも対応可能なプレキャストブロックを拡販する。セメント・石灰市場へは、窯炉の損傷メカニズムに合わせたライニングの提案をする。海外での顧客密着体制の強化として、中国に2018年4月に上海事務所を設立。2019年1月に、台湾事務所を設立し、ブラジルに駐在員を置き、4月に豪州にも駐在員を派遣した。現地生産体制の拡大は、米国SAMにおいて連続鋳造用モールドパウダーの製造設備を新たに建設し、2019年5月から稼働を開始した。2017年1月に駐在員を置いたインドでは、グローバルパートナーであるサンゴバン傘下企業とマッド材(高炉出鉄口閉塞材)の合弁会社を設立し、今年度内の稼働を予定している。

(2) 徹底したコストダウン
競争力強化を下支えするコストダウンに向けた取組は、配合統合、安価資材調達、製造工程合理化、生産性向上運動活動の強化、自動化の推進になる。

(3) 商品競争力の強化
a) 商品競争力の強化
顧客の操業安定化へ貢献する耐火物を供給することで、競争力を強化する。転炉は、溶銑を酸素により精錬し溶鋼を製造する。炉全体に比べ、挿入壁と炉の底の部分の炉底羽口の持ちが悪い。同社は高靭性煉瓦を開発することで、それらの部分の消耗速度を20%低減することに成功。補修時期のタイミングを合わせることができるため、補修の頻度を少なくし、操業安定化に貢献する。

環境負荷軽減に対する顧客ニーズも高い。コークス炉ドアブロックのリサイクルをすることで、顧客の製造現場で発生する廃棄物を削減する。コークス炉の寿命は20~30年あるが、外気に触れるドアブロックは温度変化が大きいことから1~2年で壊れてしまう。1つのブロックの大きさは、長さが約1メートル、幅と奥行きが50センチぐらいで、重さがおおよそ1トンある。鉄鋼メーカーが廃棄処分していた使用済耐火物を回収し、細かく砕いて、生の原料と混ぜることで再利用し、製品に生まれ変わらせる。リサイクル化率を70%に高めている。

b) エンジニアリング事業の再編成
施工体制は、大型工事補足のためエンジニアリング事業を再編成した。エンジニアリング部と築炉事業部を統合し、さらにグループ会社の品川ロコーを加えた総合力を強化し、受注拡大を図る。営業、設計、工事(鉄鋼、非鉄、焼却炉)の機能を統合し、工事ノウハウの結集と工事スタッフ・作業員の動員力を強化する。

(4) 基盤整備効果の最大化
前第3次中期経営計画では、連結ベースの設備投資額が約80億円であった。単体を中心に主要製造設備の新鋭化など基盤整備を実行した。現3ヶ年中期経営計画では、単体における製造工程の整流化、生産性の向上に資する基盤整備を計画している。グループ企業ではイソライト工業がセラミックファイバーの増産投資を行う。海外では連鋳用モールドパウダーの増産投資を検討している。2020年3月期は、安定生産体制を強化するため、老朽化した大型プレスや各種炉などの主要設備の更新・新鋭化や商品競争力強化のための新商品の製造ライン整備と自動化を進める。前期の設備投資額は、47億円と当初計画を6億円ほど上回った。2020年3月期は48億円を見込んでおり、中期経営計画における80億円を初年度からの2期間で上回ることになる。当期の減価償却費は前期の2,344百万円から25億~30億円程度に増える見込みだ。中期経営計画の最終年度となる2021年3月期を見越して、収益拡大に効果が期待できる設備投資は積極的に行う。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健)

《SF》
株式会社フィスコ

最終更新:7月12日(金)16時12分

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