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就職氷河期を経験した、“アラフォー・クライシス”世代の金銭事情の実態

6月17日(月)22時00分配信 LIMO

写真:LIMO [リーモ]
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写真:LIMO [リーモ]
俗に「アラフォー・クライシス」と言われるように、人生の節目に激動の「就職氷河期」を経験してきたのが、現在40代前後のビジネスパーソンたち。同年代間でも収入や就労状況のギャップが非常に大きく、加えて、結婚や出産で退職した女性が再就職の際に雇用されにくい世代であるとも言われています。人材不足の世の中ではあるものの、“就職・転職しにくい年代”に入ってきているのですね。

40代と言えば、介護保険料の支払いが始まり、「退職」というゴールも現実的になってきて「老後」を意識し始める時期。社会に出て約20年近く経った「アラフォー・クライシス」世代の金銭事情に迫ってみました。

40代の平均貯蓄額と負債額

総務省統計局が2019年5月に発表した「家計調査報告[貯蓄・負債編]平成30年(2018年)平均結果の概要」で40代(40~49歳)の2人以上世帯の資産状況を見てみましょう。

平均の貯蓄現在高は「1012万円」、負債現在高は「1105万円」となっています。資産と負債の差はマイナス93万円。預貯金などの金融資産をある程度は所有していても、住宅ローンなどの負債が大きくなっていることがうかがえます。

一方、独身世帯の状況を見てみると、男性独身者の貯蓄の平均値は796万円、女性独身者の平均値は959万円となっています。(総務省統計局『平成26年全国消費者実態調査」より)

独身者の場合は不動産を所有していないケースが多いため、負債額は少ないことが予想されますが、その分、老後も継続的に住宅費が必要になり、そのための貯蓄は不可欠です。

資産形成の基本は「収入を増やしていくこと」にありますが、40代ともなれば、収入もある程度、頭打ちの状況になっていることも。今後は少子高齢化の影響による社会保険料の値上げや増税なども予想され、家計をますます圧迫していくことが考えられます。

このような状況下で40代が老後資金を貯めていくには、本気で貯金に取り組む姿勢と計画性が不可欠と言えるでしょう。

貯蓄額を増やすには

40代で育児中の世帯では、住宅ローンや教育費が大きな負担となっているケースが多いと予想されます。可能であれば転職したり、副業にチャレンジしたりすることで、収入を少しでも増やす道はないか検討してみましょう。収入を増やすことが難しい場合は、目標額を決め、計画的な節約を実行していくといいでしょう。

また、「非課税枠」を活用していく方法もおすすめです。貯蓄しながら節税にもなるため、効果が大きくなります。初めての方は、まずは「個人年金保険」などで所得控除の枠を利用してみるのがおすすめです。必要な知識を得ながら不必要な保険を見直していくことで、合計保険料は変わらなくとも内容面を充実させることが期待できます。

運用や投資では、「NISA」や「つみたてNISA」「iDeCo」も税制面で有利となっています。原資となる「貯蓄」がある方は、その一部を長期的な視点で運用し始めるのがベストでしょう。もう40代だと思っていても、退職まであと20年あると考えれば、「まだ40代」。時間を有効に使えば、運用益につなげることができます。

投資は怖い!? リスクとリターン

投資や運用には必ず「リスク」があり、逆に貯蓄を減らしてしまうのでは…と不安に感じる方もいるかもしれませんが、リスクと利益(リターン)はセット。「リターンは堅実だけれども、リスクも少なめ」といった投資方法もあります。色々と調べてみて、自分に合ったものを検討してみるといいでしょう。

リスクが心配な場合は、ニュースなどでも指標が分かりやすい「インデックス・ファンド」を利用するのもおすすめです。これは『日経平均株価』や『NYダウ』などの株式指標(インデックス)に連動した値動きを目指す投資信託になりますが、複数の銘柄に分けて投資できるので、リスク面のコントロールにもなります。投資に慣れていなくても、比較的手軽に始めることができる方法です。

さいごに

就職氷河期やリーマンショックなど社会的に大変な時期を経験し、現在は教育費や住宅ローンなど支出がかさむ年代に突入している40代。老後資金の不安も増すなか、生活になかなかゆとりを持てない方も少なくないかと思います。

そんななかで貯蓄を増やすには、資産形成をしっかり意識していくことが大切。老後不安をできるだけ軽減して、今ある人生を満喫するためにも、少しずつでも必要な金融知識を学び、有効な方法を検討・選択していきましょう。

【参考資料】

『平成26年全国消費実態調査』総務省統計局

 【ご参考】貯蓄とは

総務省の「家計調査報告」[貯蓄・負債編]によると、貯蓄とは、ゆうちょ銀行、郵便貯金・簡易生命保険管理機構(旧郵政公社)、銀行及びその他の金融機関(普通銀行等)への預貯金、生命保険及び積立型損害保険の掛金(加入してからの掛金の払込総額)並びに株式、債券、投資信託、金銭信託などの有価証券(株式及び投資信託については調査時点の時価、債券及び貸付信託・金銭信託については額面)といった金融機関への貯蓄と、社内預金、勤め先の共済組合などの金融機関外への貯蓄の合計をいいます。
LIMO編集部

最終更新:6月19日(水)11時25分

LIMO

 

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