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ふぉーかす 世界的に海外直接投資は減少

6月14日(金)9時30分配信 トレーダーズ・ウェブ

 国連貿易開発会議(UNCTAD)によると、昨年は世界における海外直接投資(FDI)が減っている。2018年は対内ベースで1兆2972億ドルであり、前年より2千億ドル減少した。2015年には2兆ドルを突破し、過去最高を記録していたが、それ以後は減少に転じている。昨年は世界的にリーマン・ショック後の景気後退の最中にあった2009年以来の低水準である。少なくとも昨年に関する限り、主な原因はトランプ減税にある。米国企業が国外で持つ利益の国内償還が促されることで、ネットベースではFDIが減少した。

 地域別に見ると、先進国(developed economies)では前年の7593億ドルから5569億ドルへ2024億ドル減少しており、2018年の世界全体の減少分をほとんど説明できる。昨年は2004年以来の低水準であり、2016年(1兆1977億ドル)のほぼ半分に過ぎない。逆に、途上国(developing economies)は155億ドル増加しており、2015年以来の7千億ドル台に乗せた。

 先進国の中でも、欧州の減少が激しい。昨年は1719億ドルであり、2017年より半減している。規模としてはユーロ導入前の1997年以来の低水準となる。アイスランドが3年連続のマイナスになったほか、アイルランド、ルクセンブルグは2年連続のマイナス、ノルウェーは2年ぶりに減少に転じた。スイスは大幅なマイナスになっており、いずれも全体の足を引っ張った。英国も前年より40%近く減少している。

 対外ベースでも昨年は1兆142億ドルと前年より4113億ドルも減少している。2005年以来の低水準である。こちらも先進国が3669億ドル減少しており、全体の減少のほとんどを説明できる。なお、対外投資においては途上国も441億ドル減少している。国別に見ると、前年トップの日本が1604億ドルから1432億ドルへ173億ドル減少させているほか、2位の中国も1583億ドルから1298億ドルへ285億ドル減少している。3位だった英国は1175億ドルから499億ドルへ677億ドルも減少している。

 FDIは低迷しているが、国境をまたいだ合併・買収(M&A)は増加しており、前年から17.5%増の8157億ドルとリーマン・ショック以降では2016年に次ぐ高水準となった。UNCTADは、今年はトランプ減税の効果も終了し、FDIは前年のリバウンドで盛り返すとみているようだが、地政学リスクや貿易摩擦、保護貿易への回帰傾向などがマイナスに働くとしている。

 (国際金融情報部・後藤田明広)

最終更新:6月14日(金)9時30分

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