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物件が被災…管理会社の「塩対応」に泣かされた《楽待新聞》

3月20日(水)11時00分配信 不動産投資の楽待

(写真© e-na-se-Fotolia)
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東日本大震災の発生から8年が経過した。その後も、大きな地震や豪雨といった災害が続いている。

所有物件が被災してしまったときの問題点を、一人の投資家が教えてくれた。中林準さん、31歳。25歳から投資を始め、現在はサラリーマン大家として5つの区分マンションを所有している。

■初めての物件購入から3カ月後、熊本地震が発生

所有物件が被災したのは、中林さんの友人のAさん。以前から親しくしていた中林さんに感化され、投資を始めることにしたAさんは、不動産会社から紹介されたいくつかの物件の中から、熊本県にある1億7000万円のマンションを選んだ。

物件は、駅から徒歩10分、築20年の4階建てRC造で、2016年の1月に購入した。ところが、その3カ月後に熊本地震が発生してしまったのだ。

「被災状況をAさんに聞いたところ、幸い、建物自体は少しヒビが入った程度で、住むのに支障はなかったそうです。問題は駐車場で、地面のアスファルトが割れてしまってひどい状態。しかし地震保険は建物にしか適用されず、駐車場の修繕はすべて自費負担。リフォーム業者に見積もりを依頼したところ、『最低でも150万円はかかる』と言われたとのことでした」

ローンの返済だけでもギリギリなAさんにとって、とてもすぐに払えるような金額ではない。特に震災直後は修繕が需要過多となり、費用も高騰している。

Aさんは現在も修繕のタイミングを見計らっており、金額の折り合いがつき次第、業者への依頼をする予定だという。入居者からは「早く直してほしい」と要望が上がっているそうだが、現時点で震災以降退去した人はいないという。

所有物件が被災したことで浮き彫りになったのは、「家賃保証」が諸刃の剣であるということ、と中林さんは語る。都内在住のAさんは、不動産会社に勧められるがまま熊本県内の物件を選んだため、地元でのコネクションや土地勘などもなく、現地の管理会社に頼るしかない。その頼りにしていた会社からも、災害時は期待していたようなサポートを受けることができなかった。

「その物件のレントロール(賃貸条件の一覧表)を見ると、月々の収入は総額120万円ほど。しかし、Aさんの元に入ってくるのは家賃保証分の10万円のみで、残りはローン返済が80万円、管理会社の利益が30万円になっているんです。

たしかに管理会社に任せて家賃保証付きで契約すれば空室のリスクはないのかもしれませんが、毎月30万円支払っていても災害時には何も保証してくれない。

先ほど話した駐車場の修繕費用も、普通は複数の業者から見積もりを取るものですが、その管理会社は1社しか見積もりを取ってくれませんでした。Aさん自ら業者に連絡を入れて、相見積もりを取る始末です」

Aさんの物件が被災して唯一優遇を受けられたのは、不動産所得税の災害減免のみ。建物自体に大きな被害がなかったことが、皮肉にも保障の対象から外れてしまう結果となってしまった。さらに、被災地の賃料相場が下がったことで、今後家賃保証の金額まで下げられる可能性が高いという。

「結局、物件が被災したら誰も助けてくれない。自分でなんとかするという覚悟は常にしておいた方がいいですね」

■万一に備えて、利回りが低くても災害に強い物件を購入すべき

中林さん自身が投資を始めたのは、奇しくも東日本大震災が起こった2011年。購入する物件の耐震性は以前から意識していたが、熊本地震発生によるAさんの体験談からも、学ぶことは多かったという。

「Aさんの不幸中の幸いは、物件がRC造だったこと。これが木造など自然災害に弱い建物だったら、倒壊してローンも払えず、最悪の場合Aさんは自己破産していたかもしれません。僕も木造は避けようと思っています。

もちろん、木造や鉄骨造と比べてRC造の方が、建築コストがかかるので利回りは低くなります。ですが、利回りの低さはある意味で、震災が起きたときのための保険を払っているのかなと考えるようになりました。

それから、やはり身の丈に合わない投資や借り入れはしない方がいいですね。Aさんは初めての不動産投資で1億7000万円の物件を購入して、毎月80万円のローンの支払いを抱えることになりました。家賃収入の90万円がなければ自己破産してしまうほど、ぎりぎりの状態。

もちろん勝負をかけなければいけないときはあると思いますが、今回の地震のように、何かあったときに大きくマイナスになってしまうような運用は避けた方が賢明だと思います」

現在、Aさんは現地に赴いて新しい管理会社を開拓している最中で、家賃保証も解約する方向で動いているという。投資初心者のAさんにとっては苦い経験となってしまったが、被災地の復興とともに、信頼できる管理会社と出会えることを願いたい。
不動産投資の楽待 編集部

最終更新:3月20日(水)11時00分

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不動産投資の楽待

株式会社ファーストロジック

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