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子どもの学力はお金次第!? 親心と教育費のバランスをどう取るか

3月24日(日)22時00分配信 LIMO

写真:LIMO [リーモ]
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写真:LIMO [リーモ]
子どもに良い教育環境を与えたいというのは、多くの親の願いではないでしょうか。

とはいえ、親が考える「子どもにとってより良い教育環境」を実現しようとすれば、必要になってくるものがあります。それはズバリ、お金。「子どもの未来のため」という動機は、時に親を盲目にさせ、夫婦仲をギクシャクさせてしまうこともあるようです。

64%の親が「子どもの学力・学歴は教育費によって決まる」と回答

ソニー生命が20歳以下の子どもを持つ親1,000人に対して行った「子どもの教育資金に関する調査2019」によれば、「子どもの学力や学歴は教育費にいくらかけるかによって決まると感じる」という項目に64.0%の親が「非常にあてはまる」「ややあてはまる」と回答しています。

さらに、「早期の知育や英才教育は、子どもの将来のために重要だ」という項目に「非常にあてはまる」「あてはまる」と回答した親も、67.9%と多数派でした。

「子どもの個性が活かせる教育環境が期待でき、なおかつ、進級時の受験の心配がいらない私立小学校(中学校)に入学させたい。そのためには、受験に備えた塾通いをしなければならない」

幼少期・学童期の私立校受験を選択する親からは、こんな声がよく聞かれますが、子どもの資質を見極めたうえで、理想的な教育環境をかなえるためには、莫大な教育費を要することがあります。

文部科学省が2年ごとに行っている「子供の学習費調査」(平成28年度版)によれば、幼稚園3歳から高等学校第3学年までの15年間、全て私立に通った場合の学習費の総額は約1,770万円。全て公立に通った場合(約540万円)と比べた場合の差は3.28倍です。

中国の故事に「孟母三遷の教え」というものがあります。思想家、孟子の母親は、「賢母」の代表的な存在として語られていますが、孟子が幼いころ、より良い教育環境を求めて何度も住居を移しかえて粉骨砕身したと言われています。

現代日本版の「孟母」は、多額の教育費を用意し、情報を収集して子どもに合った学校を探し出し、ゴールから逆算してより良い学習塾も探し出し、送り迎えや栄養バランスのとれた弁当作りでサポートし、子どもの苦悩や不安に寄り添いながら受験までを伴走する……といったところでしょうか。

なんだか、ものすごくハードルが高いように思えてくるのは、筆者だけではないと思います。

前出の質問項目「子どもの学力や学歴は教育費にいくらかけるかによって決まると感じる」は、言い換えれば「教育費をかけられないと、子どもの学力や学歴に影響がある」ということにもなり、親や子が望んだ教育環境が経済的な問題によって等しく得られない「教育格差」が次世代に引き継がれる可能性を予感させます。

「子どもの教育環境へのこだわり」は夫婦げんかの原因になることも…

「子どものため」という名目でついかけすぎてしまう傾向のある教育費ですが、家庭の教育方針をめぐっては、たびたび夫婦のいさかいの引き金となることもあるようです。

ソニー生命の調査では、子どもの教育のことで夫婦げんかをするかどうかでは、「よくする」と回答した親は22.3%、「全くしない」は77.7%。夫婦の教育方針が異なっている場合、夫婦げんかを「よくする」割合は34.4%に上昇します。

「子どもには、ベストな教育の場を与えたい」「自分が“教育ママ”の家庭で育ったから子どもはのびのびさせてあげたい」「日本を飛び出して、世界で活躍するスキルを身につけてほしい」「子どもに無理やり勉強させても意味がない。自分の好きな学問は自分で見つけなければ意味がない」

こんなふうに様々な教育方針があると思われますが、夫婦の一方が子どもの教育にのめりこみ過ぎることで夫婦仲がこじれてしまったというケースもしばしば耳にはさみます。

良い教育環境を求めるあまり、家庭環境が悪化する本末転倒な事態を招かぬよう、「子どもにどんな教育を受けさせるか」という点については、家族の足並みをそろえておきたいものです。

【参考】
「子どもの教育資金に関する調査2019」(ソニー生命)
平成28年度子供の学習費調査の結果について(文部科学省)
北川 和子

最終更新:3月24日(日)22時00分

LIMO

 

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