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リソー教育 Research Memo(7):東京都・みずほ銀行との業務提携でスクールTOMAS事業が本格的な回収期へ

6月27日(木)15時17分配信 フィスコ

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リソー教育 458 -4
■リソー教育<4714>の中長期成長戦略と進捗状況

2. 学校内個別指導事業の成長戦略と進捗状況
学校内個別指導事業は成長のけん引役の主役に躍り出た。同セグメントは学校内で個別指導サービスを提供するスクールTOMAS事業とオンライン英会話教育を提供するハローe先生事業の2つから成っているが、ともに2020年2月期からは回収期に入る見通しとなっている。

(1) スクールTOMAS事業の進捗状況
学校内個別指導事業は子会社のスクールTOMASが展開する事業で、サービスブランドも同じだ。スクールTOMAS事業とは、学校内に1対1個別指導のTOMASを設置する事業で、学校という集団指導とTOMASの個別指導の長所を組み合わせて進学実績向上をサポートし、ひいては学校の経営を支援することを目的としている。

サービス内容は1)学校内に自習室を設置し、同社から派遣した講師が質問に答える等の自習サポートを行う、2)TOMAS型個別指導(1対1の完全個別進学指導)を行う、の2つから成っており、2つセットでの導入が基本となっている。収益モデルとしてはBtoBtoC、すなわち同社と学校が直接契約の当事者となるが最終消費者は生徒という構造だ。対象とする生徒数やサービス内容、生徒側の負担額などは個々の契約によって様々だ。なお、導入した学校側においては、こうした個別指導サービスについて「スクールTOMAS」という看板を掲げることはなく、同社はあくまでバックヤードの黒子に徹する形となる。

スクールTOMASの導入学校数は2019年2月期末時点で35校となっている。スクールTOMAS事業は軌道に乗っているものの、足元で35校という導入校の数自体は同社が描いていた当初プランに対して遅れているというのが実情のようだ。しかしながら、ここにきて、今後のスクールTOMASの導入拡大を後押しすると期待される2つの動きが出てきている。

そのうちの1つは、同社と東京都教育委員会との業務委託契約の締結だ。これは東京都教育委員会が進める「進学アシスト校」事業に係る業務をスクールTOMASが請負い、都立高校にスクールTOMASを導入して大学受験のための進学指導を行うというものだ。2019年4月10日付リリースで当該業務委託契約の締結が公表されたが、導入学校数や事業内容、時期等の詳細については今後協議される見通しで、現時点では収益影響も含めてすべて未定となっている。とはいえ、都立高校がスクールTOMASを導入することの影響は大きく、私立学校は言うまでもなく、全国各地の公立学校からも問い合わせが急増している状況だ。従前から水面下では数十校と導入に向けた商談が進められているが、この数が今後一段と増加するものと期待される。

もう1つは、みずほ銀行とのビジネスマッチング契約だ。この契約自体は2018年6月18日付リリースで公表されており、みずほ銀行のネットワークを活用して学校法人への売込みの機会を広げるというのがその内容となっている。これに関して、2019年2月期において、4校との導入契約が成立したことが公表された。2020年2月期以降も、この実績とそこで得た知見を生かして、ビジネスマッチング契約をより有機的・機能的に進化させて導入校数の増加につなげる方針だ。

同社はこれら2つのカタリストの活用と、自身の営業体制強化を行い、スクールTOMASの導入を加速させる計画だ。具体的には、2020年2月期末時点で62校、2021年2月期中に100校超えを当面の目標とし、その先では時期は不明確ながら300校体制の確立を目指している。

(2) ハローe先生事業の進捗状況
スクールTOMASの子会社で展開するハローe先生は、学校内でマンツーマン型の個別英会話指導を行うもので、契約当事者が学校法人となるBtoBtoC型事業モデルである点もスクールTOMAS事業と共通している。同社における営業活動や受講生における進学指導など、様々な面でシナジー効果が高い構造となっている。

ハローe先生の特長は、ネイティブスピーカーの英語教師による英会話指導にある。しかし国内においてネイティブの英会話講師を確保することはコスト面でも容易ではない。これを解決するために同社は、フィリピン・セブ島に講師を集めてそこから日本の高校にオンラインで英会話指導を行うモデルを開発した。オンライン形式は、講師1人当たりの稼働率、すなわち生産性の向上にも寄与すると期待される。

しかしながら、ハローe先生事業はこれまで先行投資が続いてきた。現地の名門大学出身者を中心に人材を集めるだけでなく、現地の法規制にのっとった雇用体制の確立や教育効率を上げるために不可欠な講師への日本語教育などによって、当初の想定以上に立ち上げ費用が肥大化したもようだ。しかしながらこれらの先行投資は2019年2月期までにピークを打ち、2020年2月期からは“回収期”に入る見通しとなっている。

ハローe先生の導入校数は2019年2月期までに16校となっているが、前述のスクールTOMAS事業との親和性の高さを生かして、今後はスクールTOMAS事業の導入校数拡大と軌を一にして普及拡大を図っていく計画だ。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川裕之)


《ST》
株式会社フィスコ

最終更新:6月27日(木)16時35分

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