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リソー教育 Research Memo(9):家庭教師派遣の拠点数拡大と「TOMEIKAI」事業の2本柱で成長を目指す

6月27日(木)15時19分配信 フィスコ

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■中長期成長戦略と進捗状況

4. 家庭教師派遣教育事業の成長戦略と進捗状況
家庭教師派遣教育事業は子会社の名門会が担っている。リソー教育<4714>の中では比較的早い1989年から事業を開始した。100%プロの社会人講師が指導することと、学習塾・予備校に比べて情報開示が不透明な家庭教師業界にあって、進学実績をきちんと公表している唯一の事業者であるという点が特長かつ差別化要因となっている。

家庭教師はTOMAS同様、個別指導であるが、指導場所が異なる。同社グループとしては1都3県ではTOMASの拡大に注力し、TOMASの営業地域外においては家庭教師による個別指導という形で住み分けてきた。その結果、名門会の地域別売上構成は、首都圏が40%、それ以外が60%となっている。

家庭教師派遣教育事業セグメントを担う名門会としての成長戦略は大きく2つだ。1つは既存事業である家庭教師派遣の拠点数拡大であり、もう1つは新規事業としての個別指導塾「TOMEIKAI」の展開だ。

(1) 家庭教師派遣教育事業の進捗状況
同社の家庭教師派遣教育事業全体の売上高は2019年2月期実績で50億円弱となっている。かつて家庭教師業界で最大手だった企業が、同社とは事業モデルが異なるものの、ピーク時に300億円の年商を上げた実績がある。こうした事実を踏まえて同社は、自身の家庭教師派遣教育事業の成長ポテンシャルはまだまだ大きいと考えている。

具体的には、従来あまり出店していなかった中核市への出店を強化していく方針だ。同社は元来、大阪、名古屋に代表される政令指定都市中心に家庭教師派遣事業を展開してきたが、今後は市場性の高い中核市を吟味しながら拠点数を拡大し、収益の成長実現を図ると見られる。2020年2月期の実績として、既に宇都宮、水戸、つくばの3市に開校し、名門会の拠点数は2019年2月期末の29校から、足元では32校へと増加している。政令指定都市についても、大阪、名古屋といった人口・経済の規模の大きい都市では、拠点の追加開設も検討していく方針だ。

(2) TOMEIKAIの成長
名門会のもう1つの成長戦略は、TOMAS事業の地方展開だ。前述のようにTOMASは1都3県に営業地域を限定している。しかしながら地方においてもTOMASが提供する進学指導型個別指導へのニーズは存在している。これまではそれを家庭教師派遣で対応してきたが、ニーズに応えて教室型の個別指導での展開にも着手した。同社はこれを「TOMEIKAI」ブランドで展開しており、2019年2月現在、全国で7校展開している。ブランド名は「TOMAS名門会」から来ており、TOMASの指導ノウハウと実績の全国展開という意図が込められている。

TOMEIKAIについては、平均1県2校と考えれば全国で100校近い開校余地があることになる。また、例えば医学部をターゲットに門前教室的に開校する場合でも、国公立や私立大学の医学部全81校のうち75校が1都3県以外のエリアにあることに照らすと、やはり100校近くの開校余地があるとの見方が可能だ。

しかしながら一方で、地方の人口減少や地域経済の疲弊は、中央(東京)からはなかなか想像しにくいスピードで進行しているのも事実だ。同社(名門会)は家庭教師派遣という既存事業とTOMEIKAIという新規事業の2つで成長に取り組んでいるが、両方を同時に推し進めるのは地方の市場性を考えた場合にはリスクが大きいとも言える。こうしたことを踏まえて、同社は各地域の実情やニーズに応じて、2つを使い分けながら慎重に成長戦略を進めていくと見られる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川裕之)


《ST》
株式会社フィスコ

最終更新:6月27日(木)16時37分

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