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「流行の服を着る女性」が仕事でナメられる理由

4月25日(木)6時10分配信 東洋経済オンライン

あなたはビジネスの場にふさわしい服を選べていますか?(写真:Pangaea/PIXTA)
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あなたはビジネスの場にふさわしい服を選べていますか?(写真:Pangaea/PIXTA)
■キャリア女性にあった服装とは? 

 「できそう」「品がある」「格が違う」――。仕事上などで初めて会った人に、「この人、何かが違う」と一見して感じたことはありませんか? 経営者や役員・事業部長クラスといった社会的ポジションの高い人に、そんな“オーラ”を感じたことがある人も多いかもしれません。

 「社会的な地位、職位、社格、専門性にふさわしい存在感」を、エグゼククティブ・プレゼンスといいます。

 「外見は中身を表す」「信頼や期待を勝ち取る見せ方の巧さも実力のうち」とする欧米では、「上に立つ人に必須要件」として知られ、昇進・抜擢のときの判断基準ともなります。中身を重視する傾向の強い日本でも数年前から知られ始め、外資系企業を中心に選抜幹部向けの研修などに積極的に取り入れる企業も多くなってきています。
 経営トップや管理職だけでなく「これからステージを上げたい」という一般ビジネスパーソン、さらにキャリア女性たちの関心が高まっています。「役職や役割にふさわしい振る舞いや印象を身につけたい」「いまひとつ軽んじられているようで悩んでいるので自分を変えたい」。そう考える女性が増えているのです。

 エグゼクティブ・プレゼンスには「印象コントロール(外見)」「コミュニケーション」「自己設計」という要素が欠かせません。ただし、まず意識すべきはやはり「印象コントロール(外見)」の部分でしょう。人を判断しようとするとき、まず目に入るのが外側だからです。
 とくに、これから「エグゼクティブ・プレゼンス」を身につけていきたい、と考える女性には、その服装の選び方に関してお伝えしたいことがあります。

 まずお伝えしたいのは、「女性ファッション誌を鵜呑みにしてはいけない」ということです。もちろん、女性誌は非常に役立つもので、それ自体を否定するものではありません。私自身も女性誌を見るのは大好きです。しかし、「雑誌に『仕事にもOK』と書いてあったから」「『今年おすすめの仕事服』と書いてあったから」といった理由で、そのままスタイルやアイテムを選ぶのは危険です。
 まず、多くの女性誌が目指す女性像は、「きれいでファッショナブル」「かわいい」など、甘めに感じられるものです。流行として扱われるスタイルは仕事にしてはカジュアルか、ドレッシーなスタイルやアイテムが提案されます。

 そのスタイルやアイテムをそのまま取り入れてしまうと、ビジネスシーンでは重視されるはずの「信頼感」「責任感」「有能さ」「頼りがい」という固めなイメージは手に入りにくいことが多いのです。

 日々仕事での研鑽(けんさん)を積み、部下を持つ人も多く、責任ある役割や卓越した専門性を持っているキャリア女性たちにとっては、時として間違いになることすらあります。
■信頼感を落とすディテールに注意

 「かわいい」を大切にしたいという感情は、多くの女性にとって自然なものです。しかし、そのさじ加減を誤ってしまうと、たちまち「軽んじられる」「信頼を損ねる」という思わぬ不利益をこうむることがあります。 

 とくに気をつけたいのは、服のディテールが与える印象です。服装は周囲に着る人のメッセージを伝えます。「かわいい」印象はどんなメッセージを伝えるでしょうか。「かわいいと思って」「かわいがって」というメッセージを伝えているとしたら、ビジネスでの姿勢ややる気を伝えるのは難しいのではないでしょうか。例えば、フリル、リボンのような装飾や花やハートのモチーフからは、そのようなメッセージが伝わってしまうので、軽く扱われる原因になっていることも多いのです。
 また、「色」や「柄」の身につけ方で失敗している人も多く見かけます。スタイルが決まっている男性スーツと違い、女性の衣服は選択肢が豊富ですので、スーツのジャケットをワンピースに合わせたり、違うセットアップ用のスカートと合わせたりすることもできます。しかし、無頓着に違う柄のもの同士を合わせたり、柄ジャケットに模様の入ったインナーを合わせたりすると、柄同士がぶつかり見た目がごちゃごちゃします。

 ごちゃごちゃした見た目では、有能感や洗練、品がなくなりやすくなります。それでは「任せたい印象」「プロフェッショナル感」がなく見えるでしょう。例えば、ストライプのジャケットにレースのインナーを合わせたり、織柄のジャケットに柄物ワンピースを合わせたり、という組み合わせは失敗例です。レースや織柄も無地ではなく、凹凸があり、それが「柄」として目にふれるのです。
 見た目で失敗しないためには、「柄は全身でひとつ」と覚えてください。余計なものをなくした「すっきり感」が大事なのです。

 色使いで失敗している人も少なくありません。「自分に似合う」というだけで身につける色を選んだり、きれいというだけでカラフルに装ったりすると、ビジネスでの「格」や「存在感」は出にくくなります。一般的に明るくカラフルになるほど、「格」は感じにくくなり、身につける色が多くなるほど「カジュアル感」が強いイメージになるからです。「親しみやすさ」「優しさ」は出る一方で、「気安さ」「軽さ」というイメージにもつながります。
 男女問わず、「人から軽く見られてしまう」と悩む人は少なくありませんが、その要因は服装を中心とした印象形成の失敗に原因があるケースも多いものです。自分が身につけているものは、本当は周囲にはどんなメッセージを発しているか、ぜひ真剣に考えてみてください。

■いちばんのロールモデルは「なりたい自分」

 キャリア女性の方から「ロールモデルがいない」と嘆く声をよく伺います。「部署で唯一の女性」「女性初の○○」といったすばらしい活躍を見せる方たちにとっては、「ロールモデル」と呼べるお手本の存在が見つかりにくい現状があるのでしょう。
 しかし、ロールモデルが見つかりにくいからこそ、ご自身にふさわしい「見え方・見られ方」をしっかり考えたうえで、スタイルやアイテムの情報を取捨選択してほしいのです。「なりたい理想の自分」から、「その自分はどんな印象を周囲に与えるべきか(与えたいか)」を考えましょう。それが明確になれば、自分の見え方や見せ方をふまえて服を選ぶなど、自分にとって「最善の振る舞い」ができます。このような方が存在感を高め人に影響を与える存在になるのです。
 そもそも自分の理想と見事に重なるロールモデルに出会うのは、相当難しいことです。それよりも、どんな振る舞いができるようになりたいかという「理想の自分」のイメージを広げるといいかもしれません。あなた自身の中にある「理想の自分」がいちばんのロールモデルなのです。
丸山 ゆ利絵 :プレゼンスコンサルタントⓇ

最終更新:4月25日(木)6時10分

東洋経済オンライン

 

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