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私立大の学生、1日あたりの生活費が過去最低の677円 原因は仕送りの減少?

4月18日(木)18時30分配信 THE PAGE

ペイレスイメージズ/アフロ
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ペイレスイメージズ/アフロ
 私立大学に通う大学生の1日あたりの生活費が過去最低になっていることが分かりました。仕送り額から家賃を除いた生活費は1日あたり677円なので、ラーメンも食べられない金額ということになります。

 東京地区私立大学教職員組合連合は毎年、関東圏内にある私立大学の学生と親の経済状況に関する調査を行っています。親の仕送りから家賃を差し引いた金額は月額2万300円で、過去最低となりました。1日当たりの金額に換算すると677円なのでラーメン1杯も食べられない金額です。

 最大の原因は親からの仕送りが減少したことです。1990年代には13万円近くあった仕送りが、今では約8万3000円と3分の2近くまで減少しました。仕送りが減った原因として考えられるのが親の収入減少ですが、必ずしもそれだけが原因とは限りません。確かに親の世帯年収は1993年には1000万円を超えており、典型的な私立大学に子どもを通わせる親というイメージに合致していました。その後、年収は900万円前後まで減りましたが、2016年以降は逆に世帯年収が増えており、2018年は約940万円でした。ピークだった1072万円と比較すると少ないですが、今の時代において年収940万円というのはかなり裕福な世帯といってよいでしょう。

 学費が上がっている可能性もありますが、値上げが相次ぐ国立大学と比較すると、私立大学は最初から学費が高いですから、ここ数年で学費が急上昇したわけではありません。自宅から通う私立大学の学生の初年度納付金は約130万円となっており、ここ数年、大きな変化はありません。文部科学省の調査でも私立大学の学費はゆっくりとした上昇にとどまっています。

 整理すると、親の年収は上がっているにもかかわらず、子どもへの仕送りが減っているということになりますが、調査ではその理由までは分かりません。ひとつ考えられるのは、年収の上昇が顕著になったのが2016年からなので、親の生活不安がいまだに大きいということです。年金や医療、介護など社会保障に対する不安は以前より高まっていますから、支出を控えているという面もあるでしょう。大学院への進学や留学など、学生生活が長期になることが予想されていることも支出を減らす理由のひとつと考えられます。

 一昔前は、私立大学に通う学生は比較的裕福というイメージでしたが、1日の生活費が677円ということになると、かなり苦しい生活を余儀なくされます。将来を担う学生に対する支援はどうあるべきなのか、国民的な議論が必要でしょう。


(The Capital Tribune Japan)

最終更新:4月18日(木)18時30分

THE PAGE

 

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