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10連休にフラッシュ・クラッシュはないとみる理由とは?トラウマとなった年初との違いは?

4月20日(土)14時01分配信 ザイFX!

■筆者のメインシナリオ、ドル高の継続を市場の値動きが証明

 筆者が繰り返し指摘してきたメインシナリオ、すなわち米ドル高の継続は、巷の見方とは相違するかもしれない。しかし、市場の値動きが証明しているだけに、一段と可能性が高まっていると思う。

 FRB(米連邦準備制度理事会)のハト派スタンス転換および利上げ停止、そして、米金利の逆イールドカーブ云々で米景気後退を危惧する声も多かったが、少なくとも目先では杞憂であることが証左されている。

 本コラムでも指摘したように、仮に逆イールドカーブのサインがホンモノであったとしても、米景気後退は早くても来年(2020年)になる計算であり、本当のところは逆イールドカーブ自体が大げさに取り上げられていた疑いが濃厚なので、信憑性は低い。

■景気の先行指標として有効な「株のパフォーマンス」

NYダウ 日足 (出所:Bloomberg)
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NYダウ 日足 (出所:Bloomberg)
ナスダック 日足 (出所:Bloomberg)
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ナスダック 日足 (出所:Bloomberg)
S&P500 日足 (出所:Bloomberg)
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S&P500 日足 (出所:Bloomberg)
 景気全体の判断は、たとえFRBであっても容易ではないから、個別の指標を取り上げた論議自体はほとんど意味を持たない。

 とはいえ、一般人にも、方法がないことはない。一般人にとってわかりにくい物差しがあっても意味がないから、最もわかりやすく、また、使える指標は「株価」だと思う。

 景気の先行指標として、株式のパフォーマンスが有効であることは、歴史が繰り返し証明してきた。一般論として、株式のパフォーマンスは、景気の強弱を現実より1年か1年半ぐらい早めに織り込んでいくという傾向が強いから、株価を見ることは、一般の投資家にとって、最も手っ取り早く、また適切な指標となるはずだ。

 米国株の三大指数(NYダウ、ナスダック、S&P500)は、2019年年初から、ほぼ一本調子の戻りを果たし、昨年(2018年)高値、すなわち史上最高値に迫る勢いを示している。

 米国株は昨年(2018年)10月高値から大きく反落していたが、そのブル(上昇)トレンドが終わっていないことも本コラムにて指摘してきたとおりで、これから高値更新を果たす可能性が高いとみる。

■200日線を回復した日経平均の上昇余地は大きい

上海総合指数 日足 (出所:Bloomberg)
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上海総合指数 日足 (出所:Bloomberg)
日経平均 日足 (出所:Bloomberg)
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日経平均 日足 (出所:Bloomberg)
 また、昨年(2018年)、最も悪いパフォーマンスを記録した上海株も、今年(2019年)第1四半期の上昇をもって、昨年(2018年)ほぼ1年間の下げ幅を取り戻したほどだ。

 この意味では、上海株云々で日経平均の低迷を説明してきたロジック自体も崩れており、目先、やっと200日移動平均線(200日線)を回復した日経平均の上昇余地は大きいと思う。

■年初に投機筋の仕掛けが成功した理由とは?

米ドル/円 日足 (出所:ザイFX!)
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米ドル/円 日足 (出所:ザイFX!)
 株のパフォーマンスが景気の先行指標として有効であれば、少なくとも2019年年内は安泰だと、市場が教えくれている。この場合はくよくよせず、市場のトレンドに乗ればよい。なにしろ、リスクオンの環境の中、トレンド・フォローはもっとも実行しやすい戦略で、また確実性が高いからだ。

 リスクオンなら、米ドル/円は上値打診していくだろう。ここで肝心なのは、そのほかの要素はあくまでサブ的な存在で、大袈裟に取り上げる必要はないということだ。最近の例でいくと、米中貿易協議に関する懸念や、10連休となる今年(2019年)のゴールデンウィークの「空白」だ。

 2019年年初の急落が、多くの市場参加者の心理に黒い影を落としたままであるため、今年(2019年)の10連休を狙って投機筋の仕掛け、すなわち激しい円高局面が再来するのでは…と疑心暗鬼、また戦々恐々とする個人投資家が多いと聞く。

 断定的な判断は誰もできないが、多少の円高があっても、年初のような激しい円高局面はもう来ないのではないかと思う。

 このような判断は、実にシンプルなロジックに基づいている。要するに株だ。株を見ればわかる。

 2019年年初の米ドルの急落は、連休の間に投機筋に狙われ、また仕掛けられた結果に違いはないが、株が10月高値から暴落し、さらに安値をつけるか、つけないか、と多くの市場関係者が息を呑んで手が出せないほど、リスクオフのムードにあったから、投機筋の仕掛けが成功できたわけだ。

 本日(4月19日)以降に米国株が暴落しない限り、日本人が休むゴールデンウィークがあるからと言って、円が暴騰するだろうという発想自体、ロジック的に根拠が薄い。

■GW中は米国株が史上最高値更新、円高どころか円安に…

米ドル/円 日足 (出所:ザイFX!)
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米ドル/円 日足 (出所:ザイFX!)
 リスクオン・オフの度合いは、米国株次第というか、米国株を見ればわかるのであれば、少なくともテクニカルの視点において、これから米国株は暴落するよりも続伸する可能性が大きいから、日本人が休むゴールデンウィークの間は、むしろ米国株が史上最高値更新、といった局面が想定されやすいかと思う。

 仮にこの場合、ゴールデンウィーク中は円高どころか、むしろ一段と円安の進行が見られる可能性が大きいだろう。

 さらに、相場は理外の理、猫も杓子も「日本人が休む間、円高になる」というトラウマを背負うなら、「日本人が休む間、円安」へ仕掛けた方が、投機筋にとってコストが安く、また、効果(リターン)が大きいから、リスクオンの環境のなか、試される可能性も大きいかと思う。

 ちなみに、今週(4月15日~)に入ってから、米ドル/円の値動きは極めて限定的だ。動かないからこれから動く、といった思惑も当然のように醸成されるが、米ドル/円の内部構造に照らして考えると、動くなら上放れの可能性が高いから、テクニカル的な視点でも急激な円高は想定されにくいかとみる。

■嵐の前の静けさ。逆張りの新規ポジションが踏み上げの燃料

米ドル/円 4時間足 (出所:ザイFX!)
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米ドル/円 4時間足 (出所:ザイFX!)
 一般論として、上昇していく間に一時保ち合いが続き、また、その値幅が限定的だった場合は、多くの逆張りの新規ポジションを招きやすい傾向がある。

 その上、前述のように、市場の「トラウマ」があったり、「都市伝説的なジンクス」があったりする場合、逆張りの積み上げが一層促されるはずだ。

 が、そういった逆張りが多ければ多いほど今後の「踏み上げ」の土台になりやすく、米ドル/円も一段と上昇しやすいかと推測される。

 ゴールデンウィークまで、まだ1週間あるから、来週(4月26日)はテクニカルの視点から、もう1回検証したい。市況はいかに。
陳満咲杜の「マーケットをズバリ裏読み」

最終更新:4月20日(土)14時01分

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