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明豊ファシリ Research Memo(4):2019年3月期は公共分野の旺盛な受注で、過去最高益を連続更新

7月10日(水)15時14分配信 フィスコ

■業績動向

1. 2019年3月期の業績概要
明豊ファシリティワークス<1717>の2019年3月期の業績は、売上高で前期比7.7%減の5,598百万円、営業利益で同27.9%増の774百万円、経常利益で同27.7%増の780百万円、当期純利益で同30.2%増の561百万円となり、売上高を除いて過去最高を連続更新した。また、期初会社計画や2019年1月に修正した計画値に対しても上回って着地している。

売上高についてはピュアCM案件が増加した一方で、工事請負型のアットリスクCM案件が減少した影響で減収となったものの、売上総利益は既存顧客からの継続発注や公共分野における自治体からの新規受注獲得もあって、前期比19.5%増の2,226百万円と3期連続で過去最高を更新した。また、販管費は同15.5%増となった。人員増や社員の処遇改善等により人件費が増加したほか、本社オフィスが手狭となるなかで社員がより働きやすい環境を整備するため、本社オフィスの増床を実施したことで賃借料が約20百万円増加したほか、人材育成のための教育費用も増加要因となった。なお、当期も所得拡大促進税制に基づく特別税額控除の適用となったことで、法人税等が29百万円減額され、当期純利益の増益要因となっている。なお、会社計画比での増額要因は2018年夏以降、民間企業や自治体からの新規受注が想定以上に増加したことが主因となっている。

社内で管理する受注及び売上粗利益(売上高-社内コスト以外の原価(工事費、外注費等))も引き続き、過去最高を更新した。分野別受注粗利益の構成比を見ると、公共分野が前期の13%から20%と大きく上昇したことが目立つ。2018年の記録的猛暑を受け、国策により公立小中学校の空調設備導入の促進が決定されたことにを受け、導入支援業務を複数件受注したほか、自治体の新庁舎建て替えプロジェクトについても複数件受注できたことが要因となっている。公共分野は2014年度に国土交通省がCM方式等の新たな入札方式の普及に向けた取り組みとして「多様な入札契約方式モデル事業」の公募を開始して以降、徐々に浸透し始めており、同社の受注件数も2019年3月期は合計15件(前期比2件増)に増加した。特に、国交省のモデル事業については2014年度以降、5年連続でCM事業者として選ばれており、ブランド力の向上にもつながっている。なお、公共分野の受注に関しては、プロポーザル方式※の案件のみ入札しており、ほとんどの案件で落札している。

※プロポーザル方式とは、発注者が業務の委託先を選定する際に、入札を希望する事業者に対して目的物に対する企画を提案してもらい、その中から優れた提案を評価項目別にポイント化し、総合点数が最も高かった事業者を選定する入札方式。


一方、大阪支店の構成比が前期の12%から7%に低下したが、これは2011年度から続いてきた大阪府立大学の学舎整備事業が完了し、新たな受注がなくなったことが要因となっている。同案件はアットリスク方式の契約となっているため、売上規模はここ数年10億円以上で推移し、2019年3月期も約11億円(2018年3月期は1,294百万円)と全体の2割弱を占めたが、売上総利益に占める比率は4~5%程度と試算され、利益面で与える影響は軽微となっている。

なお、同社が現在、抱えているプロジェクトの総工費は約7千億円となっており、前期比で44%増となっている。2016年3月期が約3,100億円だったことから、3年間で2.3倍に拡大していることになる。これはここ数年で、工期が数年に及ぶ大型プロジェクトを受注するケースが増加していることによるもので、収益面での安定性向上につながる動きとして注目される。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)


《YM》
株式会社フィスコ

最終更新:7月10日(水)15時56分

フィスコ

 

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