ここから本文です

【日経新聞1面】対中制裁関税「第4弾」への日本企業の対応に注目【本日の材料と銘柄】

5月22日(水)12時21分配信 フィスコ

拡大写真
現在値
パナソニク 897.5 +14.1
カシオ 1,348 ---
リコー 1,078 +11
アシックス 1,155 +9
任天堂 39,380 +1,130
対中制裁関税「第4弾」への日本企業の対応に注目
対中関税第4弾、日本企業は対応に苦慮、移管や価格転嫁など判断急務に

トランプ米政権が中国への制裁関税「第4弾」を発表したことを受け、日本の製造業が対応に苦慮している。今回の制裁対象はゲーム機や腕時計、スポーツシューズなど、日本企業が強い消費財も網羅する。日本企業の中国拠点から米国への輸出総額は年1兆円規模とみられ、コストをかけて生産拠点を移すか、販売価格上昇を覚悟で関税を支払うか、6月末以降とされる発動を睨み、日本本企業も対策を迫られる。

米通商代表部は今月13日に約3千億ドル(約33兆円)分の中国製品に最大25%の関税を課す計画の詳細を公表。対象にはスマホやノートパソコンなど米個人消費を直撃する品目も多く、実施には懐疑的な見方もある。6月下旬まで産業界の意見聴取などが予定され当面は不透明な状況が続くが、企業は「最悪の事態」に備える必要がある。

任天堂
<7974>は「ニンテンドースイッチ」などほぼ全てを中国から米国に輸出、2018年度の世界販売約1700万台の約4割が米大陸向け。米国での販売価格約300ドルに関税25%で数十ドルが価格転嫁されれば消費者負担は大きい。生産拠点を中国外に移す選択肢もあるが、鴻海精密工業などに生産委託しており、自社だけで決断できない。任天堂の古川俊太郎社長は「ビジネスへの影響は大きく、今後の動向を注視している」と話す。

リコー
<7752>は今夏にも米国向けの複合機の生産を中国からタイへの全面移管を決定、「Gショック」など腕時計を広東省で生産するカシオ
<6952>が米国への輸出分についてタイや日本への生産移管を検討するなど、今後は同様の動きが広がるが、コスト増やサプライチェーンの再構築など課題は多い。パナソニック
<6752>はデジタルカメラのボディーの大半を福建省アモイ工場で生産するが、600億円程のカメラ売上高のうち米国は約2割を占め、「生産移転も検討するが(関税額を上回る)コストがかかるなら意味がない」とする。

ランニングシューズなどを手がけるアシックス
<7936>は、売上高751億円の北米は重要市場で、昨年からリスク回避のために一部を中国からベトナムに移管したが、一部は中国からの移管が困難で、追加関税に伴うコスト増の負担について顧客や調達先と協議する。

日本貿易振興機構が日本企業を対象にした調査によると、中国拠点からの海外輸出のうち米国向けは約6%。経済産業省の海外事業活動基本調査などを元に算出すると、日本企業が中国から米国に輸出する製品の総額は年1兆円規模に達すると推測される。

米国の対中制裁関税「第4弾」は多くの身近な消費財が対象で、中国で生産し輸出しているものが多いだけに、日本企業に与える影響は大きそうだ。生産移管や価格転嫁など既に対策を急いではいるが、サプライチェーンの大規模な見直しや生産移管に伴うコスト負担など、各社とも対応は容易ではない。しかし、これまで石油危機や円高高進、リーマン・ショックなど多くの危機的状況を切り抜けてきた日本企業の底力への期待も大きい。



<7974>任天堂{家庭用ゲームのハード・ソフトの世界大手、米国売上比率44%}
<7752>リコー{複写機中心の事務機器大手、売上構成比は海外61%・うち米国28%}
<6952>カシオ{時計・計算機・電子辞書が主力のメーカー、売上比率は米国11%・中国11%}
<6752>パナソニック{BtoB事業の拡大に注力する総合電機、中国生産は比較的多い}
<7936>アシックス{シューズ中心のスポーツ用品大手、売上比率は米国19%・中華圏10%}
※この記事は、無料のスマートフォンアプリ「FISCO」に先行配信された記事を転載したものです。
《FA》
株式会社フィスコ

最終更新:5月22日(水)15時09分

フィスコ

 

【あわせて読みたい】

この記事の関連銘柄ニュース

【PR】Yahoo!ファイナンスからのお知らせ

Yahoo!ファイナンスの特集

ヘッドライン