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萩生田氏の消費増税見送り発言が波紋。実際のところ延期は可能なの?

4月26日(金)11時40分配信 THE PAGE

リーマンショック級の出来事がない限り日程変更なしとの立場を示していた

萩生田光一幹事長代行(右)【撮影:2017年10月 写真:Rodrigo Reyes Marin/アフロ】
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萩生田光一幹事長代行(右)【撮影:2017年10月 写真:Rodrigo Reyes Marin/アフロ】
 安倍首相の側近が、10月に予定されている消費税10%への引き上げを見送る可能性について言及したことが波紋を呼んでいます。ポイント還元策など増税の準備は着々と進んでいるほか、年金制度改革も増税を前提にしていることなどもあり、実際に延期となった場合には、各方面に影響が及びます。本当に延期は可能なのでしょうか。

 自民党の萩生田光一幹事長代行は4月18日、10月に予定されている消費税の10%への引き上げについて、日銀短観で景況感が悪ければ、3度目の延期もあり得るとの考え方を示しました。萩生田氏は安倍首相の側近ですから、この発言は様々な憶測を呼んでいます。

 これまで安倍政権は消費増税について、リーマンショック級の出来事がない限り日程に変更はないとの立場を示してきました。日本経済は米国と中国におんぶにだっこという状況になっており、中国の景気が悪化していることから、国内の景気動向も悪化が懸念されています。しかし米国経済はスローダウンが懸念されながらも、堅調さを維持していますから、国内の景気が総崩れというわけではありません。

 何より4月の月例経済報告では景気判断について「緩やかに回復している」という表現を据え置いており、安倍政権自身が「景気が良い」と判断している状況です。次回の短観でいきなりリーマンショック級に景気が悪くなる可能性は限りなくゼロに近いでしょう。

 萩生田氏の発言については、日本商工会議所の三村明夫会頭が「信じられない」と述べるなど、経済界からは反発の声が上がっています。

増税前提で各種政策を準備してきたため、延期すれば大混乱の可能性

 政府では、ポイント還元策や幼児教育の無償化、年金制度改革など、消費税の増税を大前提とした経済政策の準備や各種政策を進めてきました。債券市場が安定しているのも、増税が確実に実施されるという保証があるからです。ここで本当に増税を再延期した場合には、かなり大きな混乱が発生する可能性が高いでしょう。

 萩生田氏の発言については、7月に行われる予定の参院選を前に党内の引き締めを狙ったとの解釈がもっぱらですが、安倍首相もホンネでは消費税の増税を再延期したいと思っている可能性は高いでしょう。年金制度改革などを犠牲にしても、増税を再延期するのか、いずれにせよ答えは近いうちに出ることになります。


(The Capital Tribune Japan)

最終更新:4月26日(金)11時40分

THE PAGE

 

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