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左肩のこりは、血圧異常のサインである

5月16日(木)11時15分配信 プレジデントオンライン

※写真はイメージです(写真=iStock.com/Nattakorn Maneerat)
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※写真はイメージです(写真=iStock.com/Nattakorn Maneerat)
夏本番に向けての助走段階である「小満(しょうまん)」がスタート。カラダが活発に動きはじめる時期のため、気づかぬうちに心臓に負担がかかっていることも。小満の季節のココロとカラダの養生法を知りましょう。

■「五月晴れ」「衣替え」。季節の移ろいを実感する時期は、心臓に要注意

 5月21日~6月5日は小満(しょうまん)です。小満とは、動物や植物の生命力が次第に満ち、生命の力強さを感じる季節です。この季節は衣替えの時期でもあり、名実ともに季節の移り変わりを肌で感じることができます。

 一方、カラダの動きも活発になるため、心臓に大きな負担がかかります。そのため、動悸やめまい、ふらつきなどが表れやすく、血圧が高くなりやすくなる時期でもあるので、心臓に負担をかけないような生活が重要となります。

 小満は、草木も花々も、鳥も虫も動物も人も日光の光を浴びて輝く時期。季節のはじまりの初候は、別名「木の葉採り月」とも呼ばれ、蚕(かいこ)のエサである桑の葉を包む頃という意味があり、ソラマメや魚のキスが旬を迎え、テントウムシの姿を多く目にするでしょう。また、水が張られた田んぼの上にぽっかりと月が浮かび、水面に月影が映し出されていくさまを「田毎(たごと)の月」と呼び、独特な光景が見られる時期です。

 季節が進む次候では、五月晴れと呼ばれる、五月雨(梅雨)の合間の晴れ間が特徴的です。ベニバナが咲き乱れ、シソやクルマエビが旬を迎え、潮干狩りも本格化してきます。

 末候は衣替えの時期で、四十雀(シジュウカラ)の鳴き声が聞こえはじめ、ビワや魚のベラが旬を迎え、麦が黄金色に染まり、刈り取りの時期となります。

■肩こりは、血圧が変化しはじめている初期症状

 小満は、夏がはじまり、活動が盛んになります。エネルギー代謝が活発になることから、血液循環も激しく、心臓に負担がかかりやすくなります。東洋医学では特に「笑いすぎは心臓に負担をかける」と考えているため、笑いすぎには注意が必要です。一方、心臓への負担は、血圧の変化を起こします。血圧の変化は肩こりのようなごく軽度な症状から、めまいや立ちくらみ、フワフワと地に足がついていない感覚や、動悸・息切れなど深刻な症状へと発展していきます。血圧変化の初期は、特に左肩がこるといった症状からはじまることが多いため、肩を動かさなくても肩こりの感覚がある場合は、定期的に血圧を測定することが大切です。

 なお、血圧は140/90mmHg以上(家庭で測る場合は135/85mmHg)が高血圧の基準とされており、日中などの活動時は少し血圧が高くなるので、早朝時の血圧で判断するとよいでしょう。肩こりが強い人は、血圧の変化にも注目しましょう。

 小満は、活発に動き始めるがゆえに、カラダの不調からはじまり、ココロの不調に発展しやすい時期。特にココロに影響が出はじめると、周りの人が頑張っていたり、活発に動き回ったりする姿を見ることがココロの負担となり、集中力が低下し、気力がなくなります。心身のバランスをくずしやすく、頑張ろうと思ってもなかなか頑張れなくなります。無理に頑張ろうと焦らず、ココロとカラダを落ち着け、整えることが大切です。
写真・図版:プレジデントオンライン
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■抗重力筋を鍛えると、心身ともにリラックスできる

 「カラダとココロの養生法」

 この時期に大切なことは、心臓のリズムを整え、心身を安定させることです。心臓は緊張したり、不安になると鼓動が速くなり、リラックスしたり、落ち着くと鼓動が遅くなります。また、肩こりなどで筋肉が硬くなると、筋肉内の血管が圧迫され、血管抵抗が増すことから、血液を押し出す力が強くなり、結果、血圧が高くなります。

 心臓のリズムを整えるには深呼吸をし、心臓に戻ってくる血液が一定リズムになるようなリズム歩行が重要となります。また、筋肉をほぐすことで、血液の循環をよくすることも大切なため、筋肉のストレッチも重要です。

 なお、筋肉のなかでもストレスに影響を受けやすい抗重力筋(僧帽筋・大胸筋・ハムストリングス・腓腹筋・ヒラメ筋など)が緩むと、心拍数が下がり、リラックスできることが知られています。

 「食養生」

 この季節は特にアルコールやカフェインの摂取を控えるようにしましょう。アルコールやカフェインは少量であれば問題ありませんが、摂取量が多いと、鼓動を速くする交感神経が刺激され、心臓に負担がかかります。そのため、興奮作用の少ない、ビタミンやクエン酸などを多く含んだオレンジジュースやトマトジュース、緑茶、ハーブティなどがいいでしょう。

