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ユニリタ Research Memo(5):M&Aや資本業務提携を含め、IT活用による社会課題解決に向けた積極投資を実施

6月11日(火)15時15分配信 フィスコ

現在値
ユニリタ 1,910 +3
豊田通商 3,810 ---
■主な活動実績

ユニリタ<3800>は、中期経営計画に基づく重点施策として、(1)クラウドファースト、(2)グループエコシステムソリューションの提供、(3)新たな事業開発等に取り組んでいる。2019年3月期は、M&Aや資本業務提携の締結(合計約4億円)、パートナー各社とのソリューション開発、新技術習得のための人材育成など、IT活用による社会課題解決(特に、地方創生、働き方改革、一次産業活性化などの領域)に向けた積極投資を含め、以下のような成果を残すことができた。

(1) クラウドファースト
既存製品のクラウド化推進、ITSM事業の競争力強化、働き方改革をテーマとしたSaaS新製品の設計、アイネット協業モデルの強化などに注力。その結果、前述のとおり、「LMIS」や「DigiSheet」など、顧客ニーズが拡大している成長分野においてしっかりと業績を伸ばすことができた。一方、既存製品のクラウド化推進についてはやや遅れがみられるものの、アイネットとの協業による「ユニリタクラウドサービス」の開発や、働き方改革を支えるIT基盤としての「infoScoop×Digital Workforce」の強化、新たなサービスの開発や技術に対応する人材育成など、今後の事業拡大に向けた基盤作りにおいても一定の成果を残すことができたと言える。また、2018年11月5日には、子会社のアスペックスが、人材サービス業界向け業務管理システムの開発、販売、保守、サポートサービスなどを手がける(株)ビジネスアプリケーションを完全子会社化した。ビジネスアプリケーションが培ってきた技術力とノウハウを同社に融合させるとともに、クラウドサービスとのサービス連携を実現させ、従来よりも幅広い顧客ニーズに対応するところに狙いがある。

(2) グループエコシステムソリューションの提供
デジタル変革ニーズを取り組むグループ内コラボの推進、パートナー各社とビジネス拡大するソリューション提案、グループの技術的競争力強化に向けた人材配置の最適化などに注力。特に、グループ内コラボでは、「システム運用コンサルティング×ITSM」及び「データ活用コンサルティング×BPM」など、子会社によるコンサルティングと同社製品の組み合わせ提案が奏功し、案件の大型化に貢献した。同社グループの強みを活かした成功パターンが形となってきたところは、今後に向けて大きな前進と言える。一方、パートナー各社とのソリューション開発については、サービスラインアップの強化に遅れがみられるものの、市場が拡大しているRPAとの連携ソリューションの開発などにおいて一定の成果※1を残すことができた。また、人材配置の最適化についても、グループ全体の技術力強化を狙い、無限の技術者資源をグループ内で活用※2。2019年3月期においては、まだ育成・強化の過程にあり、人材配置が一時的なコスト要因になったものの、稼働が進むにつれて損益面でも改善(外部委託費の削減等)に向かうものと考えられる。

※1 データ入力の効率化を図るため、書類などの文字をAIで認識しデータ化する「AIRead」を提供するアライズイノベーションや、豊田通商<8015>グループの一員としてICT事業を展開する(株)豊通シスコムとの取り組み。前者については、同社のETLツールを活用することで、AIで読み出したデータのチェックの自動化を実現。また、後者については、豊通シスコムがRPAを実装するに当たり、同社グループのBSPソリューションズが、ITサービスマネジメントのコンサルティングを通じて支援を行っている。
※2 無限の技術者30名を「クラウド事業」や「プロダクト事業」、「ソリューション事業」に配置し、技術開発力の強化を図るとともに、将来的には各技術者がそこで吸収したパッケージ技術を無限に持ち帰り、無限でのプロダクト開発に生かすことを目指している。


(3) 新たな事業の開発
新規事業については、「農業×IT」への参入、移動体系事業の展開とサービスラインアップの強化、HR(総務・人事)系サービスの強化に注力。「農業×IT」については、経済産業省と福島県の共同事業へ参画。少人数でも大規模経営が実現できる果樹農業用ロボットソリューション開発やAIによる果樹農業データプラットフォームの構築を進めている※1。また、移動体系事業では、子会社のユニ・トランドがAIを活用した対話型サービスの技術開発企業に出資。これにより、AIを活用した対話型応答サービスなど、様々なサービス拡張と技術革新に対応したサービス開発の体制を構築した。北海道の帯広駅バスターミナルにAI窓口サービス※2を設置し、2018年7月より運用を開始すると、2019年4月には西日本では初となる神戸の神姫バス神戸三宮バスターミナルでの運用も開始している。さらには、移動体向けIoTサービスに欠かせない位置情報やインドアマッピング技術などの開発を行う新会社にも出資。「人の移動」に焦点を当て、人の屋内動態分析やバイタルセンシング※3を使った物流や屋内施設のマーケティング、イベント事業の活性化に貢献するソリューション開発を目指している。HR(総務・人事)系サービスについては、前述のとおり、ビジネスアプリケーションのM&Aや働き方改革を支えるIT基盤としての「infoScoop×Digital Workforce」の強化などに取り組んだ。

※1 2019年3月期は、データプラットフォームとwebアプリのβ版、自律型車両系運搬ロボットや収穫ロボットの試作品開発が完了。2020年3月期は、データプラットフォームへのAI分析機能の追加とデータ収集の拡大。ロボット系は自律プログラムや動作機構改良を計画している。
※2 画像認識技術を取り入れた対話型ディスプレイによるAI窓口サービス。
※3 心拍・脈拍・血圧・心電・血中酸素濃度などを各種センサーによって測定する技術。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)


《YM》
株式会社フィスコ

最終更新:6月11日(火)15時45分

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