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エヌ・シー・エヌ Research Memo(3):木造耐震設計事業を主力事業とするほか合弁事業「無印良品の家」を展開

7月9日(火)15時43分配信 フィスコ

■エヌ・シー・エヌ<7057>の事業概要

1. 木造耐震設計事業
木造建築の耐震性を確保するための高度な構造計算を事業化するとともに、構造計算された耐震性の高い木造建築を実現するための同社独自の建築システムである「SE構法」を、工務店を中心としたSE構法登録施工店ネットワークを通じて、「耐震構法SE構法」の構造設計からプレカット供給までをワンストップで提供する。

(1) 耐震構法SE構法
施主よりSE構法による木造建築を受注した登録施工店に対して、設計段階で構造計算書を出荷するとともに、建設段階で構造加工品等を販売。また登録施工店からは登録料及び月会費を受領している。SE構法とは、優れた耐震性能と自由度の高い空間の両方を兼ね備えた最先端の木構造技術である。SE構法の構造躯体に使用する木材には、すべて強度が高く品質の安定した「構造用集成材」が使われている。柱と梁をつなげる部分にSE金物を使うことでその断面の欠損が少ないというメリットがある。また、大きな地震による揺れが発生した時に、最も壊れやすい部分である柱と基礎の連結部分においては、「柱脚金物」という金物で、基礎と柱が直接連結しているので、その引き抜き耐力が大きく向上している。さらに木材や接合する金物が高い強度を持つことは大きな要素であるが、SE構法が地震に強いと言える最大の理由は「構造計算」というシステムにもとづく点だ。「SE構法」は木造住宅において、鉄骨造や鉄筋コンクリート造と同様に、数値に裏付けられた「構造計算」を行っている。

(2) 住宅分野ネットワーク展開
SE構法を使用した住宅ブランド「重量木骨の家」は、重量木骨の家プレミアムパートナーが耐震構法SE構法を利用して建築する資産価値の高い家の総称である。地域の気候や環境を熟知した地域密着の工務店・住宅会社に設計・施工を依頼するメリットと、第三者機関による現場検査、完成保証、長期優良住宅認定等の性能・品質・保証を併せ持つ家である。

(3) 大規模木造建築(非住宅)分野
大規模木造建築(非住宅)分野では、延床面積500平方メートル以上の木造建築に対しても、SE構法の提供を行っている。「公共建築物等木材利用促進法」の施行等により、構造計算が必要となる大規模木造建築の建設需要が高まることが期待されており、同社では木造建築の耐震設計ノウハウを大規模木造建築へ転用し、事業化を推進している。大規模建築は、鉄骨造やRC造と比べると軽量であり、施工コストや工期を抑えられるといった特長がある。「耐震構法SE構法」は、徹底的に品質管理された材料と適確な構造計算により、耐震性に優れ、かつ自由度の高い空間を実現する。

2. 新規事業
木造耐震設計事業を主軸としながら「日本に資産価値のある住宅を提供する仕組みをつくる」という目標を実現するため、温熱エネルギー計算や長期優良住宅認定の代行サービス等、住宅の資産価値向上に向けた様々なサービスを手掛けている。

(1) 温熱エネルギー計算サービス
温熱エネルギー計算サービス、長期優良住宅認定代行サービス等を提供している。温熱エネルギー計算サービスは、2013年に導入された「改正省エネルギー基準」により一次エネルギーの消費量が評価基準に加わったこと、また、2020年以降に省エネ基準適合住宅が義務化されることを見越して2010年からサービス提供を開始している。SE構法による住宅だけでなく、他の工法による住宅に対してもサービス提供を行い、ゼロエネルギー住宅の普及に向けて取り組んでいる。低燃費な住宅を創るために、消費するエネルギーを抑える手法は多岐にわたり、その1つ1つがきちんと機能しているのか、実際に家を建てる前に確認する方法が「省エネルギー計算」となる。省エネルギー計算では、国が定めた計算手法からその家の断熱性能、日射遮蔽性能、消費するエネルギー量をそれぞれ求める。同社ではそれらの計算結果のほか、顧客向けの解説を付け加えた「省エネルギー性能報告書」を発行している。

(2) 住宅ローン事業
連結子会社であるSE住宅ローンサービスにおいて、SE構法による住宅専用の住宅ローンを代理販売しており、住宅購入者を資金面でバックアップする仕組みを整えている。

(3) BIM事業
連結子会社であるMAKE HOUSEにおいて、木造住宅の設計から生産に至るまでのデータの一元化を実現し、資産価値の高い住宅をより安く市場に提供するため、BIMソリューションの開発及び販売を行っている。

なお、SE構法は供給開始以来全22,900棟以上(2019年3月末現在)の全ての物件で構造計算を実施しており、新潟中越地震、東日本大震災、熊本地震と経験してきたが倒壊だけでなく、全壊や半壊などの被害は受けていない。物件データベースの蓄積を進めており、これが同社の将来的な強みとなることが考えられる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 村瀬智一)

《SF》
株式会社フィスコ

最終更新:7月9日(火)17時08分

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