 「お勧めのツボ」

 この時期にお勧めのツボは、風池(ふうち)です。風池は後頭部にあるツボですが、血圧を下げるだけでなく、頭痛や肩こり、目の疲れにも効果的です。また、自律神経を調整するツボとしても知られています。

 風池の場所は、髪の生え際の真ん中のへこんだ部分をはさんだ左右にあり、イタ気持ち良い程度に、5秒圧迫し3秒離す刺激を、左右10回程度行います。血圧が安定している人は押しても痛くはないので、痛い人や押して気持ちが良い人は血圧が高く、ストレスを感じている証拠かもしれません。血圧のバロメータとして、1日何回か押して確認することが大切です。
写真・図版:プレジデントオンライン
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■小満の時期に多くなる「高血圧」の対処法

 「タイプ別・高血圧の原因」

 この時期は活動が活発となるため、体内のあらゆるところに栄養や酸素を送らなければならず、心臓に負担をかけやすくなります。特に、心臓は活動時以外でも、不安やストレスによってもその働きを高めることから、安静にしていても心臓が休んでいるわけではないので、生活のコントロールが何よりも重要となります。

 特に、一生懸命頑張りすぎている頑張り屋さんタイプの人は、休んでいると思っても実はリラックスできていません。カラダだけでなく、ココロを落ち着かせ、全身の力を抜いてカラダのスイッチをOFFにしましょう。

 生活習慣タイプの人は、生活リズムが悪く、心臓に負担がかかりやすい状態になっています。まずは生活のリズムを整えることからはじめましょう。

 年齢による加齢タイプの人は、実際の活動に必要な体力がなく、エネルギーが消耗されています。運動を行い、基礎体力を上げましょう。

 なお、自分のカラダのタイプに関しては、カラダの状態を入れるだけで簡単にわかる『無料アプリYOMOGI』を利用すると便利です。

 「タイプ別・血圧コントロール方法」

 頑張り屋さんタイプの人は心身ともに硬く、リラックスできていない可能性があるため、ハーブを活用し、リラックスしてみましょう。それとともに、深い睡眠を心がけましょう。特に不安・緊張が強いときには、カモミール、レモンバーム、ラベンダーなどが効果的であり、特にカモミールはベンゾジアゼピン系の抗うつ薬と似た効果があることが知られています。

 生活習慣タイプの人は、生活リズムが悪いことが原因です。生活リズムを整えるには、寝る時間と食べる時間を毎日一定(1時間前後の範囲に収める)にすることが大切。特に就寝と起床の時間をコントロールすることは、カラダのリズムをつくるうえではとても大切です。理想的には23時には就寝し、1日7時間の睡眠時間を確保するよう工夫しましょう。また、食事の時間も重要です。しっかり食べなくてもよいので、お腹に何かを入れる時間を一定にして、リズムを整えましょう。

 最後に加齢タイプの人は筋肉を鍛えることが大切です。特に体幹の筋肉が少なくなっていることから、バックブリッジという胴回りの筋肉を鍛える運動や、腰方形筋(ようほうけいきん)のストレッチが効果的です。足を曲げた状態で上向きに寝てもらい、足とお腹のラインが真っすぐとなるように、お尻を浮かせ10秒間キープ。このとき、お腹に力が入っていることがポイントです。

 バックブリッジ

 1.両膝を立てて、仰向けに横たわり、お尻だけを軽く浮かせる。2.次にお尻、腰、背中と浮かす範囲を増やしていく(肩甲骨と肩で床を押すように背骨と胸を押し上げる)。ヒザから肩まで一直線になるように意識しながら10秒間キープ。(10回を目安に行う)

 腰方形筋のストレッチ

 1.真っ直ぐに立ち、両手を頭の上で組む(片方の手首を掴んでもよい)。2.そのままカラダを真横に倒し、脇腹を伸ばして10秒キープ。(左右5回ずつ)

 小満は、夏が深まる導入部分で、色々なものが活発に動きはじめるため、全身のあちこちで栄養を必要とし、絶えず血液循環が必要な状態になっています。そのため、心臓に負担をかけやすいので、意識的に心臓を休めることが重要です。

 リラックスといっても、何もせずに安静にしていることが心臓を休ませるわけではありません。色々なことを考え続けたり、不安や心配を感じるだけでも、心臓は活発に働いているということを覚えておいてください。

 「小雨の特徴」

 ●心身の症状
カラダ:肩こり、めまい、立ちくらみ、動悸・息切れ
ココロ:集中力・気力の低下

 ●季節に多い症状
高血圧
心身の養生法
ストレッチ、リズム歩行

 ●食養生に効く食材
カフェインレス(カモミールなどのハーブティ)

 ●ツボ
風池(ふうち)
明治国際医療大学大学院/養生学寄付講座教授 伊藤 和憲 写真=iStock.com

最終更新:5月16日(木)13時00分

プレジデントオンライン

 

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