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米中冷戦の矛先が監視カメラトップを直撃、HIKVISIONの株価が一時10%安

5月22日(水)15時06分配信 サーチナ

中国の監視カメラメーカー、HIKVISION(杭州海康威視数字技術)が華為科技(ファーウェイ)に続く米国からの排除企業リストに記載されるという観測が高まり、株価が急落するなど動揺が広がっている。(イメージ写真提供:123RF)
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中国の監視カメラメーカー、HIKVISION(杭州海康威視数字技術)が華為科技(ファーウェイ)に続く米国からの排除企業リストに記載されるという観測が高まり、株価が急落するなど動揺が広がっている。(イメージ写真提供:123RF)
 中国の監視カメラメーカー、HIKVISION(杭州海康威視数字技術)が華為科技(ファーウェイ)に続く米国からの排除企業リストに記載されるという観測が高まっている。米NYタイムズが21日に「トランプ政権がブラックリストに加えるかもしれない」と報じた。既に同社は昨年8月に米国政府が中国製の防犯製品の購入を禁じる国防法案を採択したことによって海外売上高が急減。報道を受けて22日の深セン証取での同社株価(深セン:002415)取引開始値は24.95人民元と前日比9.5%安に急落するなど動揺が広がっている。
 
 HIKVISIONの監視カメラは、中国国内シェアが40%、世界でもシェア11%を占める世界最大手。「街中が監視カメラだらけ」といわれる中国で大きな恩恵を受けている。中国政府は現在、「天網(スカイネット)」と呼んでいるAI機能付き監視システムの構築に国を挙げて取り組んでおり、同社の業績は拡大期にある。
 
 米国との貿易摩擦を抱える中国政府は、貿易不振による経済減速を挽回するための国内投資拡大策にカジを切った。中でも、スマートシティやIoTなどを軸にした「新型インフラ投資」に積極的で、5G基地局に強みを持つファーウェイや、防犯・ネットワークカメラで断トツのシェアを有するHIKVISIONが受ける恩恵は大きい。この中国国内の成長で蓄えた潤沢な資金は研究開発投資に振り向けられ、一段の企業成長につながる。同社らの成長にストップをかけたい米国政府の思惑と正反対だ。
 
 同社の2018年12月期の売上高は498.37億人民元(前期比18.93%増)、株主帰属純利益は113.29億人民元(同20.64%増)。18年9月以降に海外売上高が急減速し、2010年5月の上場以来続いていた20%以上増収は途切れた。ただ、AI搭載の監視カメラや顔認証技術など、付加価値の高い製品群の需要が一気に拡大していることが利益成長を押し上げているようだ。
 
 同社の株価は、2018年3月に43.73人民元の上場来高値を付け、米国の禁輸措置の影響で10月には24人民元割れの水準に下落。米中摩擦緩和の見通しが高まった19年3月には再び36人民元を上回る水準に買い直されていたところだった。それが、再度25人民元を割れる水準に売り込まれたのは、今春の摩擦緩和ムードで戻した値上がり分を吐き出した格好になっている。
 
 22日の株価は24.84人民元(前日比10%安)にまで売り込まれた後、26人民元台に戻している。しばらくは、米中の交渉に翻弄される場面が続きそうだ。(イメージ写真提供:123RF)

最終更新:5月22日(水)15時06分

サーチナ

 

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