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品川リフラ Research Memo(3):常に改善を進める顧客密着型の事業運営

7月12日(金)15時43分配信 フィスコ

■事業概要

1. 事業概要
品川リフラクトリーズ<5351>の事業は、耐火物及び関連製品、エンジニアリング、不動産・レジャー等に分かれる。2019年3月期における各事業セグメントの状況は、連結売上高構成比、セグメント利益構成比(調整額控除前)、売上高セグメント利益率の順で、耐火物及び関連製品が78.2%、84.3%、10.4%であった。同様に、エンジニアリングが20.1%、6.7%、3.2%、不動産・レジャー等が1.7%、9.0%、51.3%となった。耐火物及び関連製品は、定形・不定形耐火物、モールドパウダー、セラミックファイバー、ファインセラミックス、化成品等の製造・販売である。エンジニアリングは、高炉・転炉・焼却炉等の築炉工事、工業窯炉の設計・施工などである。不動産・レジャー等は、保有不動産の賃貸や土地の有効活用になる。

2. グループ企業
同社グループは、同社、連結子会社22社及び関連会社7社(うち3社が持分法適用)で構成される。子会社の中で、イソライト工業<5358>が、唯一の上場企業である。国内グループ会社には、イソライト工業のように買収した会社もある。機能及び立地などで役割を分けている。海外には、中国、オーストラリア、ニュージーランド、インドネシア及び米国に子会社を有し、いずれも耐火物の製造・販売をしている。

3. 事業内容
(1) 耐火物及び関連製品
2019年3月期の単体の売上高の顧客業種別売上高構成比は、鉄鋼業向けが85.8%を占め、依存度が高い。焼却炉が4.3%、セメントが3.0%、その他が6.9%と続く。JFEスチールと神戸製鋼所<5406>への売上高依存度はそれぞれ38.6%と13.3%になり2社合算すると5割を超える。高炉メーカーへの売上依存度が高いため、同社は主要顧客の製鉄所内に営業所やエンジニアリング事業部の拠点を置くなど顧客密着型の体制を取っている。装置産業である鉄鋼メーカーのニーズは、設備稼働率の維持、高い歩留り、高品質である。同社は、主要顧客に対して緊密な営業と迅速なサポート体制を取っている。JFEスチールに対して、東日本製鉄所の千葉地区と京浜地区で、西日本製鉄所では倉敷地区と福山地区のいずれにも営業所とエンジニアリング事業部事業所を配置している。神戸製鋼所には、神戸製鉄所及び加古川製鉄所に対応する営業所を置いている。また、日本製鉄では、同社の鹿島営業所が鹿島製鐵所内で、和歌山営業所が和歌山製鐵所内で活動している。他の営業所(北海道室蘭市、東京都、愛知県東海市、兵庫県姫路市、福岡県北九州市)も日本製鉄向けにネットワークを築いている。

a) 国内生産体制
2009年の合併以降、第2次中期3ヶ年経営計画まで統合効果と競争力強化のため生産集約による最適生産体制への再編を行った。2014年4月に、生産部門を湯本・赤穂・岡山の3工場体制から、東日本・西日本の2工場体制に再編した。

同社は主要拠点を国内に置いており、煉瓦プラントの多くは、高度に自動化されており、省力化・自動化のために工業用ロボットが導入されている。

b) 主要製品
耐火物及び関連製品は、定形耐火物、不定形耐火物、連続鋳造用モールドパウダー、セラミックファイバー、ファインセラミックス、特殊製品で構成される。

定形耐火物では、用途に応じて塩基性煉瓦、カーボン含有煉瓦、粘土質煉瓦、高アルミナ質煉瓦、炭化珪素質煉瓦、珪石煉瓦をそろえている。不定形耐火物は、キャスタブル、吹付材、プレキャスト、プラスチック、ラミングミックス、モルタルがある。施工方法に合わせて、緻密性、断熱性、耐酸性など各種要求や現場作業、施工工期に応じて、最適の製品を提供する。

連続鋳造用モールドパウダーは、鋳型内に添加される粉末状潤滑剤で、溶鋼表面の保温と酸化防止、鋳型と鋼塊間の潤滑などの重要な機能を持つ。高品質な鋼材を生産するために必要不可欠な材料となる。連続鋳造とは溶融した鋼を連続的に冷却、凝固させて、板状や棒状の鋼塊にする工程である。その工程で使用されるスライドゲートプレート、浸漬ノズルなどの機能性耐火物とともに、モールドパウダーは戦略品種に位置付けられている。

セラミックファイバーは、軽量で低熱伝導率、高断熱性で省エネルギーには欠かせない素材になる。施工性に優れた各種モジュール、成形品、断熱ボード、シート、ガスケットなど、様々な製品でニーズに対応している。

ファインセラミックスは高度に微細組織を制御したセラミック素材である。アルミナ、ジルコニア、炭化珪素、サイアロンなど、様々な機能や特性を備えた素材で、各種ローラー、ダイス、ポンプ部品から液晶半導体製造装置用セラミックスまで、多様なエンジニアリングセラミックスを提供している。

c) 戦略5品種
2014年1月に、マグネシアカーボン煉瓦、スライドプレート、塩基性煉瓦、モールドパウダー、浸漬ノズルを戦略5品種と定め、品種別戦略委員会を設置した。生産・販売・開発の一体化した拡販活動により、顧客へのベストソリューションの提案と拡販を推進している。これらの製品は、単体の耐火物及び関連製品売上高の約4割を占める中核品種である。

(2) エンジニアリング
同社の特長は、耐火物の製造、窯炉の設計、築炉工事等のエンジニアリングサービスと一貫体制を構築していることである。140余年の伝統の中で蓄積された豊富なノウハウと技術開発力を持つ。欧州メーカーは、製品を標準化し、コストダウンを図る経営スタイルを取っている。一方、日本の鉄鋼メーカーは継続的な改善活動により、炉の設計や炉材を常に進化させる。炉材会社である同社は、顧客密着型の技術対応と顧客ニーズに応える開発力により、技術力を発揮した強固な顧客基盤を築いてきた。工事部門は、崩れにくく溶損が抑えられる設計や作業などにノウハウを持つ。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健)

《SF》
株式会社フィスコ

最終更新:7月12日(金)16時05分

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